ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

まだです - 中間報告

多分まだだろうと思いながら 今朝もさっきも見に行ったのですが バランチーヌはまだ産みません。しきりにしっぽを振り回すのは お腹が痛むせいかも知れませんが すぐに生まれそうな感じはありません。

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今牛たちがいるところは 谷のすぐ手前です。この下にももう一つ牧草地が残っていて まだ2週間位は草だけでもちそうです。北側のもっと高いところにある区画に比べると 陽当たりは悪いですが べつに文句はないようです。

私は また仕事でこれから出かけます。次回こそは《生まれました !》のはずです。では、いってきます。
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今夜は(こちらも)満月

今日は朝から青空で 寒い(ほとんど0℃)ながらも気持ち良く一日をスタートしたのに 午後から雲が出て 夜には小雨も降り出しました。もうかなり高いところにいるお月様は 雲の陰から出たり入ったりしています。

とうとう満月になったのに バランチーヌは相変わらずです。お腹が風船みたいにふくらんでいる以外は ごくふつうの顔をして草を食べています。今日で9ヵ月と一週間なので べつにお産が遅れているわけではないのですが 月はこれから欠けて行くし 私は明日からまた家を留守にするし ちょっとタイミングを逃した感じです。

私は 牛たちが今いるところから 生まれたばかりの子牛を牛舎まで歩かせるのは遠すぎる とか だからと言ってJが子牛を抱いて連れて行こうとすると バランチーヌは子牛を取り戻そうと攻撃するかも知れない(去年そうだったので)とか 気を揉んでいるのですが Jは平気のようです。牛舎に入れられなかったら 外に放っておくそうです。 

さて、相変わらずなのは バランチーヌだけではありません。

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豚はどんぐりを食べるとおいしくなるそうですが この子たちの食べる姿は豚にそっくりです。これでお肉がおいしくなってくれれば言うことなし なのですが・・・ ポポットはお肉がおいしくなってもしょうがないので どんぐり禁止です。馬は牛よりもっと危ないとか。

それにしても ボラン農場の住人は いやに食い意地が張ったのばかりです。

霧の中で見たものは

昨日も今日も 霧なのに雨が降りました。気温が上がったので 霧が出やすいのはわかりますが 同時に雨が降るのはやめてもらいたいものです。今日の午後は 雷まで鳴って、電気メーターのブレーカーが落ちてしまいました。(ちょうど下の絵をスキャンしていた時・・・)

さて お産間近だけど まだお腹が高いままのバランチーヌです。

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昨日のお昼 Jといっしょに出かけたので その前にどうしてもバランチーヌの様子を見ておきたかったのです。バランチーヌがあまりにもおびえたので 今日は傘なしで見に行きました。雨でびしゃびしゃになってしまいましたが、身重の牛には気をつけてやらないと。

自然に任せるのもいいけれど

このところ寒い日が続きましたが 今朝は大西洋から暖かい空気が入って来て雨になりました。今朝の気温は3℃。もうほんの少し寒かったら雪になるところでした。

午後になってやっと雨が上がったので、牛たちを見に行きました。まだまだ産みそうな気配はないといっても やっぱりバランチーヌのことが気になります。おっぱいはかなり大きくなったけれど お腹がまだ下がって来ません。まだ一週間はかかりそうなのですが、次の満月が24日なので それまでには産んでもらいたいものです。

バランチーヌのことがこんなに気になるのも バランチーヌはネオスポラ陽性なのを知っているからでしょうか。以前 ネオスポラ菌うんぬん という話をしたことがありますが ネオスポラは原虫であることを 兵庫県北部農業技術センターの獣医先生に教えていただきました。

その後 インターネットで調べてみると なかなか手ごわいものであることがわかりました。ネオスポラ症として現れる症状は流産だけ と思っていたのですが 母親から感染して産まれた子牛にも 症状が出る場合があるそうです。

母親のバランチーヌから感染したらしく 陽性の反応が出たボラン君は ごく普通に成長しました。また ボラン君の前に人工授精センターに入ったアルモリカン雄牛たちも 同じ検査を受け、陽性判定されことがありました。そのうち一頭は 精液を採取する年齢になったら 陰性になったそうです。だから べつに心配する必要はない と思っていました。

ところが もうかなり前の話ですが シュパが行った先で血液検査をしたら ネオスポラ陽性の反応が出た と飼い主さんから電話がありました。私たちは シュパを引き取るしかないと思ったのですが 飼い主さんは シュパが気に入って手放す気にもなれなくて 困ってられました。ネオスポラを持った牛を繁殖牛にしようなんて 普通では考えられませんから。

その後 県の家畜衛生局のようなところから うちから来た牛にネオスポラが発見された と通知が来ました。それに添付されていた資料によると 感染の元になっている母牛をつきとめて 感染している牛は優先的にお肉にして 陰性の牛だけを繁殖牛にするのが好ましい ということでした。

でも、その通りにすると アルモリカン牛は絶滅します。牛を放牧する限り、ネオスポラを持った犬やきつねとすれ違うことは避けられません。アルモリカン牛全頭を調べても 牧草地に一度も出ない牛はいないはずです。今までに検査を受けたことがある牧場では 少数ですが 陰性の牛もいました。でも 放牧を続けると いつ陽性に変わるかわかりません。

年中放牧することは 牛にとって理想的なことのように見えますが、必ずしも良いことばかりではありません。毒草をかじったり、どんぐりを食べ過ぎたり、どこから来たのかわからない牛と接触したり、いろんなリスクがうようよしていて 牛たちが全員元気なのが奇跡のように思えます。

だからと言って 一年中牛舎につないでおかないといけないのなら アルモリカン牛は飼いません。私たちがもともとアルモリカン牛を選んだのは 雑種と同じ位丈夫な牛だからです。ボラン農場は 土が浅くて大した作物はできないけど、牛が食べる草だけは一年中あります。雨風をしのぐのに土手や木があります。アルモリカン牛は こういう環境でずっと暮らして来た牛です。

それで 私たちなりの結論なんですけど 私たちが牝牛たちに望んでいるのは 毎年健康な子牛を一頭産んでくれることです。それができない牛は 原因が何であろうとお肉になります。それだけでも淘汰されているはずです。血液検査の結果が100点の牛よりも たとえネオスポラ抗体陽性でも症状が出ない牛の遺伝子 って強そうじゃないですか。

バランチーヌの遺伝子(マルキーズ系)も病気に強いことを祈って 元気な感染子牛が生まれるのを待っています。

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新ハラペコ軍団

今朝は とうとうマイナス2℃まで気温が下がりました。多分 牛たちの飲み水が凍っているだろうと思い、氷を割るための棒を持って 放牧地に下りて行きました。

水の氷は薄かったのですぐに割れましが なんと 牛のふんまでカチカチに凍っていました。

今朝は霜で真っ白で 草を食べていたバルダの鼻に氷が付いていました。

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牛たちはもう 一昨日から《大畑》の下側にいます。ここまで下りると お日様が当たりはじめるのが遅く 霜はなかなか融けません。

寒さで草が伸びなくなリ、牛たちの移動も早くなりました。草が少なくなると ハラペコ軍団が結成されてろくなことはありません。

一昨日のことでした。お母さん牛たちはみんな上まで水を飲みに来たのに、子牛たちとお姉さんたち(アーニカ、ベルナデット、みよ)が見当たりません。もしかして と思って見に行ったら やっぱりそうでした。全員木の下に整列してどんぐりを食べていました。

病気になられたら大変なので どんぐりの落ちていないところまで追い出そうとしたのですが 押しても、たたいても動じない子ばかりです。素直に逃げてくれたベルナデットは 少し離れたところで草を食べようともせず ポカーンと私を見ているだけで、もう手遅れかも知れない とちょっと心配になりました。

そういうわけで急きょ移動です。2ヘクタール以上ある《大畑》は 上下二つに分けてあるので 電気の通った牧柵の向う側に入れるだけです。入り口を開けてやれば勝手に移動してくれると思ったら 一頭へそ曲がりがいました。

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また新しい牧草地に来たら みんな無心に草を食べています。牛たちにしたら やっぱり草が一番おいしいのだと思います。気温は低くても(午後の気温は5℃)お天気が良くて 牛たちも快適(なはず)です。

家で一番大事なこと

一週間留守をしたボラン農場に 土曜日のお昼に戻りました。話には聞いていたけれど 着いたらまずこれが目に留まりました。

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私がいなかった先週の木曜日に 家の基礎にコンクリートが流し込まれました。

普通なら 家の壁を建てるには 地面に溝を掘って基礎を作るのですが、ここは大きな岩の上でそう簡単には掘れないし、(だから)地盤がしっかりしているので 地面に板で枠を作る方法にしました。

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こうしてコンクリートを流す枠を作るだけで ほとんど1ヵ月かかりました。少し薄めの板しかなく、強度が足りないのが心配で 補強をあちこちに入れたためです。壁になるブロックの幅が40センチで 基礎は壁の外と内それぞれ10センチずつ多く取って60センチ。高さ20センチの枠板の上までコンクリートを流し込みます。計算によると 7立方メートルのコンクリートが必要になります。

今まで 牛舎や私たちが住んでいる小屋のコンクリートは うちにあるトラクターに付ける小さいコンクリートミキサーを使いました。牛舎も今建てている家もほとんど同じ面積です。今回も セメントや砂利や砂を買って来て 少しずつできないことはないのですが、そうすると安上がりと言うわけでもありません。こういう時 セメント屋さんのコンクリートミキサー車に来てもらうのが普通です。その場合 かなりの人手が必要になるのですが 頼めば村中の人が集まってくれます。だけど 何でも自分の思った通りにしたいJおじさんは いつも一人でコツコツやって来ました。

でも今回は あまり時間をかけたくないし、品質も大事なので Jは近くのセメント屋さんに問い合わせました。すると 少し値が張るけれど 普通のよりずっと流れが良くて 7メートル以上自然に流れて行く奇跡のような製品がある と聞き、それなら人手も必要ないのでそれに決めました。

流れが良過ぎて すき間があると流れ出してしまうコンクリート と言うことで 整地をした時に掘り過ぎたところは 石を積んで砂で固めました。その上に鉄棒を入れて 全部溶接でつないで準備完了です。

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念のために友達のPYさんに来てもらいました。トラックは予定より遅れて、夕方の5時少し前に来ました。もうすぐ日が沈むところです。まあ、一時間もあればすむことだからと 始めて見ると・・・

聞いたのと実際では大違い。コンクリートは“打つ”と言うように たたかないとうまく流れて行きません。見ていれば良いわけではないのです。それに 基礎の場合は水をあまり入れないので、2メートル位しか流れません。思ったよりずっと手がかかり、あわててPYさんの奥さんJさんまで電話で呼び出して 3人で必死のコンクリート打ちとなりました。

そうして やっと7立方メートル半流し終わったのが8時近くでした。みんなコンクリートまみれのすごい姿だったそうです。私がいなくて手伝えないために 気の毒なことをしてしまいましたが、PYさんもJさんもこういう作業は慣れているらしくて 大活躍だったそうです。私がいてうろうろするよりも 二人にいてもらった方が結果的にずっと良かったかも知れません。

PYさん、Jさん お疲れさまでした。おかげさまで立派な基礎ができました。今までJも 基礎工事のことはあまり深く考えていなかったようですが、家を建ててしまうと取り返しのつかない ものすごく大事なことです。測量の時のAやEさんや今回のように 友達に助けてもらってやっとこれから建って行く家です。完成したら だれでもいつでも来てもらえる家にしなくては。

牛たちやお馬さんたちは相変わらずです。

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もうすぐ年長組

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11月らしく どんより曇った今朝のポラン農場です。これでも 雨は降らなくて、朝の気温もほとんど10℃と申し分ありません。秋も深まり、木の葉もだいぶ色づいて来ましたが、まだまだ当分落ちず この状態が延々と続きます。

昨日は 渡り鳥が(何と言う名のか知らない)群をなして飛んで行くのを見ました。以前は 何千羽もの鳥の大群が南を向いて飛んで行くのを見て《いってらっしゃーい》と手を振ったものですが、ここ数年はこのあたりで冬を越すようになり《せめて木の害虫食べてや》に変わりました。

朝 私が牛たちを見に行くと 必ず寄って来る子牛の三人娘です。
(ベラ、コラ、かな)
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もうすぐ また子牛のお誕生が始まるので、年長さんになります。そう言えば このごろおっぱいを飲んでいるのを見かけません。ベラやコラは もうそろそろお母さんにけっ飛ばされてもいい歳です。

最年少のかなは まだ7ヵ月ちょっとですが みんなに負けないくらい大きくなりました。(後ろで水桶と格闘しているのはユーチカ)

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このごろ かなは 頭を掻いてやろうとしても 逃げないで、イヤイヤをするようになりました。けっこう気が強そうなので この冬はしっかり教育です。

あと2~3週間でお産のバランチーヌ。(後ろはマルキーズ)

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お腹が重くて大変なのか、最近寝そべっていることが多くなりました。

さて、私はこれから車で出かけます。明日からまた仕事で 帰って来るのは来週の土曜日の予定です。一週間ずっと仕事 と言うわけではないのですが、ガソリンが高くなったし 2往復しないで 向うでしっかり仕事に専念することにしました。

ではみなさま それまでごきげんよう。

故人を偲ぶ日

昨日 11月1日は 万聖節(祭日)でお墓参りの日でした。言わば日本のお盆のようなものです。スーパーには もうずいぶん前からお供え用の菊の鉢植えが大量に出ていました。(クリスマスにクリスマスツリーの感覚。)

いつもならしーんとしている村のお墓場も 数日前からかなりの人出で活気づいていました。きっと、11月1日に親戚がお参りに来るので、お墓をきれいにしておこう ということでしょう。

そんな世間の習わしはどこ吹く風の私たちです。Jも、今は亡きお父さんが宗教嫌いだったそうで、こういった年中行事はどうでも良いようです。それに 身近になにかにつけ集まってわいわいやるのが好きな人もいないし うちには子供がいない(一度もいたことがない)ので 何もしなくてすんでいます。(ぐーたらですみません。)

だけど 今日は続いて故人の日 と言われると やっぱり、忘れないように、定期的に故人を想う日が必要なのかもしれないと思います。

私は 亡くなった人は時間も空間も関係ないところにいて その人のことを思いさえすれば ピピッと感知してすぐに飛んで来るんだと思います。なので、よく呼ばれる人は《私 すっごく忙しいのよー》とかぶーぶー言いながら 実はうれしいのだ と信じています。(私の想像力は普通ではない ?)

それで今日は ポラン農場で亡くなった牛たち(ジュリーとアリス)、私たちが食べてしまった牛たち(もうかなりの数)またはよそへ行った後亡くなったり、食べられてしまった牛たちのことを想う日にしました。


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