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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

大晦日

冬らしい日がまだまだ続きます。昨日から寒さも若干ゆるみ、今朝は水道も凍らずにすみました。

でも 気温は一日中氷点下。こんなに寒いのに氷をなめていたのは だごべえです。

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水桶が凍っていて 水が飲めなかったからです。今朝は 私が牛の放牧地に行く時必ず持って行く棒で 氷を割ることができました。(このところ Jが大きなハンマーで割っていた。)

今朝は 霜でどこもかしこも真っ白で 道路も凍っていそうだったのに、Jは 近くのスーパーまで買い物に行きました。チェーンソーのチェーンオイルがなくなったから どうしても行かないといけない と言うので、万が一滑った時のことを考えて より頑丈な私の車を貸してあげました。

そうして 12時過ぎに無事戻って来たJは こんなものを抱えていました。

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生ガキはJの大好物なので 一箱15ユーロもする時にわざわざ買うことはない と釘をさしておいたのに・・・ 

でも、聞くと クリスマス前と同じ値段の 7ユーロ95セントだった と言うので 許してやりました。小ぶりなので安いのでしょう。2,8キロ入りで 4ダース位ありそうです。

と 予定にはなかったのにせっかくだから 今晩は 世間並みに大晦日の夜食をすることになりました。Jが牛舎の掃除を終えて戻って来ると いつものようにもう10時前です。今日は 清々しく新年を迎えたかったので 家(小屋)に掃除機までかけてもらいました。そして、いよいよ・・・

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このおびただしい数の生ガキは Jがほとんど一人で(私はあまり好きではないので)食べてしまいます。あとは かに風味かまぼこ(こちらでは“スリミ”と呼ばれる)と赤いビートのサラダ(自家製マヨネーズ)にありったけのチーズです。デザートは 私が食べたかったので シュークリームを作りました。

今晩はまた一段と寒くなり、明日の朝はかなり気温が下がりそうです。

皆様、どうぞ良いお年を!
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お寒うございます

冬至を過ぎて こちらも冬になった(それまではまだ秋)と思ったら、北東の強風が吹き出し(まだ吹いてる)、こんなにカラカラなのは何年ぶり? という冬らしい乾燥したお天気になりました。

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この数日 昼も夜も雲一つない晴天で また一段と寒くなってしまいました。寒いけれど 気分は晴れ晴れ。冬なんだもん。雨ばっかりのお天気に比べると ずーっとマシです。

今朝の気温は-6℃! とうとう水道(外にある)が凍ってしまい、水道管を熱風でかなり長い間温めて やっと開通しました。復旧してからも 蛇口を閉めるとまた凍るので 常に水がポタポタ落ちるようにしています。午後の気温もやっと-2℃で お水はすぐに氷になってしまいます。

この数年、冬らしい冬がなかったので忘れていたけれど T村の冬はこんなものです。

そしてもう一つ この数年ご無沙汰していたのが 木こり作業です。気温が0℃近くなるとモルタルも凍るので Jは家の壁積みはお休みにして 一昨日から林で作業をしています。

林は 動物たちが食べる草もなく、ついつい行かないでいると 荒れ放題になってしまいます。嵐が来るたびに 健康状態の良くない木が倒れて、それもそのままに。でも、暖房用の薪も この冬でストックが底をついてしまいそうなので 今のうちに木を切っておかないといけません。

と言っても 木を倒すのはあっという間です。木こり作業は何が一番大変か と言うと、倒れた木の始末です。立っている時は気が付かないのですが 木は横になると ものすごいボリュームになります。それを一定の長さに切って、まとめて、風通しの良い場所に運んで ととてつもなく手がかかります。

だからと言って何もしないでいると 薪がなくなって冬が越せません。なので 前にやった時は大変やったなぁ とは思いつつ、作業がスムーズに進むように 私も草刈りをしたり協力しています。 

クリスマスのごちそうは

クリスマスイブだと言うのに 昨日の夜は残り物(私はお味噌汁とごはん)ですませた私たち。まともな人間なら 家族で集まって プレゼント交換して ごちそうを食べながら夜遅くまで楽しい時を過ごす日なのに・・・

でも、今日は祭日だし ちょっと遅くなったけどお昼はごちそうを食べよう ということになりました。うちで《ごちそう》と言うと お肉に決まっています。

そこで出して来たのが かなちゃんのサーロイン。かなちゃんは もうとっくに箱詰めで戻って来ていたのですが 私たちの分があるかないか というところだったので まだ煮込み用バラ肉しか食べていませんでした。

それと かなちゃんの前のアルフォンスのサーロインを冷凍してあったので 今日は かなちゃん(20ヵ月 O=4)とアルフォンス(40ヵ月 R-5)の比較をしてみました。

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こうして見ると 色で月齢の差がはっきりわかります。(上:かな、下:アルフォンス)さしの入り方も、写真ではよく見えないかも知れませんが、4(脂肪多)と 5(脂肪過多)の違いがわかります。

これを 熱したテフロンのフライパン(オイルもバターもなし)に放り込み、塩・こしょうをして、焼き上がったところの写真はありません。熱いうちに食べたかったので・・・ 付け合わせは 同じく自家製のマッシュ栗カボチャと粉ふきいものソテー(?)でした。(パセリまで自家製 と自己満足。)

さて、お味の方ですが 私たちには違いがわかりませんでした。どちらも 歯がなくても食べられそうなほど柔らかくて、かなちゃんも意外にしっかりした味でした。焼いている間に アルフォンスは肉汁がにじみ出て来て よりジューシーに見えましたが 食べてみると違いは感じられませんでした。かなちゃんは 見た目はパサついていそうでも 口に入れるとしっとりしていました。

いつも食べてるくせに あんまりおいしかったので 付け合わせがまだ残っている と言う口実で 予定にはなかったリブステーキ(かな)まで焼いて食べてしまいました。

でも、20ヵ月のかなでも味があっておいしい となると、じゃあ なんで36ヵ月まで待つの? という疑問が出てきました。

確かにアルモリカン去勢は 36ヵ月を境にぐんと大きくなって 400キロを軽く超える立派な枝肉になります。枝肉/精肉の歩留りは 枝肉の重さには関係なく 肉付き(おしりの大きさ)や皮下脂肪(切り落とす脂身)の厚さで決まりますが、月齢に従って 柔らかい部位の割合がだんだん減って来ます。

私たちは 詰め合わせの内容が一頭ずつ違っても 一定の価格(1キロ13ユーロ)で売ります。だけど お客さんにしたら 煮込み用より柔らかいステーキやロースト用がたくさん入っている方がうれしいはずです。と言うことは 去勢をわざわざ36ヵ月以上おいておかないで 小さいけれどまだ若い牛を数多く出した方が お客様に喜ばれるのではないか という結論に達しました。

それで Jが電卓を持って来て、去勢は24ヵ月から出荷することにすると何頭飼えるか という計算を始めました。だからと言って そんなにたくさん飼えるわけではないけれど『こんなうまいもん 売れんはずがない。』と自信満々です。 

本当は それよりも、こちらで一般に出回っているお肉がまず過ぎるのが問題なのでしょうが・・・

愛称ももくん

一昨日生まれたユーチカの子は《ディナモ Dynamo》と名付けました。日本語だと ダイナモ です。そう、手巻きの発電機です。

生まれそうになって 夜中にユーチカが騒ぎ出した時 見に行ったJの懐中電灯のバッテリーが空になり 私が持っていたダイナモ懐中電灯を渡した という逸話によるものです。

この話には すもうに襲われるのが怖くて 柵の外の道路側にいた私は 一人暗闇に取り残されて 家に戻るのに一苦労した という続きがあるのですが まあ、とにかく ダイナミックな子になれ という気持ちを込めた名前です。

とは言っても、本人を目の前にすると つい《ももくん》になってしまいました。私たちのことを全く怖がらない かわいいももくんです。

そのももくんも 今日で生まれて3日目になり、牛舎に閉じこめるのは健康に良くない と、今朝 霧が晴れると外に出しました。

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放牧おデビューのももくん。『ごはん、まだ~。』と出入り口に集まっていた他の牛たちの間を 猛スピードで駆け回りました。子牛の後を追って駆け回るお母さんのユーチカの姿は 毎年のことだけれど笑えます。

そんな めんどう見の良いやさしいお母さん と信頼していたユーチカが 今日はなんと子供置き去りをしてくれました。

午後になって、みんなを牛舎に入れようとした時、ユーチカとももくんは みんなから少し離れたところでゆっくり休んでいました。私は 多分、みんなといっしょには来ないな と思い そっとしておきました。

みんなが牛舎に入ったので扉を閉め 最後にだふね以外の子牛たちをつないでいると 扉の向こう側から『開けろー!』(多分・・・)とユーチカの声が。ももくんを連れて来たにしてはえらい速かったな と思って扉を開けると お母さんひとりでした。

ごはんが食べたくて来たからには 子供探しといで! というのもかわいそうなので ユーチカは席につないで、私がももくんを呼びに行くことにしました。

ももくんは さっきいたところで眠っていました。そーっと起こしてやったら ぼーっとした顔で私のことを見ています。立たせようと あちこちなでてやっても キョトーンとしたままなので、おしりをたたくと どっこいしょ と立ち上がって 私の後を付いて来ました。はじめは ゆっくり小走りだったのが そのうちお母さんがいないのに気が付いたのか ムームー大声を出しながら私を追いかけて来ました。

そうして 牛舎に飛び込んで来たももくんも 一人前につながれて並んで乾草を食べている子牛たちも 私が頭を掻いてやっても逃げなくなっただふねも みんなみんなかわいくて 食べてしまいたいほどです。

ざーんねん

なんて言うと 本人にはかわいそうですが、こんな男の子が生まれました。

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Jが『おい、カシュー。』と呼ぶほど カシューにそっくりの全身巻き毛です。そう言えば カシューもこの子も おじいちゃんがマルタノです。

なのに お母さん(ユーチカ)もお父さん(ロリーブ)も同じすもうとは 全く似ていません。せっかくおまけ(すもうの残り)にもらったお父さんだから メスが生まれれば良いなぁ と思っていたので ちょっとがっかりです。オスだと いくら良い牛になっても お肉にするしかありませんから。

さて、この子にどんな名前を付けようか と言うのが今一番の課題です。今年の《D》から始まる名前は なかなか良いアイディアが浮びません。

Jがまた《DECEPTION》(フランス語では“失望”と言う意味)なんて言うので、私がノリで《DOMMAGE》(残念)と言ったら Jは『そうや、それで決りや。』?! Jのことですから 本当にそんな名前で登録しかねません。急いで良い名前を考えてやらないと。

霧のち晴れ

今朝は お日さまが昇った直後に霧が出始め 11時頃はまだこんな感じでした。

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今日は ユーチカの出産予定日です。どんなあんばいか見に行きたかったのですが ほら、あの子 私の方を見てるでしょ。
えっ、だれかわからない?じゃあ、これだと・・・

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ねっ、左の子。もうちょっと近くに行って、霧を取り除くと・・・

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はい、すもうです。私の方をじーっと見ています。

昨日、牛舎の中で追いかけられたので 柵の中に入るのはやめました。追いかけられた とは言っても、すもうのことですから のそのそ付いて来ただけだけれど 逃げないでいるときっと乗っかられていた と思います。

いつもなら さっさと自分の席に行って 黙々と乾草を食べるのに、どうしたことでしょう。それも すもうは 馬のボックス側の扉の真ん前にいたので 私はそこから出ることもできず、子牛たちの席でごはんを食べていたベルナデット(なんでそんなとこに?)の力を借りて すもうを突き飛ばし、やっと外にでることができました。

なにしろ相手は 何を考えているのかわからない雄牛です。これからは 私一人で放牧地に入らないことにしました。ユーチカは もうベテランお母さんだし、心配することはありません。

今日はそうして、午後から青空が出たものの、あっと言う間に日が暮れてしまいました。そう言えば 冬至は間近です。カレンダーを見ると 今日は日の出が8時42分、日の入りが4時54分で 明日より日の出が1分早いだけです。冬至の21日は 日の出が8時43分、日の入りが4時55分だから もうこれ以上日が短くなりません。(ホッ。)

こちらの学校は 明日からクリスマス休暇に入ります。私たちは関係ないけれど 世間はクリスマスの準備で大忙しです。今週、レンヌで講習会があったので その帰りに本(ハリーポッター)やJからリクエストのDVDを買いに行ったら、それはそれはものすごい人出でびっくりしました。不景気とは言っても いつもと同じクリスマスです。でも、この暗ーい季節、クリスマスがなかったら耐えられない と思います。

今日の大発見

昨日は 一日中どんより曇り空の 寒々しい一日でしたが、今日は お昼頃から青空が。ここでは お日さまが出るのもめずらしいし、最近 私が家でゆっくりできるのもめずらしいので、今日こそ 大きくなった子牛たちの写真を撮ろうと ボラン食堂開店直前に 放牧地に行きました。

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こんな感じの写真を撮っていたら、だふねがトコトコ近づいて来ました。

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私が写真を撮っていると みんな(マルキーズ以外)ふつう見に来るのですが、姉のかなちゃんに負けず警戒心の強いあのだふねが!

だふねは怖がりなので 動かないでいたら 私の上着のすそをなめました。私は動かないのに ちょっとなめたら後ずさりしてしまうのですが それでも何回かやって来ました。

だふねがまだ小さかったころ 私の帽子をなめさせる遊び(メガネまでなめられた)をしたので それを覚えていたようです。この分だと この冬牛舎につないでいる間に 私たちになついてくれるかも知れない とうれしくなりました。なにしろうちでは 仲良くなれない牛はお肉 ですから。

でも、今日発見したのは 別のことです。

だふねは すごいたれ目だった?!

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母親のマルキーズは超美人だし、お姉ちゃんたちの中には おもしろい顔をした子もいますが、こんなたれ目は初めてです。今まで だふねの顔を近くでマジマジと見ることはなかったのですが こうして見ると愛嬌のある顔をしています。

たれ目の牛はおとなしい とかあったら良いのですが。

ボラン農場見学の日

今日は朝からすばらしい晴天でした。(夜になってにわか雨があったけれど・・・)朝の気温はマイナス2℃。昨日の雨で一面濡れていたので 今朝の霜はかなりのものでした。昨日の夜、納屋に干しておいた洗濯物も 凍ってカチカチに。



写真は9時10分前に撮ったものです。お日さまが昇ったばかりで、右上の白い点は お月さまです。

昨日、食堂がお休みだったので 今朝は早めに開店しました。すると みんなかなり飢えていたようで マルキーズとだふね以外全員が 一斉に牛舎に駆け込んで来ました。

でも、なぜ昨日は食堂がお休みだったか と言うと 昨日はアルモリカン牛生産者組合の年次総会があったからです。それも 会長さんが転勤でアフリカに行ってしまい、2008年総会は Jがお膳立てと進行係を仰せつかったのです。

総会は 昼食を注文した隣村のレストランの広間を借りて行いました。でも、午前中は ボラン農場見学 という大イベントが・・・

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雨が降っていたので 私が集合場所のレストランから遅れて戻って来た時は 牛舎でJが20名ほどのお客さんに ボラン農場の紹介をしていました。あっ、雨だから すもうだけでも牛舎に入れたのかな と思って見に行くと、みんなの真ん中にいたのは りんりんでした。

いつもは お客様にあいその良くないりんりんが うれしそうな顔をして・・・ りんりんがこんな子だったとは 本当に意外でした。時々立ち上がっては 一人一人顔を見に行ったり、なでてもらったり、りんりんには最高な一日でした。

私は レストランの昼食にも総会にも行かなかったのですが、総会の後の事務局会議にも出たJが家に帰ったのは 夜の9時過ぎでした。危ないなー と思っていたのですが Jおじさん、会長役を引き受けてしまったそうです。家の工事もなかなか進まないのに どうするつもりー?!

行きはよいよい 帰りは・・・

こわいなぁ と思っていたジョンさんちにいる牛たちのお迎え。何日かかるかわからないけれど とにかく始めよう といよいよ一昨日、火曜日に 家畜運搬トレーラーを牽いて ジョンさんちに向いました。寒くて雨が時々降ってくる という悪天候でしたが みんながボラン農場に戻って来るのがうれしくて 苦になりませんでした。

行った時は 全員を牛舎につないでおいて 大きい順に母と子のぺアでトレーラーに乗せました。ところがジョンさんちには トレーラー側とパドック側に扉が一つずつ付いた小さな囲いしかありません。つなぐにもチェーンもそんなにないし、せいぜい3頭しか一度につなげません。

なので 網で魚を捕まえるように めくらめっぽう囲いに入れて行く作戦は使えません。あくまでも 母牛を一頭マークして、どさくさまぎれにその子牛もいっしょに囲いの中に追いやる 選別戦略で行きました。

すると おもしろいことに 子牛はお母さんにぴったり付いて行きます。いっしょに囲いに入らなかった子牛も お母さんをつないだ後また扉を開けてやると 自主的に入って来ます。

子牛たちは いつもはそんなにお母さんにくっ付いているわけではありません。子牛は子牛同士で遊びますから。でも以前、牧草地を移動させようとした時 子牛たちがそれぞれお母さんにしっかり付いていたを見て おもしろいと思い 絵にしたことがあります。今度もやっぱり同じでした。うーん、親子の絆は強い。

そんなことで 思ったよりずっと手っ取り早くことが運び、火曜日の午後と水曜日の午前中で全員ボラン農場に。(トレーラー乗り名人賞 - ユプサとコラ、最優秀カップル賞 - ベルナデット+だいご。)さあ、みんなが帰って来て 一段と元気が出てきました。

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でも、ほんの少しの間に 子牛たちの大きくなったこと。背も高くなったけれど みんなコロコロ太って 仔牛肉にして食べたらおいしそうです。もう草もなくなったので 牛たちは 昨日からボラン食堂に乾草を食べに来ています。かなちゃんがいなくなっても まだ牛舎の場所が足らないので 小さい子牛たちはつないでいません。4頭並んでおとなしく乾草を食べているうちは良いけれど 通路をうろうろしていたり、寝そべっていたり かわいい障害物です。

かなちゃんの便り

今朝はとうとう-2℃まで気温が下がりました。高気圧が来ているせいか お昼ごろまで霧でした。午後からは霧も晴れたけれど 寒くて雪でも降って来そうな雲行きです。

暖かい家の中では りんりんとふわが昼寝をしています。りんりんは このところちょっと具合が悪くて やっと良くなったばかりなので 大目に見ても、子猫のふわがこんなにぐうたらでいいのぉ?

今朝、まだ朝ごはんを食べていた時 食肉処理業者さんから電話がありました。別に急用ではなくて、業者さんはいつも早起きなんです。今日 4056番(56番=かなちゃん)のモツを切って、包装するけど いつ取りに来る? というのが用件でした。(と言うことは 獣医さんの検査で何も問題がなかった。)そして、枝肉の重量と精肉の推定重量を教えてもらいました。

枝が231,7キロで精肉125キロ。んんっ?とすると 歩留りは54%? たった54%なんて考えてもいなかったので 等級は? と聞くと、《Oの4!》

肉付きを表す《O》は上から数えて4番目、下から2番目にあたります。アルモリカンだと真ん真ん中の《R》がやっとだから その一つ下の《O》ならまあまあです。でも、でも・・・脂身が4?! マルキーズの娘だから 余分な脂肪が付いていないスリムな子 のはずだったのに・・・ 

そう言えば トラックに乗せるのに かなちゃんをうしろから押していて、おしりのてっぺんに 丸いお山ができているのに気が付きました。まだ20ヵ月だったのに おばちゃん牛みたいに いざと言うときのためのカロリーを脂肪で溜めていたようです。これでまたまた 目標(歩留り60%)未達成。

なんか 朝っぱらから気が重くなるニュースでした。やっぱりお肉は おしりが丸いタイプでないと儲からない と言うことですから。あのバルダ(R-3、歩留り62%)はもう食べてしまったし、おしりが丸いアルモリカン牛なんて どうやったらできるんでしょう?

今日は写真がないので これで・・・

Cana N

愛車のお値段は千ユーロ?

昨日からお天気が良くなり(雨が降らない と言う意味)、今日は久々の晴天。お天気が良くなると北風で 寒くなって来ましたが 今朝の気温はぎりぎりで氷点下にはなりませんでした。

さあ、お天気も良いことだし、ジョンさんちにいる牛たちを迎えに行こう と思ったのは 私だけでした。まだ数日は向うで大丈夫 とJは家のブロック積みを再開してしまいました。ボラン農場居残り4頭も日光浴とかで 外で乾草を食べています。

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さて、そろそろ冬も来そうだし、今週は私の車の整備週間となりました。Jは 車の話なんかしてもだれも読んでくれへんでぇ と言いますが 今日はJにはないしょでやっばり車の話をします。(写真さえなければわからない。だいたい昔のRAV4の写真なんか めずらしくもないでしょう?)

先日 まず2年毎に受けることが義務付けられている定期安全点検に行きました。車検と呼ぶには本当に簡単なもので、全て外から見るだけで、ブレーキなども機械で測定して きき方が規定の範囲内であればOKになります。年々、修理義務項目が増えているとは言え、今回も45分で終わりました。

その時、タイヤが変な摩耗の仕方をしている という指摘があったので 今度こそ交換することにしました。ちょうど去年の今ごろ いくらなんでも10年同じタイヤでは危ない と思い、タイヤ屋さんに行ったら、まだ5000キロは大丈夫 と言われてしまいました。あれから5000キロ以上走ったし、冬は滑りやすくて怖いので また同じタイヤ屋さんに行きました。膨大な出費になるのはわかっているけれど 我が身の安全には代えられません。

今年の物価上昇は大変なもので 同じタイヤ一式が一年で60ユーロ以上高くなっていました。んんっ、去年交換しなかったことで本当にトクしたの?損したの? まあ、とにかく新品のタイヤを付けてもらって一安心。古いタイヤは 重しに使うので しっかりもらって来ました。それを見て、Jは『まだそんなに摩耗してないやん。』と。ねぇ、摩耗してなくても ゴムが古くなると弾性がなくなって危ないんやって!

金曜日に 今度はディーラーさんの点検に行きました。4年前に中古で今の車を買って以来、オイル交換は Jがしてくれました。でも、今回は6万キロ点検だし、たまにはちゃんとした受けておいたほうが方が良いか と思ったのが今年の5月ごろでした。

ところがこんな田舎にはトヨタのお店はありません。私の車は遥かサンマロのお店で買ったし、Jが乗っているヤリスはサンブリユーでした。サンブリユーのお店が比較的近いれけど 市街の向う側にあり 高速を通らないと行けません。私は高速がどうしてもいやで 南のポンチビーのお店にでも行こうか と思っていた矢先 カレ(コインランドリーに行く町)にあるコープ(農協)の隣の空き地で造成工事が始まり、《近日、トヨタ特約店開店》という大きな看板が。

ああっ、これは! とお店ができるのを待つことにしました。カレは小さい町だけど この先の海のリゾートに行くのに通るところだから 夏休み前に開店するかも と期待していたのです。ところが 夏休みが終わり、新学期が始まっても いっこうに工事が終わりません。もうその時は 前回のオイル交換から1年以上、走行距離も6万キロを超えてしまいました。

でも もうすぐ開店のはずだからもう少し待とう と前を通る度に思っていました。そうして、とうとうその看板が《トヨタ営業中》に変わったのは 10月のことでした。その日は急いでいたので 家から電話で問い合わせました。すると、お店は開いているけれど 修理・点検はまだ11月にならないと設備が整わない という返事でした。

それで11月になるのを待って 今度はお店に行ってみたら 工事が遅れていてまだ予約も取れない ということでした。そうして何度も電話して やっと点検してもらえてのがこの金曜日でした。お客さんの方が何度もお願いして という こちらでは良くあるパターンです。ちなみに お店の建物は完成したものの 駐車場はまだ工事中。

私の行きつけのカレだから 行きは私一人で行きました。点検の間 かわいい車(アイゴ)を貸してもらったけれど、マニュアルシフトで車が多い町中は怖かったので まっすぐ家に帰りました。帰りは Jが車を取りに行きました。私のようなおばちゃんだと 頼みもしないことをされて 高額を請求されないように と言うことでしたが、やっぱり目が飛び出しそうなお値段でした。四駆だからしょうがないんだけど・・・

こちらではもう誰も乗らないガソリン車で 燃費は悪いし、四駆に乗りたがるのはお金持ちのバカ みたいに見られていやだけど 私にしたらこんなに頼もしい車は他にありません。

T村の道路は どこも車一台分の幅しかなくて 対向車があるとお互いに譲らないと通れません。それなのに 猛スピード(制限速度はあくまでも90キロ)で突進して来る車があります。とっさによけようと思っても 路肩はボコボコ。で、穴に落ちるか、そのまま衝突するか の選択に問われることがあります。(ふつう、穴にはまる方を選択。)

そんな時 迷わず道から飛び出すことができる私の車。それに もっと新しいのに比べたら ごくふつうの車に見えるし・・・ もう11才だけど 大事に使って あと10年どころか 私が運転できなくなるまで持っていたいほど気に入っています。サルコジさんに この車を廃車にして新車を買うと千ユーロあげる って言われても 絶対にいやです。

さすが師走

12月になり、なんとこの私でさえ大忙しです。お肉の販売もあるし、アルモリカン牛生産者組合関係や仕事(ほんの少しだけど)や雑用で ほとんど毎日予定がある という画期的なスケジュールです。おかげでジョンさんちにいる牛たちも 今週の土曜日にならないとお迎えにいけません。

今日も午後から出掛けてしまうので 遅くならないうちに 今日のボラン農場です。

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もうすぐ12ヵ月になるすもう。初めての雄牛で いったいどうなることやら 心配だったのですが、今のところおとなしくしてくれています。来月になると 人工授精センターに入るはずですが、このままずっと優等生でいてもらいたいものです。

ちなみに ボランくんのニュースですが、まだ採取が完全に終わらず センターにいるそうです。センターを出ると ノルマンディーの方へ行くとか。(遠くて残念。)

そして、また4頭に

ボラン農場居残り組の牛たちは もう一昨日から一つ上の牧区で お馬さんたちの食べ残しを掃除しています。今日こそ ボラン農場案内図の更新をしよう と思っていたのですが、どうしても 昨日トラックに乗って行ったかなちゃんのことが頭から離れません。

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まだやっと20ヵ月なのに 今度は箱詰めで戻って来るかなちゃん。失敗作 と言うのはいやだけど、短い生涯を幸せに生きた とは思えません。

かなちゃんのように なかなかタネが付かない牝牛は 毎年必ず一頭います。去年は みよがそうで 4回目の人工授精でやっとOKになりました。みよは 私の大好きな牛だし、マルキーズの娘でこんなに性格の良い子は初めてなので 何としても立派な母牛にしたい という決意がありました。

ところが かなちゃんは 母親のマルキーズそのままの性格を受け継いだ 扱いにくい牛でした。だから、発情サイクルが極端に短い、今までに繁殖障害があった2頭と同じ父親 という理由だけで さっさとあきらめてしまったのです。

そうと決まると 牛舎の場所も足りないことだし 今回出荷の予定だった正選手、アスプロ(36ヵ月)の代わりに行ってもらいました。かなちゃんは まだ若いし、少し巻き毛の良い毛並みをしていたので 肉質の心配はしてないのですが でも、でも、なにかすっきりしません。

私たちが怖くて逃げ回っていたかなちゃん。つながれるとおとなしくなったけれど、背中をなでてやっても しっぽを隠したままでした。私たちがいない時が幸せだったのかも知れませんが いっしょにいて楽しかった という思い出はありません。

昨日の午後の部一番乗りで かなちゃんは トラックの奥、ふだん子牛を隠しておくところに乗せてもらいました。そこなら 他の大きな牛に押されたり、脅かされたりする心配はないので ホッとしました。あれから、今晩はどんなところで寝てるのかなぁ とか ずっとかなちゃんのことを考えていました。

今はもう 背中に羽が生えて 私たちは怖くないことがわかったかな。