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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

いちま姐さんのいないボラン食堂

BL 191225

長かった雨季(?)もようやく終了し、すっかり冬景色のボラン農場です。これから年末まで雨もなく、それほど寒くもない穏やかな日が続きそうです。

さて、みよちゃんが出発した翌日、あのいちま姐さんも行ってしまいました。

みよちゃんの時とは対照的で、トレーラーに乗る時かなり抵抗してくれました。

嫁ぎ先には馬が一頭いるだけで、牛は初めて。それも、人一倍(牛一倍?)気の強いいちま姐さんなので、Jおじさんはたいそう心配してました。でも、そこは飼い主さんとの相性で、やってみないとわかりません。

まあ、今のところ試用期間のようなもので、特に問題はなさそうです。

ママが行ってしまったプルートくんも、翌朝は少し泣いたけど、ベソをかいた程度で済みました。(なんでみんな大泣きしない?)

頭数が減ったところで、いよいよ冬のボラン食堂の開店です。

それでも、総勢15頭。本来ならもうとっくに先輩去勢くんたちに合流してるはずの一年生去勢くん2頭が、まだボラン農場にいるので。

初日は、どうしても牛舎に入りたがらない子牛がいたけれど(ねっ、ポップちゃん)、他の牛たちは慣れたもの。それに、静か。いちま姐さんがいないと、こんなに平和 ?

去年は繋がれそうになると逃げる傾向のあったおさむくんも、いちまママがいた席でおとなしく食べてます。今年は、となりにいるおさむくんの分も食べようとする、ママにぶっ飛ばされる心配ないもんね。

子牛たちは、今のところ席が足りないので、繋がずに空いたところで適当に食べてもらってます。大きいぬいぐるみみたいのが通路をうろうろしてて、時には寝そべってるのもいて、かわいいけれどじゃま。みんなおっとりさんで、お尻を押してもぜんぜん動かないのは困ります。

中でも、場所を取り過ぎるのが、いちま姐さんの今年の子牛、プルートくん。まだ8カ月なのに、すでに一年上のオリーちゃんと同じ大きさ。いちま姐さんの子(男の子)は、大きくなり過ぎるのが悩みです。あの巨大だったナブコくんも、おさむくんも・・・。ちなみにおさむくんは1歳半でもう成牛の大きさ。あと一年待ったらいったいどこまで大きくなるのか、今から恐怖です。

早く大きくなるのは、子牛(8カ月未満)生産を目的とする人には貴重な長所だろうけど(高価な仔牛肉がたくさん取れるから)、私たちにはうれしくありません。牛は36カ月過ぎるとさらにおいしくなるし、私は小さめな枝肉の方が味が濃いような気がするし・・・。

そういうことで、本人(本牛)も大柄で、巨大な子を産むいちま姐さんを手放した訳です。気が強過ぎてうるさいのもあるけど。

Jおじさんは、ボラン農場で一番立派な牛を売ってしまった、と未だにいちま姐さんを惜しんでいます。
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キミ、泣かないの?

Miyo 191217

予想通り、雨(と風)のボラン農場です。もういいかげんやめて欲しいけど、干ばつや集中豪雨に比べたらどうってことない。

さて、今週はいよいよママ牛2頭がよそに嫁ぎました。

まず、みよ(こ)ママ。(上の写真左上 - よく見えないけど、トレーラーに乗って出発)

みよちゃんは、可もなく不可もなく、人なつこいわけでもなく、人が来たら逃げるわけでもなく、おとなしい牛。だから、Jおじさんも、『気を付けて見た覚えのない牛』と形容してます。

ただ、びっくりさせられたのは、肘をついて頭だけ柵の外に出す得意技。できるだけ新鮮な草を食べよう、ということでしょうか。(嫁ぎ先ではやらんといてね。)

そんなおとなしい牛だから、一頭だけ牛舎に入れてトレーラーに乗せるまで、何の抵抗もなく、すんなり運びました。

嫁ぎ先は、6月にリラさんが行ったところ。昔のお友達がいるし、もともと乳牛を飼っていた方たちで、なんの心配もありません。

Jおじさんによると、新しい飼い主さんのおうちでは、ふかふかのわら布団と乾草やサイレージ(もうよその子だからコメントしない)その他いろいろおいしいものを用意してもらって、機嫌よくしていたそうです。ボラン農場にいると、草しか食べさせてやらないから、食いしんぼうのみよちゃんは、その方が幸せかも。

私の心配は、残されたポパイくん。もう8カ月で、とっくに離乳していい月齢。でも、ママの出発前日もおっぱい飲んでたし、ママになめなめしてもらってたし、大泣きするやろなぁ、と覚悟してました。

そのポパイくん、午後になっても、夕方になっても、一向に泣く気配なし。

日が暮れたら淋しくなって泣くやろう、と耳を澄ましてたけど、何も聞こえず。

とうとう、翌日の朝まで何も起こりませんでした。

夜明けとともに(9時ごろ)様子を見に行ったけれど、みんなから少し離れたところで、ごくふつうに草を食べてました。

う〜ん、うるさくなくて良いんだけどね〜・・・。

こういうのどうなんでしょうか。精神衛生上、感情を外に出さないでガマンし過ぎると、あとあと障害が出て来ないかな。

ポパイくんは、同い年の男の子の中で一番おとなしくて、ブラシで頭を掻いてもらうのが大好きな子。これからは、私がお母さん代わりにかわいがってやらないとね。

100点満点

PM2 191204

何カ月も続いた雨もやっと中休みになり(と言うことは、このあとまた雨)、日向でのんびりの牛たち。

でも、これもお昼頃までで、午後になるとシュプレヒコールが飛んできます。ちゃんと乾草を置いてあるのに、よそに行きたいみたいで。(よそに行っても、草もうないよ。)

さて、クロシェットとみみちゃんの種付けからかれこれ2カ月経ち、もう誰も発情しなくなったので、全頭(9頭)の妊娠鑑定をしてもらいました。特に、近々よそにお嫁入り予定の3頭は、証明書を付けてやった方がええやろ、と言うことで。

しばらく使ってなかった牛舎は、牛たちが入る側の引き戸の具合が(ずっと前から)悪くて、修理が必要でした。授精師さんに来てもらう日時は、もう先週から決まってたのに、やっと引き戸が付いたのが、当日のお昼。日程に余裕を持って始めたはずなのに、いつもながらハラハラしてしまいます。

もういいかげんよそに行きたい、と思ってる牛たちは、北の牧区から牛舎裏までうれしそうに来てくれます。でも、そこはまだけっこう草が残っていて、誰も牛舎に入って乾草を食べようとはしないので、一頭ずつ順番に牛舎のお席にエスコートするしかありません。

そうしてるうちに、授精師さんが到着。

あとは一年生三頭といつも最後にしか来ないげんきが外に・・・・,と思ったら、クロシェットとオーリーちゃんが、去年の子牛席で黙々と乾草を食べてました。本当は向かいの母牛席に行かせたかったけれど、手っ取り早くその場に繋ぎ、後から来たみみちゃんもすんなりその隣へ。

子供の時の習慣、ってほんとに根強いです。だからこそ、小さいうちにちゃんと躾けておくべきですね。

牛舎が好きなのか、あちこちウロウロしてたオージーくんを追い出して、いよいよエコー検査開始です。

中には、いやがって授精師さんを振り回すのもいたけれど、まずまずおとなしく検査を受けてくれました。

で、結果は(わかってたけど)・・・,

全頭妊娠。

不妊牛ではないかと心配していたあのクロシェットちゃんも。おかげでホッとしました。

でも、100点満点の意味は、それじゃなくて、

全頭、一回の人工授精(ストロー1本で)で妊娠したこと。

授精師さんも驚いてました。そうあることではないみたいで。とにかく、ボラン農場始まって以来の快挙です。

牛飼いは片手間にできることじゃない、と今年は本気で牛たちを観察して来ました。たまに、私が仕事で家を出ようとしてる時に発情?!っていうのもあったけど、また、発情を見逃したこともあったかも知れないけれど、私の見間違いはなかった。

そう思うとうれしいです。

アルモリカンは発情がわかりづらい、と言うけれど、ほんとにそうなのかな?

ボラン農場では、3回人工授精しても種がつかない牛はお肉にする、という決まりで、少しでも繁殖障害が疑われる牛を飼い続けることはありません。それがきっと良い結果につながったのだと思います。

今日も、11時45分にあわてて牛たちを見に行こうとして、ひとりで笑ってしまった。午後の人工授精の締め切り時間だけど、発情する牛がいるわけないもん。

去勢君たち、大きくならないで !

Picoline 191030

霧のち雨のボラン農場です。こんな最低なお天気は、きっとここだけ。『霧が晴れる』って言うくらいだから、霧のち雨なんてふつうありえない。

さて昨日は、ナブコ君出発の日でした。(写真がないので、ピコリンちゃんが代役。)

まだ、31カ月になっていないナブコ君。前々から、この子の出荷時期が気になってました。なぜなら、

めちゃでっかいから。

先月出荷も考えたけれど、年上のマリオ君が良くなってたので、そちらに。そのマリオ君、なかなか大きくならない、なんて言ってるうちに、枝肉重量が400キロを超えてしまいました。まだ33カ月だったのに。

マリオ君よりさらにでっかいナブコ君。まず、出荷前日にジョンさん牧場からボラン農場に連れて来る時から、それはそれは緊張しました。今まで、こんなに大きい子っていた? と思うほどの大きさですから。

とにかく、何をするにも『暴れんといてね。』と心の中で祈りながらだったので、写真を撮る余裕などなし。

問題なく出荷柵に入ってくれたけど、トレーラーに乗せるところで、

背が高すぎて、扉上の顔出し防止カバーに衝突。

トレーラーは、牛馬兼用仕様のもので、天井が牛専用より高くなっています。(ふつう牛より背の高い)馬を運ぶ時は、扉上部のカバーは外しておきます。でも牛なんで、そんなことは全く予期せず。牛専用仕様だったら、入りませんでした。

どうにか頭を下げさせてトレーラーに押し込み、ボラン農場に向けて出発です。トレーラーは、ナブコ君がちょっと動くだけで、船のように揺れます。

ボラン農場に到着し、翌朝の出発まで、ナブコ君はおんまさん用ボックスに。

幸い、マックス君出荷時の騒動以来、おかず君ボックスを補強したので、柵を飛び越える心配はまずありません。

ボックスに入れてからも、暴れられるのが怖くて、あまり声をかけたり、顔を見たりできませんでした。それでも、パッと見ただけでも、ナブコ君、超巨大馬のおかず君と同じ位、または、より大きいのはわかります。

なんで、こんなに大きくなるのぉー、って本人(本牛)に言ってもしょうがないんですけど。

本当に、早く大きくなる去勢君は困ります。昔は、36カ月を過ぎるとやっと一人前の大きさ(枝肉重量400キロ弱)になってたのに、このところ30カ月でそれ位になる子が多くなりました。

今までの経験から、大きな枝肉より400キロ以下の小さめの方がおいしかったように、私は思います。だから私は、なかなか大きくならない、故ももたろう君とか、ニコ君とかが好みです。体の小さい子なら、36カ月以上待って、より味のあるお肉にできますから。

前回のマルセル君ですが、29カ月でもけっこうおいしいやん、と思ってました。でも、その前のももたろう君と比較してみたら・・・、

違いは歴然でした。

時間(と手間)をかけないと、おいしいお肉はできません。

早く大きくなり過ぎた、ナブコ君。結局、翌朝までおとなしくしてくれて(ボックスは信じられないほど汚したけど)、無事出発しました。でっかすぎて恐ろしいから、お肉になってホッとする、って不本意だけれど。

そして今日、結果を教えてもらいました。

枝肉重量 : 461,4 キロ、O+4

恐れていたほど巨大な枝肉ではなくて、まずは安心だけど、精肉25箱の予想。今度は、完売できるか心配です。

歳は若いけど、脂身が多い(余分な脂身は落とします)ので、それなりにおいしいお肉になるはずです。ご希望の方はどうぞこちらから。

夢と謎解き

GC 20191010

このところ、ようやく雨が少なくなったボラン農場です。牛たちは、冬に備えてか、一日中せっせと草を食べてます。

さて今日は、先日見た短い夢の話です。

『あのちっちゃいピコリンちゃんが、ひとつ下の牧区で草を食べてます。各牧区の出入り口は、電気の通ったワイヤだけなので、背の低いピコリンちゃんはくぐり抜けてしまいます。

いつものことで、私がピコリンちゃんのお尻を押して、みんなのいる隣の牧区へ戻そうとしていると、

突然、みんな一斉に土手を乗り越えてこちらになだれ込んで来ます。(土手の両側に電気牧柵が通ってるので、本当は不可能。)

その騒ぎの中、お母さん牛が一頭、ワイヤを脚に絡ませて倒れてます。(牧柵の電気は感電しないけど、かなりのショック。)助けてやるのに電源を切らないと、と私が走り出す・・・』

というところで終わりです。

翌朝、夜明けとともに(と言っても8時ごろ)牛たちの様子を見に行った時、念のため牧柵の電源を切っておきました。万が一牛が倒れていたら、すぐに対処できるように。

幸い、牛たちはいつものように静かに朝ごはんを食べていました。(上の写真参照)

その日、眼医者さんの予約があったので、私はほとんど一日中留守でした。(この地方、眼医者さん不足で遠くにしかなくて、1日かがり。視力検査に10分、先生の診察に5分、のため。)

Jおじさんには、たまには牛たちの様子を見るように頼んでおいたけど、一度遠くから見ただけとか。

夕方、家に戻り、おやつも食べないで牛たちを見に行くと、なんかヘン。

よく見ると、群れの半分が、ワイヤで仕切ってある《大畑》下の部分にいます。下部分は、上を食べ終わったら開けることになっています。

牛たちがいるところまで見に行くと、ワイヤの向こう側の端が外れたようで、開けっ放し。(それでも下に行かなかった牛たちはかしこい?!)

納屋にいたJおじさんにメッセージを送り、牧柵の電源を切ってもらい、下でまだ新しい草を堪能していた牛たちを上に戻そうとしていると、

能無しスーパーワン登場 !

犬のオスカルです。私が怒ってるのを察したのか、助っ人に走って来ます。やめろと言っても、子牛を狙ってめくらめっぼうに追い立てます。大パニックに陥った子牛たち。上にいるママのところに行こうと、(壊れていない)仕切りに体当たりするや、跳び越えるやら・・・。

当初、端が外れてただけの仕切りが、おかげで全滅状態に。

それでも、どうにか全員上に行ったので、急いでワイヤを杭に引っ掛け直して、下を閉め切ってしまおう、と急いでいたら、オスカルくん・・・、

今度は、上で一丸となっていた牛たちをめがけて走って行くではありませんか !!!

もう、いくら呼ぼうが、叫ぼうが、オスカルを止めることは不可能です。

で、全頭まだ閉まっていない下に逃げ込み、ゲームオーバー。

あれから、オスカルは牛禁止で、私が牛を見に行く時は家に閉じ込めることにしてます。

ところで、あの夢。正夢だった。夢ではわからなかったけど、牛たちが急に走り出したのはオスカルのせいだったのか。