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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

半袖の夏終わり、かな?

予想通り雨が降り出したボラン農場です。

Jおじさんが、納屋に入りきれなかった乾草ロールを牛舎裏に積んで、それを包むのに充分な大きさのビニールシートがなかったので買いに行って、買って来たシートを乾草ロールの山にかぶせ終わった瞬間に、雨がポツポツ降り出しました。まだ降るはずじゃなかったのに。

これで、乾草収穫のお道具を片付けると、もうそろそろ冬支度の時期です。ちょっと気が早い? いえいえ、今朝の最低気温は9℃。まだ8月になったばかりなのに。

南側の牧草地にいた牛たちは、北側の家のすぐ横に移動しました。南側にもまだ多少草があったけれど、残りはおんまさんたちに任せます。

新しい牧草地への移動はみんな大好き。上り坂もうれしそうにせっせと歩きます。道中、子牛たちが何かに気を取られて、とんでもないところに行ってしまわないよう、私と助手のオスカルがうしろから急がせます。そのために、どうしてもマルキーズを追い越すことに。マルキーズは歩くのが遅いし、せかすのもかわいそうだし。

Marquise Chemin

すると、こうやって道草してます。みんなはもうとっくに目的地に着いてるのに。

新品の牧草地で満足そうな牛たち。それならおとなしくしてくれればいいのに、4人組子牛は、即、隣の牧区に脱走。そうかと思うと、今度は(正規の)放牧地に面した道路を歩いて来るお隣の乳牛の群れに向かって吠えるし・・・。恥ずかしいやないか、と思って見てると、乳牛の群れの中にいた種雄牛くんに威嚇されてました。(怖かったよね!)

半袖の夏が終わってしまうのはさびしいけれど、ご当地名物の、降ったり止んだり《1日に何度も晴れ》のお天気は、草に良さそう。
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暑さ続く(でも、今日で終わりだとか)

雨が少し降った後も、まだまだ半そでの夏が続くボラン農場です。
昨日も暑かったけれど、今日はまたいっそう暑くなる予報。

大収穫の乾草ロール片付け中のJおじさんいわく、
夏はこれくらい暑くてふつう。
例年の雨ばかりの夏が異常だとか。

まあ、極端な気候の土地ですから、この後また雨が降り続くことを想定して、納屋に入りきれなかった乾草は早めに片付けてしまいます。

水分不足で牧草も枯れ始めたけれど、まだ心配するほどのこともなし。
いざとなったら乾草はたっぷりありますから。

だいたい、乾草がたくさん採れる年は、良いことなしだそうです。
果物や木の実は全部ダメ。そう言えば、穀物も収穫量は少なかったとか。


ママたちがいる囲いから脱走してばかりの四人組。

4V + Oscar

この後、あんまり近づきすぎて、オスカルに怒られ、一目散に逃げて行きました。

おんまさんたちは、子牛が侵入して来ても知らん顔。
暑さのせいか、母牛たちも子牛のことなどどうでも良いみたいです。

牛の観察

なんか夏休みの宿題みたいなタイトルですが、牛はまめに観察するべきです。

いちまママとその娘、みよこちゃんの人工授精からそろそろ3週間。タネが付いていなければ発情する頃。それが、週末に当たってしまい、土曜日の受付け終了時間に合わせて、もう一度牛たちの様子を見に行きました。

土曜日、午後6時5分前。牛たちは静か。もう少し遠くまで行けるように、Jおじさんが柵を後退させてくれたばかりで、みんな黙々と草を食べていました。

この時間以降に発情しても、月曜日まで人工授精はありません。

もう見に行かなくてもいいかな、とは思いつつ、日が暮れる前の9時頃、念のためにもう一度。

いちまママが長女のリリーに乗っかってました。

さっきとは大違いで、興奮して歩き回る2頭。いや、よく見ると、興奮しているのはリリーだけ? そのうち、いちまママはそっぽを向いて草を食べ始めました。すると今度は、妹のみよこちゃんがリリーに・・・。

はい、リリーで確定。

今回は人工授精を逃してしまったけれど、発情カレンダーに記入。

その翌日、日曜日の朝。

牛たちは何事もなかったようにおとなしく草を食べてました。もちろんリリーも・・・。

先回のいちまママとみよこちゃんの時のように、発情の兆候が見られるのはほんの数時間。多分、リリーの3週間前の発情は、見逃してしまったのだと思います。アルモリカンの発情はわかりにくい、と言われるのもそのせいでしょうか。

でも、げんきの時は2日ほどそわそわしてたし、(今はいない)ダネットは村中にわかるほど騒ぎまくったし、牛それぞれです。

ほんと、放牧とは言っても、ちゃんと監視しておかないとね。牛飼いはフルタイム。片手間にできるようなものじゃないんだわ。

本文とは全く関係なく :

Miyoko + Ollie 2

母娘、相変わらずです。(おりいちゃん、おんまさんがいるのに平気で柵の外へ。)

子牛四人組の夏

いつもいっしょの子牛たち4頭。

1頭がいるところには、必ず他の3頭もいます。1頭も姿が見えない時は、4頭とも柵の外でいたずらしてます。

でも、一番注意しないといけないのは、ママたちから離れたところに子牛が1頭だけいる時。その子がまた、私と目線を合わさないようにするのは、

4 veaux ruisseau 1

なんか怪しげ。

よく見ると垣根に穴が。もちろん、垣根の前には電気牧柵が張ってあります。

子牛が1頭だけこんなところに突っ立ってるのもおかしいので、垣根の向こうをのぞくと、

4 veaux ruisseau 2

小川の向こうはお隣よぉ。いくら暑いからって、そんなとこで水遊びせんとってよ!

あわてて連れもどしましたが・・・。こんなことがそれぞれ別の場所で2回。2回とも、1頭が柵の中で見張りしてました。(だから、他の3頭がすぐそこにいるのがわかった。)

それにしても、保護者はもっとしっかり子供を監視してほしいです。食べるばっかりじゃなくて。

気候が変わってしまったら

ここで雨が降らなかったら草は枯れてしまう、というギリギリのところで降りました。

大した雨ではなかったけれど、地面が少し緑がかったような。(気のせいかも。)でも、これから1週間は晴れの予報。まだまだ油断できません。

何度も言いますが、ボラン農場は花崗岩でできた丘の上にあって、土は申し訳程度しかありません。あちらこちら岩肌が出ていて、杭を打つのも難しいほど。すなわち、定期的に雨が降ってくれないと、草は枯れてしまいます。

草と言っても、牧草にするために蒔いた草ではなく、勝手に生える野草、と言うか雑草ばかり。そういう丈夫なものしか生きられない環境です。

こんなボラン農場に26年もいると、極端な気候も各種経験しました。

まず、大雪。2週間ほど閉じ込められました。台風並みの嵐も毎年秋に来ました。最高風速が時速180キロを越すこともありました。(秒速にする計算方法がわかりません。)谷間の木がどんどん倒れます。1970年代にはもっと強力な嵐があったとか。夏の干ばつで牧草が全て枯れてしまったことも、数回ありました。気温が39,8°Cまで上がったことも。(牛たちといっしょに木陰で寝てた。)

その都度、牛がこれだけしかいなくて良かった、と思いました。頭数はその時代によって3頭だったり、20頭だったり、まちまちだけど、それ以上いたら全員のめんどうを見きれなかったでしょう。

これからは、ますます極端な自然現象が起こるとか。それなら、牛は少数精鋭でやるしかない、と思うんです。

今、T村の南地区(ボラン農場のすぐ南)では、農地争奪戦の真っ最中。ちょうど、どの農家も世代交代に時期。子には良い条件で継承させてあげたい、という親子心からでしょう。土地さえたくさん持っていれば安泰ですから。

ヨーロッパ共通農業政策の助成金制度が現在の形になってから、土地の取り合いが激しくなりました。簡単に言うと、それぞれの土地にそれまでの履歴で価値が付いていて、毎年申請をすると、牧草でも生やしておけば、その金額がもらえる仕組みです。だから、別にこれ以上土地が必要なわけじゃないけど、借りれるものなら借りておこう、と言う人も現れました。土地の借り賃より、そこの助成金の方がはるかに高いので。

でもね、そんなに土地を広げて、動物の頭数を増やしても、その世話をする人数を増やさないで、どうするの。これから、今までに経験したことのない厳しい気候が待ってるかも知れないのに。

若い後継者の話は、また次の機会にでも。

Miyoko Ollie

みよこちゃん、あんたは生き残れるわ。(電気牧柵の下から食べる子。)おりいちゃん、ママ大丈夫だから、心配しないでね。

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