ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

ただいま!

27日の午後に日本を出発し、同じ日の夜(時差のせい)にナントに着きました。日本に行っている間に こちらは冬時間になっていました。

ボラン農場には 昨日戻りました。Jおじさんといっしょに オスカルが駅まで迎えに来てくれました。どちらかと言うと 飛行機を降りた後が大変で、なぜかいつもなら電車のところがバスになったりして ナントからうちまでいやに遠ーく感じました。

今回は母のためだったので ずっと家にいたのですが 最後の二日間 母のおつかいで姪と南伊豆に行きました。 



これが 姪の携帯で撮ってもらった 今回一枚っきりの写真です。

民宿で 地元の新鮮な魚料理を黙々と食べていて、あっ、写真! と急に思い出し、あわてて撮ったものです。南伊豆のとっておきのおみやげ話は また改めてしたい と思います。

私がいなかった間、Jおじさんは、お天気が悪かったせいもあって、インターネットを使いまくり 気が付いたら契約より10時間以上オーバーしていて インターネット禁止令を出しました。なので これも事務所で急いで書いています。

帰ったらもうすっかり秋のボラン農場。ベルナデットはまだ子牛を産んでいません。他の牛たちは まだジョンさんちです。

では、今日はとりあえず 無事に帰ったお知らせまで。
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ボラン農場の事件

ちょっと前から ごはんを食べる時 歯が痛かったJおじさんは 昨日、とうとう歯医者さんに行きました。L先生はいつも できるだけムダなことはしないように できるだけ歯も抜かないようにしてくださって 私たちが信頼している先生です。

でも、今回は手遅れでした。歯は抜くしかなく、奥歯が二本続けてなくなってしまったJは もうごはんが食べられない(いつものように大げさ)と嘆いています。

さて、歯医者さんに行って、そのあと オスカルのドッグフードがなくなったので 買い物に行きました。ちなみに ドッグフードがもうない と気がついたのは一昨日のことで オスカルには 猫用のドライフードに老犬用のペースト(前にりんりん用に買ったもの)を混ぜて食べさせたそうです。

そして、家に戻ると・・・



このように オスカルをひとりでつないでおくと ろくなことはありません。Jの作業用靴の片方は もう履けないほどぼろぼろです。(靴は一足だけあってもしょうがない。)なんでオスカルのとどかないところに置かなかったのぉ と言っても後の祭りです。

そもそも、オスカルのごはんは 私が出発する前に ちゃんと二週間分買っておいたのに もうない? 毎日300グラム と念を押したのに きっと 食べたいだけ食べさせたのだと思います。

先日はまた アーニカとエルネストの血液検査だったのに 獣医さんと約束していた時間までにエルネストが捕まえられなくて 血液をラボに発送するのに 郵便局の締め切り時間に間に合わなかったとか。

やっぱりボラン農場は 私がいないと・・・ あと一週間、どうにか持ちこたえて欲しいものです。

お留守番のオスカル

前回も申しましたが 私は 先週の木曜日から日本の母のところにいます。本人曰く『私、ちょっと頭がおかしいのよ。』(本当におかしい人がこんなこと言います?)ということで 急きょ様子を見に来ました。だから こちらにいる2週間は 母のお相手のみです。

それじゃあ《ボラン農場の牛たち》は? ということがないように Jおじさんに まめに写真入りのニュースを送るように 頼んで来ました。

すると、まず来たのが お得意ポーズのオスカルくん。

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私とは大の仲良しで 一日中ぴったりくっ付きっ放しだったのに。先週の月曜日は Jがコラを配達に行って留守の間 オスカルを私の車に乗っけて いっしょに買い物に行きました。それまでは 自分はJおじさんの車にしか乗せてもらえない と思い込んでいたので 本当にうれしそうでした。

さびしがりやのオスカルは ひとりでつないでおくと ロープを噛み切って 付いてこようとします。だから、今まで一度も ひとりで留守番させたことがありません。車に乗せてもおとなしくしているし、いっしょにあちこち連れて行ってもらうのが大好きです。

でも、それじゃあ番犬にならないんだけど・・・ それに 誰か知らない人が来ても 吠えないし、全く役に立っていません。

だけど、もう『犬ってこんなにかわいかったの?』と驚くほど とっても良い犬で 私もJおじさんも『こんな犬に会えてしあわせやなぁ。』と言っています。

そして、お馬さんが好きなオスカルくん。よく柵まで行って、じーっと見ています。

chevaux Oscar

もうしばらく会えないけれど 私のこと覚えててね。

牛が見たかったのに

火曜日の午後に あたふたとボラン農場を出て、その日は またナントの空港すぐ横のホテルに泊まり、水曜日の朝 6時50分発の便に乗り込みました。飛行機の行き先は アムステルダム。ある方から ○○に行くなら ナントからアムステルダム経由で行くのが便利 と聞いていたからです。

でも、航空券を買ったのがもう直前で ナント発パリ経由アムステルダム というのしかなかったのを ナント発アムステルダムで乗換え7時間待ち というのにしてもらいました。そして その長い待ち時間で オランダのごくふつうの村か町に行ってみたい とかなり期待していました。



ナントから乗ったのは そのへんを走っているバスか電車みたいな雰囲気の飛行機でした。でも、アムステルダムで降りて 空港の建物に入ると そこは外国でした。すべての表示が英語で フランス語はもちろん、日本語もありません。そこでやっと、これはまずい と気がつきました。

自慢じゃないけれど 私は英語を使ったことがありません。私の職業はフランス語通訳 と言うと 必ず へぇー、じゃあ三ヵ国語(日・仏・英)話せるの?! と言われます。いいえ、それはまちがいです。私はあくまでも 日本語とフランス語だけ です。

とにかく この建物から出たい という思いで 外につながる出口を探したけれど 見つかりませんでした。いつも 田舎の自然の中で暮らしていると こういう商品があふれる、お金がないと水も飲めない(トイレは行けた ー ホッ。)世界は 異様に見えます。

勇気を出して 観光旅行の受付の人に聞くと 外に出るための入国検査の場所を教えてくれました。その イミグレーション と言うところは 移民局のようなことをやっていて、そちらとはあまりかかわり合いたくなかったので その横でパスポート検査をしていた人たちに聞きました。

私:『ここから外に出て この近くの町か村に行きたいんやけど・・・』
係員:『アムステルダムには行きたくないの?』
私:『もう 行ったことあるし、行きたないねん。私は ごくふつうのとこがええの。そう言えば オランダに田舎はないの。』
係員:『もちろんありますよ。でも、ここは工場地帯だから 遠くに行かないと。それに 迷子になって 飛行機の搭乗時間に戻れたらダメだから、観光バス旅行はどうですか。』
私:『私、観光地はイヤやねん。牛とか,羊とかがおるとこがええ。』
係員:『それなら、風車めぐりコースがおすすめですよ。』

ということで 最初の観光旅行受付に戻ったのですが 風車めぐりは60ユーロもするので 行けませんでした。そのうちに 顔のジンマシンのようなものがひどくなったので リラックスシートのある休憩所で休んでいることにしました。

外に出られず 牛も見られず残念でしたが、うちにメールを送ったり(インターネット接続も有料)、両替をしたり(率がすごく悪かった)、お昼ごはんを食べたりで 時間をつぶすには困りませんでした。(そう言えば けっこう言葉が通じた。)それにしても こういう お金がすべての場所 って違和感があってきらいです。

と アムステルダムをあとにして(また帰りも通るけど)私は 一路、日本に向かったのです。(木曜日の朝 無事に着きました。)

あたふたと・・・

先々週も忙しかったけれど、先週も 今週もまだまだ続いています。

先週の月曜日は コラの出発が延期になったけれど だなえの 待ちに待った 初めての人工授精がありました。前回と同じで日曜日に発情して ちょっと遅めだったけれど 決行しました。

火曜日は ボラン農場のサイトをいよいよ始めるので 知り合いのグラフィックデザイナーさんと打ち合わせ 等々 ほとんど毎日飛び回っていました。

そして 土曜日は仕事でまたナントまで行ってきました。仕事の話はここではできないのですが 今回は午前中ですんだので 帰りの電車の時間まで しっかり楽しめました。ロワール川で船に乗ったこととか もうそれだけでも立派なテーマになったのですが カメラを持っていなかったので・・・

そうして 日曜日。ああ、今日はゆっくりできる と思っていたら、お隣のLさん登場。《うっそー!》と思われるかもしれませんが そうです、また なんです。今回は 15頭の牛が脱走したのですが 私たちは またもや気がつきませんでした。

Lさんは せっかくの日曜日がだいなしや とぼやいていましたが 私たちもです。脱走した15頭を捕まえて ボラン農場に侵入して来たところから もといた放牧地に戻そうとした時です。

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牛がいると追いかけたくなるオスカル。後ろにいた牛たちがあわててUターンしてしまったので Lさんに怒られたけど いいのいいの、オスカルの責任じゃないから。

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その時は3頭いたうちの牛たちも 今は2頭になってしまいました。昨日 とうとうコラが行ってしまったからです。目が合うと寄って来て 頭をかかせたり、トレーラーにもすんなり乗った ほんとうにかわいい牛でした。新しいお家で かわいがってもらえますように。

そして、私は 今日からまたまた外出です。明日の朝早く飛行機に乗ります。行き先は・・・(明日の朝早いので 今日はここまで。)

行き遅れのコラ

行った先で大泣きしないように とみんなが羊飼いのジョンさんちに移動した機会に コラと6ヵ月になったエミリーを離してしまいました。コラは(エミリーも)もう泣かなくなりましたが まだボラン農場にいます。
(少し前の写真:コラとエミリー)

Cola FI3

当初の予定では この月曜日に出発だったのですが 向うのご主人の都合で 順延になっていました。ところが昨日になって コラを運搬する手段がないので 迎えに来れない ということが判明しました。

でも,ボラン農場には家畜運搬トレーラーがあるのに なんで配達してあげへんの とお思いになるでしょう。これ,あまり大きな声では言えないのですが トレーラーはあっても Jおじさんは まだそのための免許を取っていないのです。

でも,牛たちをジョンさんちに連れて行く時は そんなに遠くないし、村から出ないし、まさか取締りなんてないから大丈夫 と使っていました。ところが つい最近,ジョンさんが ちょうどうちからジョンさんちに行くのに通る交差点に お巡りさんがいて 免許証の検査を受けたそうです。

そんなこともあって たかが15キロとは言え,(私の)車でトレーラーを牽いて というのは論外です。じゃあ、どうする? ということで Jは昨日の夕方からあれこれ悩んでいました。

そして,隣の隣のOさんに車用のトレーラー接続球(何かわかります?)を借りて ほとんど一日かけて それをトラクターに取り付けられるようにしました。と言うのも トラクターなら 免許も一切要らず(ただし農業従事者のみ),保険もトラクターだけで トレーラーを牽いて堂々と道路を走れるからです。

これで やっと問題解決ですが 結局,向うの都合で コラの出発は 来週の月曜日になりました。(やれやれ。)

私たちがこうやって気をもんでいた間に コラをはじめ居残り組の3頭は すっかりどんぐり中毒牛になっていました。今年もどんぐりがたくさん成り 危ないなー と思っていたら・・・

草は木の下には生えません。なのに 牛が木の下にいて 落ち葉をひっくり返して何かを探していたら どんぐり中毒に違いありません。今朝,コラがそんな状態だったので どんぐりの落ちていない牧草地の真ん中に行かせようとしたのですが 目がトローンとして、いくらおしりをたたいても ぼんやり突っ立ったままでした。

ベルナデットとだなえは 牧草地の真ん中にいたけれど やっぱりボーッとして,草を食べもせず、反芻もせず かなりあやしげでした。

ということで 3頭を急きょ一つ北の大畑に移動させました。ここはまだ草が多いので そちらを食べてくれることを祈って・・・(ボラン農場案内図の更新は後日に。) 

牛や馬が多少どんぐりを食べるのは 毎年のことで どうってことはないのですが、ふつう15頭いるところに3頭しかいなくて 3頭で15頭分を平らげると やっぱり病気になるかも知れません。それにしても 中毒になるまで食べ続ける 情けないうちの牛たちです。

あー,しんどかった

Jおじさんが留守にする前に 牛たちを羊飼いのジョンさんちに連れて行けなかったので Jが帰った翌日の木曜日 いよいよ大移動がありました。

午前中に段取りをすませて さあ,行こう! というところです。

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いつもと違って 私が先頭に立ったせいか 牛たちがまごまごしてしまって、こうやって写真を撮っているヒマがありました。

さあ,行こう! と言っても歩いて行くのではなくて トレーラーに乗って行くので まず みんなを牛舎に入れました、と言うか 正しくは 入れようとしました。

みんな 牛舎にはずっと来なかったのに ちゃんと覚えていて,おとなしく入ってくれたのに 一頭だけ例外が・・・

マルキーズの子は 昔から電気の通った柵を無視する子ばかりでした。最初のころの体格が良い去勢たちは 柵の前でまず後ろ足で立って 器用にジャンプしました。ユーチカも一度だけ ジャンプした経歴があります。

ところが 8産目のみよ以降は小柄のメスが続いたのですが みよの妹のかなとその下のだふねは 柵の下をくぐるのが得意でした。子牛は小さくて 柵があるのに気が付かないで通ってしまうこともあるので 要所には もう一本少し低い所にひもを渡してあります。ところが・・・

Cana 56 2

これと同じことを だふねもやりました。かなもだふねも お父さんがアジルなので マルキーズ×アジルは もうやめよう ということに。

それなのに マルキーズの今年の子牛,エドワード(すもうの子)も同じだったのです。今まで 一人で勝手な所に言って おいしそうに道草を食べているのを 何度見たことか・・・ ひとりぼっちでも ぜんぜん平気です。

だから今回も 牛舎なんかに入らずに Uターンしてしまいました。放っておくと どこに行ってしまうかわからないので オスカルの手を借りて追いかけたのですが とにかく 柵があってもないのと同じで すばしっこく逃げられてしまいます。

追いかけっこをしている間に 時間ばかりたってしまうので Jが エドワードは無視して 他の牛たちを順番にトレーラーに乗せて行こう と言いました。みなさんは ええっ,そんな無責任な! と思われるでしょうが 子牛は お腹が空いたら母親を探すので そんなに遠くに行ってしまうことはないものです。

そうして,4時過ぎに ようやく移動が始まりました。母牛たちは もう何回もトレーラーに乗っているので 嫌がりはしても わりと素直に乗ってくれます。それぞれの子牛も お母さんが先に乗っていると ついて行きます。

そうして 2回ほど往復しているうちに 案の定,エドワードも牛舎に入って来ました。(急いで扉を閉めた。)さて,マルキーズの番になると つながれてなかったエドワードは お母さんから一歩も離れず ぴったりくっついて いっしょにトレーラーに乗ってしまいました。もう、まったく子牛の心理はわかりません。

その日、一番かわいかったのは なんと言ってもエミリーです。トレーラーには お友達のエルネストと乗ったのですが 押さなくてもトコトコ進んでくれました。かわいそうに エミリーは お母さんがよそに行くためボラン農場に残ったので、ひとりぼっちになってしまいました。

木曜日は そこで日が沈み 暗くなってしまったので 6往復だけしかできませんでした。そして 昨日、みよとだふね(ええっ,だふねってトレーラー初体験だった?!)を一頭ずつ 2往復して 居残り組以外全員がジョンさんちに行ってしまいました。残ったのは エミリーのお母さん、コラと 今月末出産予定のベルナデットと まだ人工授精していないだなえ の3頭です。

子供を盗られてしまったコラは 木曜日から泣き叫んでいます。ジョンさんちに行ったエミリーも同じです。本当にかわいそうなことをして 私まで泣きたくなります。いくら,うちにいるとコラはお肉になってしまうので コラのためを思うと良いことなんだ とは言ってみても それは私たちの勝手です。これで コラもエミリーも傷ついてしまわなければ良いけれど・・・

昨日の午後はまた コラのエコー検査がありました。コラの新しい飼い主の方から 妊娠していることを保証して欲しい と言われたからです。私たちは 今まで自分たちの観察眼を信用して エコーなどしたことはありませんでした。

それで 今回,人工授精センターがこの検査をしていることを知って 頼んでみたのですが・・・ 予約は10日前?! コラは月曜日に出発します。センターの方に事情を話したら、検査ができる授精師さんと連絡を取ってみるから ということでした。すると 午後に授精師さんから電話があって なんと・・・すぐに来てくださいました。

検査結果は もちろんOKです。これで コラは予定通り出発できる、めでたしめでたし というところですが 今日は今日で アルモリカン組合の会合がT村でありました。そのためのお昼ごはんの用意が 私のお役目。たかが6人分だけど 早めに起きて 豆ご飯、トマトサラダと(お得意)ポテトサラダにローストビーフ(もちろんアルモリカン牛)を作り,デザートに ケーキまで焼きました。

会合は 村の教会のすぐ横の村役場の会議室だったので そこまで配達したり,あれがない、これがない と何度もうちに取りに帰ったり ごはんを食べてるヒマもないほど大忙しでした。

上記以外にも 牛舎の掃除(木曜と金曜)やトレーラーの掃除もあったし,Jおじさんが留守だった間は本当に平和だった と思うほどの三日間でした。これでまあ一段落ですが また来週から・・・(続く)

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