ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

どの神様のご利益に・・・

日に日に木々の緑が増すボラン農場です。今朝の雷雨で気温が下がってしまいましたが このところ土が乾燥気味だったので 雨は大歓迎です。子牛たちも大きくなったので 少しぐらい冷え込んでも もう心配になりません。

Carte 080427

4月も終りに近づき 5月15日が提出期限の ヨーロッパ共通農業政策に則った申告書類が気になります。毎年のことなのですが この申告をしておかないと助成金が一切受けられない という大事な書類です。なのに私には訳が分からないことが多く 毎年、提出期限前日に気が狂いそうになって 適当に記入してしまうことに。それでも 新規の助成金の申し込みもこの申告書類に同封しないといけないので かなり脳力を使います。

今年はちょうど この5年間受けた《牧草手当》(大した金額ではない)が終了したし、いよいよ有機農法のABマーク認証を受けるための手続き(高いので今までしなかった)を開始するので どんな助成金があるか調べてみました。

貰えそうなのは 三つありました。一つは有機農業に転換のための助成金です。本来ならこれを受けるのがスジなのですが 有機農業組合の年会費とか申し込み書類作成手数料とかを支払うと 大して残りません。こういった助成金は土地が狭いと不利で 有機農業組合繁栄のためのボランティア になるのはバカげています。

これよりもっとおトクなのが二つ目です。それは 農薬や化学肥料の使用低減のための助成金です。《牧草手当》の前に受けたのがこれなのですが、今のは以前よりもっと規制が緩和されて だれでも受けられる(これに契約できない人は重大な汚染源)ようになっています。これだと 年に一回研修への参加義務だけで 金額もまあまあです。だけど、これからABマーク認証を受けようという人間にしたら 全く次元が違う世界なので かなり違和感があります。

三つ目として出てきたのが 水源の水質改善のための助成金で 特に小川に沿った湿地の保護が主です。これは ヘクタール当りの金額が高いのが魅力なのですが ボラン農場には対象となる区域がほんの少しかなく 総額にしたら上記二つ目より少なくなります。

ということで Jは今、電卓を片手に悩みに悩んでいます。倫理を通すべきか 利益を取るべきか なんですけど、Jを見ていると どの神様のご利益にあずかろうか迷っている と言う方が近いように思います。

本文とは全く関係ない あと1ヵ月でお産予定の私のかわいいみよちゃんです。

080427 1
スポンサーサイト

何にもないど田舎

080424 2

昨日あたりからお天気が良くなり、気温も上がる と聞いたので 昨日はさっそく たまりにたまった洗濯物を車に積んで コインランドリーまで行って来ました。(ちなみに今朝は雨。)

どこを向いても木と牧草地のT村を出てしまうと そこはすっかり春でした。菜種の菜の花が満開で 何ヘクタールも続くまっ黄色の畑は まるで外国(??)の風景です。カメラを持って行かなかったのが残念です。

また、道沿いのお家でも 町でも見かけたのですが、八重桜があちこちで咲いていました。サクランボの花はもう少し早く咲きますが、ピンクの桜は今が満開です。今年は例年より一段ときれいで カメラがなかったのが本当に残念です。

私が八重桜と呼んでいるのは こちらではPrunusと呼ばれている木で 桜とは関係ないはずなのですが、どう見ても八重桜です。私が昔勤めていた会社に何百本(大げさ?)と植えてある《桜》と同じ木だ と勝手に思っています。(今年も桜きれいだろうなぁ。) 

ど田舎のボラン農場は季節感に欠ける とちょっとがっかりしながら家に帰ると Jがこんな話を。

ボラン農場の隣りに田舎生活体験牧場があり そこに来ていた日本で言うと高校一年生のグループが 田舎のおじさん・おばさんにインタビュー という企画で 昨日ボラン農場まで来ることになっていました。インタビューを受けるのはJおじさんで 私はいなくて良かったので出かけていたのです。

私たちはどちらも都会育ちなのに 都会がイヤというだけで ちゃんとした計画もなく田舎に来てしまいました。とにかく 静かなところが良かったのです。だから、私たちだけこんなに環境の良いところに住めて なんとなくうしろめたい気持ちがあります。

ところが 高校生たちは来るなり『なにここ?なーんにもないやん。』と言ったのだそうです。これ位の歳の子たちは お世辞を言うようなことはしません。Jが 隣の家からはどの方向でも500メートルはある と言ったら みんなあきれていたそうです。そんなこと 私たちには大事なことでも 彼らにしたら全く意味のないことらしいです。

若い人たちの価値観と 中年のおじさん・おばさんの価値観が違うのはあたりまえです。でも、おじさん・おばさんになったからと言って みんながみんな静かな田舎に住みたい と思うわけではないはずです。なのに 田舎にいると まわりが都会には住めない人ばかり(みんな声が大きい)で 私たちはつい 田舎は○で、都会は× みたいな観念に偏りがちです。

私たちにとって《天国の一駅手前》のボラン農場も 他の人にしたら 木と草しかないつまらないところ なのかも知れません。これ 忘れないようにしなければ。

何にもないボラン農場の牛たちです。

080425 1

カランバーの好みは

080422 1

いえいえ、牛の数が増えたわけではありません。お馬さんたちが 牛のまねをしているだけです。

080422 2

このところお天気が悪く(今日はどんより曇り空)まぐわ作業が中断していて お馬さんたちも退屈気味です。

お馬さんたちと牛たちは今 ボラン農場で一番大きな牧草地でお隣同士なのですが、お互いけっこう意識しているようです。

080422 3

『お姉さんたち、こんにちは。』とやって来たのは カランバーです。カランバーのことをつい《ボランくん》と呼んでしまうほど お兄さんそっくりのハンサムくんになりました。

080422 4

よっぽどポポットが気に入ったみたいです。ふーん、カランバーの好みは年上の大女・・・

ポポットが飽きて牧柵沿いを歩き出すと、カランバーは一生懸命後を追いかけました。牛の5~6ヵ月って思春期なんでしょうか。

ポラン農場のアマゾン部隊

高くなる一方の石油を消費せず、汚染もなく、騒音もない画期的な農法と言えばこれです。

080418 1

お馬さんたちも 放牧地でぶらぶらしてるよりも こうしてお声がかかって Jおじさんといっしょに仕事をする方が好きなようです。

冬の間 牛たちやお馬さんたちがいた区画は 糞がいっぱいで 踏まれて土がガチガチになったので まぐわで表面を掻いていきます。この後 草がはげてしまった所に種を蒔いて、新しい草が生えてくるのを待つばかりです。

昨日の午後から週末にかけて 雨の予報だったので、その前にやっておけば理想的だったのですが 昨日はやっと1/2ヘクタールしかできませんでした。というのも 冬の間ずっと怠っていたお馬さんたちの蹄の手入れ(蹄鉄は付けていない)に ずいぶん時間がかかってしまったからです。

Carte 080418

Popotte Seau 2

Popotte Seau 3

Popotte Seau 4

このバケツですが リュチックは慣れているので どちらの脚か指定すると ちゃんと自分で乗っけてくれます。ポポットはじっとしているのがきらいで へこまない台に替えたら 見事にけっ飛ばしてくれました。

今日は一日中雨で お馬さんたちの出番はありませんでしたが、牛たちがいた区画で牛たちの食べ残しを掃除しています。何をさせても頼もしいアマゾン部隊です。

春うらら

今日は朝から青空の春らしいお天気になりました。今朝もまた霜が降りましたが、お日さまが昇るとすぐにぼかぼかし始めました。

こんなにお天気が良いと牛たちも の~んびり。朝ごはんをお腹いっぱい食べたら、

うとうと・・・
080415 1

こっくりこっくり・・・
080415 3

ぐーぐー・・・
080415 2

本当に気持ち良さそうです。

昨日の朝の騒動に比べたら ウソのような静けさです。昨日は 発情したユプサが目も当てられないほど興奮して のんびり座っていられるような雰囲気ではありませんでしたから。

人工授精などで牛舎に行く牛に よくお付き添いをしてくれたイッジーばあちゃんがもういないので 少し心配でしたが ユプサ-だごべえの親子で機嫌良く来てくれました。

080415 4

授精師さんのフィリップさんを待つ間も静かにしていたし また帰り道もちゃんと一列に並んで歩く 本当にかわいい親子です。

たんぽぽ健康法

080413 1

春を告げる白い花(辞書にはリンボクと書いてありますが、どうも違うようです)も満開になり 今度こそ本当に春が来たようなポラン農場です。気が付いたらもう黄色いエニシダの花も咲いています。

080413 2

だれかが 黄色い花はお日さま と言っていましたが ここは日照時間が短いのを補うために 黄色い花が多いのでしょうか。冬の間はハリエニシダ、春になったらエニシダと 土手の花はみんな黄色です。

080413 3

牧草地のお日さまは このたんぽぽです。たんぽぽはサラダにして食べるほどですから 牛たちにしてもおいしいはずです。こんなにあっても あっと言う間にみんな食べられてしまいます。

たんぼぼは 消化器官を強化し、消化を促進し、浄化作用がある というすばらしく健康に良い植物です。なので 牛たちがたんぽぽを食べるようになった3日~4日目に その効果がしっかり出ました。下痢です。

これも一時的なもので 心配ないのですが、子牛たちは別です。朝晩はまだ寒いので 要注意です。特に だなえがもう2週間前から下痢をしていて、それでもめちゃめちゃ元気で お母さんのミルクが濃すぎて消化不良になるケースのようだったので そのままにしていました。それに カリプソは下痢をしやすい体質みたいだし。

ということで 毎日子牛5頭のおしりの検査です。寝ていても立っていても しっぽを上げさせてくれる子、待っていればしっぽを上げてくれる子、私の顔を見ると逃げる子など 相手によって検査の仕方はいろいろです。

おかげで 昨日はだなえがごくふつうのうんちをしたのを目撃しました。反対に だいごが一昨日から下痢気味だったのですが 今日はおしりが汚れていなくて ホッとしました。でも、放牧地に行っては 子牛たちのおしりをじっと見ているおばさん なんてちょっと異様じゃないですか。自分でヘンだと思いながら それでも毎日欠かさずやっています。

Carte 080413

牛は草食動物です

このところラジオで(うちはテレビはありません)アフリカの国で食品が急騰し、庶民には買えなくなったため デモがあったり、暴動になったりしている と聞きます。今朝のラジオでは 世界の食料危機について本を書いた専門家が ジャーナリストや聴取者の質問に答えていました。

アフリカではお米が主食なのですが、自分たちで作るよりアジアの国から輸入した方が安くつくので 作らなくなったそうです。でも、今のように値段が上がってしまうと、どうしようもありません。だから、以前 稲を作っていた田んぼ(畑)が放ったらかしにされているので そこにまた稲を植えよう(蒔こう)という動きがあるそうです。

アフリカでは ごはんが満足に食べられなくて死んで行く子供たちが 何秒に(すみません、正確な数字を忘れました)一人で、今日のような事態になったのは不幸ですが、これを機会に 自分たちで食べる物は輸入に頼らないで自分たちで確保しよう という意識が強くなれば 幸いなことだと思います。

ところで 世界中で収穫される穀物が それを主食とする人間の口に入らない理由として
穀物を石油の代替品にしようという新しい用途が加わった というのがあるそうですが、もう一つ 聴取者からこういう質問が出ました。

『肉牛など穀物を飼料とする動物が 人間の食料を食べてしまうのを止めるために 私たち消費者は菜食主義になるべきだろうか。』と 言う問いかけでした。私は『またや。』と苦々しく感じましたが、専門家の方の説明に期待をかけました。

その専門家の方は カリフォルニアの肉牛肥育工場(規模とすし詰め状態は養鶏場なみ)の例と 動物の肥育に使われる穀物の量(これも覚えていません。すみません。)を挙げました。そして、だからと言って、菜食主義になるかどうかは個人の判断です と締めくくりました。

ねー、ちょっと待ってください。牛に穀物を与えるのが主流なのかも知れませんが、牛は草を食べる動物ですよぉ。牛がまっとうに草を食べていれば 人間と競争になるはずはありません。もちろん 穀物が作れる上等な土壌に草の種を蒔いて わざわざ牧草地にする必要もありません。雑草の生えた原っぱで充分です。牛はもともと森に住んでいたので、森や林の下草でもいいです。夏の間、山の斜面の草を利用する というのもよくあります。それぞれに土地に 代々その土地に生える物で育てられた牛がいます。ボラン農場で言えばアルモリカン牛です。

(このところ朝は寒くて冬に後戻り?)
080411 2

何度もしつこく言いますが、ボラン農場は斜面ばかりで土が浅く たとえがんばって耕したところで 大した収穫は得られません。だから、雑草を生やして牧草地にします。毒草や迷惑草(シダ類やエニシダなど)だらけでどうしようもなくなった場合だけ 耕して種を蒔きますが それはほんの一部です。今牛たちがいるところは もう20年以上野原のままです。その草が伸びてしょうがないので 草食動物の牛に食べてもらいます。(私たちには食べきれないので・・・)

ボラン農場の牝牛たちは冬にお産なので ビタミン、ミネラル補給のためにビートを食べさせますが、べつになければかまいません。乾草さえあれば生きて行けます。

牝牛よりもっと安上がりなのが ジョンさんちにいる去勢たちです。今のところ去勢の数が足らなくて、1頭あたり2ヘクタールのスペースがあり 冬でも主食は草です。乾草はほんの少ししか食べません。穀物は 牛たちを引き寄せるために味を覚えさせるだけで、食料として与えません。

こうして草だけで36ヵ月過ぎると1トン近くにもなる去勢君たち。アフリカの子供たちが食べるべきなものは 何も食べていません。だから みなさん、どうか菜食主義にならないで うちのお肉も食べてください。そうでないと アルモリカン牛は絶滅してしまいます。

ボラン食堂閉店宣言

もう四月だし(先週の日曜日から夏時間です)、復活祭も過ぎたし、草も伸びてきたので 冬の間行かなかった牧草地に牛たちを移動させたら と私は前からJに言っていました。春になって草がどんどん伸びる時 一度食べられて短くなったところからスタートした方が おいしい牧草になるからです。

するとJは急に 冬の食堂を閉店する と言い出しました。おとといのことです。新鮮な草が食べたくてブーブー言っていた牛たちにしたら 不満はないはずです。でも、カシューをジョンさんちに連れて行く と言われて 私はびっくりしてしまいました。

冬の間 牛舎につながれる教育を受けたカシューは もう去勢たちの群に入る歳になりました。カシューも ジョンさんちの去勢君たちのように むくむく太ってもらわないといけません。でも、今年の新入生はカシューだけなので 仲間はずれにならないか ちょっと心配です。

心配だから と言ってジョンさんちに連れて行かないわけにはいきません。さっそくトレーラーの用意をして カシューを乗せました。ジョンさんちに行ってしまうと もう会えなくなるのに あっけないお別れになりました。

Jがジョンさんちから帰って来ると 今度は牝牛と子牛の総勢15頭の移動です。みんなを牛舎から出して 南側の放牧地に連れて行きます。こういう時だけは お察しの良い牛たちです。何も言わなかったのに 今までいた放牧地の出口に全員集合して、柵が開くのを待ち構えています。

柵を開けると 大きいのから順番に通路になだれ込み 途中道草をしたのは みよとマルキーズぐらいで あっと言う間に全員目的地に到着しました。みんな 黙々と草を食べ始め(牛舎でお腹いっぱい乾草を食べたばかりなのに)、子牛たちは大喜びで飛び跳ねていました。(跳んでいるのはだなえとだいご。)

080406 1

こうして 草がふんだんにあるところに放してしまうと もう牛舎に来たがらないので 冬の食堂は閉店です。今年は去年より少し早くなりました。これからは 牛舎の掃除がなくなって楽になりますが、なんとなくさびしいです。牛たちはすぐそこにいるのに。

Carte 080406

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。