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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

のんびりでいいよ、ポップちゃん

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雨が少ないとか、寒いとか文句を言ってるうちに、5月もあっという間に過ぎて行ったボラン農場です。ちなみに、明日は真夏並みに気温が上がって、そのあとはずっと雨ばっかりの予報。Jおじさん、これで満足かね?

そうこうしてる間に、新しく上の写真の子がメンバーに加わりました。予定日ぴったりに生まれたリリーの娘です。愛称“ポップ“、本名は“ポプリン“。毛色と言い、おでこの白い斑点と言い、アルモリカンの特徴を全部備えているのは、母親ゆずりでしょうか。

娘の方はママほど神経質じゃなく、おっぱいをぐびぐび飲んだらカーッと寝るタイプ。それ以外はママに貼り付いてばかり。(その方が手がかからなくて楽なんだけど・・・。)今のうちに繋がれる訓練をしておこうと、ハーネスを付けても全く気にせず。の〜んぴりした性格らしいです。

ポップちゃんが生まれてから、母子で牛舎にお泊りだったけど、猛烈ママのリリーはあまりにもかわいげがなく、ちっとも楽しくないので、昨日、みんなのいる牧草地に放り出しました。(もう寒くないし。)

放牧地に到着するなり、リリーが他の牛を威嚇して大騒ぎ。のんぴりポップちゃんは、わけがわからずうろうろ。事態はすぐに収拾したけど、このあと、この冬はもうボラン農場にいない牛リストを更新しました。
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ずっと友達:プルートとポパイ

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本格的な春のスタートを告げる復活祭も過ぎ、日に日に緑の増すボラン農場です。

暑い日が数日続いたあと、また3月のような晴れたり降ったりのお天気に後戻り。牛舎でお泊りだった母子二組を、他のみんながいる放牧地に放りこんだとたん寒くなったけど、子牛たちは元気にしています。

上の写真、こっちを向いてるのがいちま姐さんの息子、プルート (頭文字はPですのでおまちがいないように)。背が高くて、細長い子です。おでこに斑点があるのが、ポパイ。プルートに比べると小柄に見えるけど、しっかりした体格の子です。どちらも女の子みたいに顔が細いのが安産の秘訣でしょうか。

ごらんのように、いつもいつもいっしょの大の仲良し。

そこに、ペプシー(愛称ペップス)が加わるともう大変。とにかくかわいい。

そして、かけっこなんて始まるともっと大変。3頭で猛烈なスピードで走る、走る。よくあれで柵の外に出てしまわないわ。こんなのに逃げられたら、捕まえるのはとうてい無理ですから。

そんな子牛たち。一生の(短いけど)お友達同士です。

いちま姐さんの家系

4月になり、適当に雨が降ったり、たまに晴れたりのボラン農場です。納屋にはツバメが戻って来たそうだけど(私は見てない)、朝は霜が降りるほど寒くて、本格的な春はまだまだ先のこと。

そんな朝、南の“大畑”にいる牛たちを見に行くと、いちま姐さんがそわそわ歩き回っては、時々何か叫んでます。他の牛たちはのんびり朝ごはんを食べてるのに。

まるで何かを探してるように、2ヘクタール以上ある放牧地を、縦に、斜めに、歩きっぱなし。発情したみたいだけど、そんなはずありません。出産予定日が数日後だから、産気づいた!

子牛が生まれたら牛舎まで連れて行くので、その用意を済ませ、午前中に何度も見に行ったけど、いちまは歩いてばかりで、叫ぶばかり。見たところまだ破水もしていないようで、座ったら(伏せたら)産道を確認しようと思っても、ひたすら歩くばかりで、止まってもくれません。

昔、ファンタがダンボくんを産んだときもこんなだったよね。逆子だったけど。去年、ルーシーが前の晩から落ち着きがなくて、翌朝見に行ったら、ヘンなとこに入り込んでたよね。死産だったけど。・・・とイヤな予感しかしません。

あんなに叫ぶのはどこか具合が悪いのだから、すぐに産まないとしても牛舎裏まで連れて行こう、と決断したのが、午後2時ごろ。Jおじさんとお迎えに行ったら、すんなり来てくれました。

牛舎裏の小さな放牧地(運動場程度)に入れても、歩くのと叫ぶのは変わりません。でも、狭い場所だし、傾斜も大したことないので、“大畑”で歩き回るよりはマシだけど、やっぱり、いくら待っても座ってくれません。

時間が経つにつれて、本人(牛)はいいかげん疲れてるだろうし、難産で私たちの手に負えないようなことになったらどうしよう、と心配が募るばかり。

7時をまわった頃、ひとつ上の放牧地で木こり仕事(もうやってます)をしていたJおじさんからメッセージが :

『いきみ始めたで。』

急いで見に行くと、いちまは立ったままで、特にいきんでもいなかったけど、歩き回るのはやめてました。産道から白いもの(子牛の爪)が少しだけ見えていたけれど、それが前足(正常)なのか、後ろ足(逆子)なのか、判断できませんでした。

もう少ししたら、また見に来よう、と30分位で戻ると、

いちまは、子牛を舐めてるところでした。

なに、あの大騒ぎは!と思ったけれど、安産だったから良いとしましょう。だいたい、あのいちまが難産なんてありえない。マルキーズの子ですから。今回5産目でいつも安産。それに今まで人工授精のストローを1本も無駄にしたことがない優秀な牛です。

その繁殖能力は、長女、次女(あとは2頭は去勢)にも受け継がれて、どちらも今のところ安産で、ストロー1本で子牛一頭産んでます。

こんなに優秀な牛なんだけど、性格がちょっとね。背がずば抜けて高いせいか、偉そうにして、自分が先頭でないと気にくわないたちです。ほんとは、姉のげんきが怖くて、頭が上がらないんだけど。

いちま姐さんの誇らしげな姿をご覧ください。子牛は、母譲りの脚の長〜い男の子です。

Ichima 190413

その次の日、いちまと同じ日に人工授精した次女、みよこ、が知らないうちに出産していて、大あわて。

午後4時ごろ見に行ったときはふつうにしていたのに、8時に念のためもう一度見に行ったら、小さい子牛がみよこのおっぱい飲んでました。ちょうど暗くなる頃は、牛たち、特に若い子たちが興奮しやすい時間で大騒ぎになったけど、どうにか母子を群れから離して牛舎に入れることができました。

放牧地から出してもらえず、抗議する他の牛たちの先頭に立ってブーブー言ってたのは、あの小さな小さなペプシーでした。末恐ろしい子です。

想像していたよりずっと軽かったももたろうくん

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とうとうお肉になってしまった、あの“ももたろう“くん。出発時の写真です。(角と耳標ぐらいしか見えないけれど。)

ジョンさんち牧場までお迎えに行った時も、もうほとんど日が暮れかけていて、結局良い写真が撮れませんでした。

Jおじさんの左手は日に日に良くなって来てはいるけれど、ロープを握ったりはまだできないので、出荷柵に入れてトレーラーに乗せるのに、暴れられたらどうしようか心配だったけど、さすがももたろうくん。大きな体でも始終おとなしく、全てスムーズに運びました。

上の写真のトレーラーに乗せる時など、牛舎の扉を開けたら数秒で乗り込んでくれました。

去勢牛でも性格はそれぞれだけど、こんなに良い子をお肉にするのはもったいない、といつも思います。神経質だったり、人間を信頼しない牛の場合は、お肉の方が好き、と言い切れるのに。

1月にお肉になったマックスくんは、ももたろうくんより若くて、だいたい同じ位の大きさで、枝肉重量 388,7キロだったので、今回は400キロを超えるぞ〜、と覚悟していたら・・・、

362,2 キロ。

番号の見まちがいじゃない?と疑ってしまうような結果でした。

私はももくんをジョンさんちから連れてくる時、お尻を押しながら、
『うわ〜、でか〜!』と思ったのに。

等級も、きっと“R“だと信じてたけど、一つ下の“O“!?
“O3“の“3“は良いとしても、牛はほんとに枝肉にしてみないとわからないものです。

ということで、予想より少ない販売数(21箱)で、すでに売り切れ。ありがとうございます。次回の販売(多分7月のはじめ)まで待っていただくお客様。ごめんなさいね。

最近は、アルモリカンも含めた牛肉の生産者直売がさかんで、競争も激しくなっていて、今までのようには売れなくなる日が来るかも知れない、と心構えはしているものの、やっぱり全部売れるとうれしいです。

明日は、Jおじさんが業者さんまでタン、ほほ肉、レバー、ハツ、マメなどを取りに行く日。それを食べてみると、だいたいどんなお肉になるかわかるので、今からワクワク、ドキドキしています。

ちっちゃなちっちゃな女の子

予定通り、雨と風が続くボラン農場です。

その間に、予定より9日早く、こんなのが生まれてます。

Peps 190310

お天気が悪かったので、生まれた日からずっと牛舎にいたけれど、今日やっとお外に。お外の方が健康的だけど、しょっちゅう放牧地から脱走して来るので、追っかけるのが大変。

ほんとに元気な子で、“ペプシー“と命名。今年は“P“の年で、語尾はママと同じ“Y“です。

ママのルーシーは、去年の3月は残念ながら死産だったので、今回は無事に産めるのか、ちょっと心配でした。それが、数日前に兆候があったにしても、警戒態勢を取る前に生まれてくれて、余計な心配をせずにすみました。

生まれるほんの2~3時間前、ルーシーはお外でみんなといっしょに、ごくフツーに草を食べていました。

お昼になって、みんな牛舎にごはんを食べに来たのに、ルーシーの姿が見えません。いつもなら、3番手ぐらいにうれしそうに牛舎に入ってくる子が。

まさか、と思って放牧地を見に行くと、北側では牛舎から一番遠いところに立っていて、足元には赤いお荷物が。その日はけっこう寒かったので、大丈夫かな、と思って見ると、ちっちゃなちっちゃな子牛の毛は、もうほとんど乾いていました。ほんと、いったいいつ産んだんや?と思うほど安産だったようです。

そのちっちゃなちっちゃな子牛(胸囲70センチ)は、そのあとママといっしょに、はるか遠い牛舎まで元気に歩いて来ました。

ルーシーは、アルモリカン牛のスタンダードとは全然違うけど、私にしたらボラン農場で一番の牛です。その牛がこんなに良い子牛を産んでくれて、やっぱり私はまちがってなかった?

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