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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

お騒がせの大晦日

日本ではもう新年をお祝いしている時間ですが こちらはまだ大晦日です。新年のごあいさつは まだ準備中ですので 恐れ入りますがもう少々お待ちください。

クリスマスと新年の間の一週間は 学校が休みだし 休暇の人も多く,毎年 なんとなくだらーっと過ぎて行く《無重力空間》のようなものですが 今年は違いました。

26日の朝 急に閃いた年賀状用の絵を描き始めたり,29日はアルモリカン生産者組合の会合があり ボラン農場名物(?)《アルモリカン焼き》(アルモリカン牛の入ったお好み焼き)を焼いたり、昨日は昨日で あるお役所から翻訳依頼が来たり,ぼーっとしているヒマもありませんでした。

それに,みよの出産予定日が昨日(30日)、バランチーヌも1月2日が予定日 と牛たちが食堂で乾草を食べている時以外も 放牧地まで頻繁に見に行く警戒態勢です。

さて,今朝起きるとすぐに 牛の叫び声が聞こえました。いつも朝は苦手なJおじさんも 猛烈なスピードで作業服に着替え始めました。まだ 夜明け前で暗い中 私がまず牛たちのいる放牧地まで走って行くと・・・・ 大騒ぎしていたのは ベルナデットでした。

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あんなに心配していたみよは ベルナデットのそばにいて あっけらか~ん とした表情で私を見ていました。ベルナデットの発情は 前回もそうだったのですが いやに派手です。幸い、雄牛のエルネスト(エドゥ)は母親のアーニカと 昨日の夜から隔離してありました。(ホッ!)

今 人工授精をすると 出産は10月で ちょっと早いけれど こういうはっきりした発情を逃したくないので 授精師さんを呼ぶことにしました。Jおじさんいわく,フィリップさんに『良いお年を!』って言う良いチャンス ということで。

人工授精センターに通報した後 Jおじさんが ベルナデットに『ユーチカが』乗っかってる と言ったのが気になりました。そして,発情カレンダーを見ると ユーチカの発情予定日は明日です。今度は私が様子を見に行きました。

すると Jおじさんが言った ベルナデットにユーチカが乗っかってる ではなくて ベルナデットとユーチカが乗っかり合っている と言う状態でした。それに 一年生の去勢たちが参加して かなりの騒ぎになっていました。これは 一石二鳥 と私はもうごきげんでした。

ところが、それでは話がうま過ぎました。夕方到着したフィリップさんのボンベの中には ボランが一回分(一頭分)しかなかったのです。前々からの計画で うちの牝牛たちには ボランかすもうしか使わないことに決めていました。もちろん 他の種雄牛ならあったので フィリップさんにさんざん探してもらった末 やっぱりどうしてもボランをあきらめられず ユーチカは 次回まで待つことにしました。

せっかく 2頭が同時の発情で,出産もほとんど同時 と喜んでいたので 本当にがっかりでした。それが 何か言葉のはずみで フィリップさんとJおじさんの口喧嘩になってしまいました。ずっと前にもこんな言い合いになったことがあるのですが こんな口調になると どちらの主張が正当か なんて話ではなくなります。

後で聞くと Jおじさんとしたら 種雄牛の選択は アルモリカンの将来のために大事なことなのに 人工授精システムの中で それが保証されていない というのが 怒りの原因だったのです。世間では『なんでもええから 適当に入れといて。』だそうですから。

怒って帰って行ったフィリップさん。ベルナデットだけは リクエスト通りOKだったけれど いやーにさみしい大晦日になってしまいました。

ところで もう今か今か と出産を待っているみよは まだ産んでいません。あんまり周りが騒がしいので 落ち着いて産む気になれないのかも知れません。
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石の上にも三年

記念日だとか きっちりその日のしないといけないことが苦手なうえに 雪に気を取られていて 《ボラン農場の牛たち》三周年を すっかり忘れていました。

《ボラン農場の牛たち》は2006年12月17日に あいさつもなしに突如始まりました。最初はお友達のぺんぎんさんに、そのうちいろんな方から励ましの言葉をいただき とにかくまず3年 と心に誓って続けてきました。

何をしてもあまり長続きしない私ですが 毎日,今日は何を書こう と楽しみで、本当はこんなことをばかりしていてはいけないのですが、写真を撮って,絵を描いて,文章を書いて というのが 私の生きがいになってしまいました。

ひとりよがりは 私のもともとの性格なのですが、《ボラン農場の牛たち》がまさにそうです。今回も2006年12月のページを読んでいて あぁー,書いておいて良かった とつくづく思いました。

それに加えて,毎回 拍手をくださるみなさん。どこのどなたかわからないので 直接お礼を言えませんが 地球のどこかから見ていてくださる方がいる と思うとうれしくて,早く次を書こう という気持ちになります。

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さて,《ボラン農場の牛たち》の目的は できるだけ多くの方々に アルモリカン牛のことを知っていただくことです。確かに、《アルモリカン》という種類の牛がいる ということを日本の皆様にアピールすることができました。また,私たちの周りで『アルモリカン牛はおいしい!』と言ってくださる方も増えました。でも,まだまだそれはごく限られた人数で もっともっと 私たちが大声で世界中に語りかけて行かないといけません。

《ボラン農場の牛たち》を始める一つのきっかけとなったのは ボランくんの人工授精センター入りでした。アルモリカンのスタンダードから少し外れたボラン農場の牛が アルモリカン牛改善に使われる という私たちにとっては大きな出来事でした。

今では,ボランくんの冷凍精液も販売され、もうすぐ2頭目のすもう(カリプソ)も発売だし、3頭目のエドゥも決まったし,思ってもみない進展となりました。

反対に ボラン農場のネックとなっていた《家》と《高速インターネット》は 3年経っても解決しませんでした。

家は 計画では今ごろ屋根が付いて,窓やドアが入っているはずだったのが 未だに壁が完成していません。もう、最低気温が モルタルが凍る4℃以下なので 工事が再開するメドは立っていません。家さえできれば お客様のおもてなしもスムーズになるので 本当に待ち遠しいです。

高速インターネットは フランステレコムが最低限のサービス、要するに電話,しか保証してくれないため 県独自に 県民全世帯に高速インターネットを と大規模な設備投資をして来ました。そして,いよいよ来年の一月から この地域でWimaxが使えるようになります。ボラン農場は 高いところにあるので 有利ですが、ちょっと距離が遠くて 実際にテストをしないと 受信できるかどうかわかりません。 

と まだこんなに話題も残っているし,まあこれからも細々と続けて行こうか ということで4年目が始まりました。でも,4年も同じことを書いていたら進歩がないので これからは アルモリカン牛にもっと焦点を当てて行こうかな,もっと辛口なことも言おうかな とか考えています。

どうぞ,みなさま、これからもよろしくお願いいたします。

クリスマスイブは明日でしょう!?

雪のせいで買い物に行けず,とうとう食料品も底をついた月曜日、暗くならないうち(日没5時前)に帰って来れるよう 午後早めに出かけました。この季節は またいつ出られなくなるかわからないので ないと困るもの(例:トイレットペーパー,サラダオイル、コーヒー、赤ワイン《?》)は多めに買いました。月曜日は まだ道に少し雪が残っていて ちょっと怖かったので 明日にすれば良かった と思ったのですが それは間違いでした。

昨日は 明け方(9時頃)から霧が濃くなったり,時々青空が出たり のくり返しでした。ボラン農場のように高いところにあると いつも風が強くて,寒いけれど 利点もあります。ここより下は 霧に覆われて真っ白なのに ここは青空。気分的に全く違います。

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こういう時 よく考えないで出て行くと,霧に突入して大変な目に会います。このあたりの道路は 白線が引いてない(白いペイントってそんなに高価?)ので 霧が濃いとどこまでが道か わからなくなりますから。

そして,今朝は 天気予報では雪だったのに 雨が降り,気温も3℃あったので Jおじさんは プロパンガスを買いに行きました。これからクリスマスの祭日もあるし 念のために予備を買っておかないと と前から言っていたからです。

今日は道路状況が良い と思っていたら,ボラン農場北の三叉路で いきなりスリップし、半回転したそうです。気温がそれほど低くないので 驚きですが 雨が降ったせいで 道路が凍結したようです。

でも,家の横でスリップした位で 怖じ気づいてしまうJおじさんではありません。ガソリンスタンドまでたどり着くと やっぱり地面がつるつるで プロパンガス用の駐車位置にうまく付けられなくて 困ったそうです。まだそれだけなら どうってことはなく,店員さんによると 朝のうち 小型トラックがスリップして止まらなくなり,ガソリンスタンドの施設にあわや突っ込みそうになったとか。

そんな危険を冒して 近くのスーパーのガソリンスタンドまで行ったJおじさん。ついでに 私が頼んであったパンだけではなく 大好物の生ガキの箱を抱えて,笑顔で戻ってきました。

今晩は いよいよボラン食堂の開店をしたかったのに お客さん(牛たちとお馬さんたち)が嫌がって来てくれませんでした。先週の金曜日から三日間続けて 牛たちやお馬さんたちが泊まって行った後,二日間 みんなずっと外にいて,草だけしか食べていなかったのですが、まだお外が良いようです。

お腹の空いていない動物たちは放っておいて、Jおじさんは 命がけで買って来たカキを開けました。今夜は ありったけのものを出して来て クリスマスイブ前夜祭です。(カナペもJおじさん作。)

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カキは一度に食べきれない量あるので これは明日の晩も続きそうです。

雪のち晴のち雨

雪のあしたはなんとやら どおり,昨日は青空も清々しい晴天になりました。積雪は Jおじさんによると10センチ,私が見たところ5センチ。歩くとサクサク音がするパウダースノーで どこか北国の雰囲気です。

牛たちが泊まった牛舎の掃除をしないといけないので とりあえず 全員(アーニカ,エドゥも)牛舎から追い出して,北の放牧地に戻しました。

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みんな 外でいったい何をしたら良いのかわからず、夕方 迎えに行くまで 全員一団となって待っていました。

ボラン農場の牛舎は あくまでも《冬の食堂》で,子牛が生まれた時 母子が泊まることはあっても 全員が泊まるようにはできていません。でも,この雪では 牛たちは 外で寝そべることもできず かわいそうに思い 一晩泊めてみたら 意外とみんなおとなしくしていました。

なので,まだ雪が積もったもままの昨日の夜も 迷わずに二泊目となりました。

金曜日に この冬初めて牛たちを牛舎につないだのですが 始める前に ちゃんと各自の場所を決めないと 混乱してしまいます。そして、一度決めたら 何があっても変更しません。替えたりすると 自分の場所を取られた強い方が 怒って攻撃するからです。

今年は こんなレイアウトにしました。

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上(北)側の列は お母さん牛の列です。今回は 特別にエドゥがお母さんの横に入っています。こちらの列は みんな慣れていて スムーズにつなぎ終わります。

下側は 子供たちの列ですが,マルキーズは 他の牛たちと並べると ちょっと気に入らないことがあると 隣の牛を容赦なくぶっ飛ばす恐れがあるので 当初から ここが指定席です。マルキーズのすぐ横も マルキーズの子の指定席になっています。後は だいたい小さい順に並べます。

昨日は 2回目で 一年生たちもかなりおとなしくなりました。例年になくバカでっかい一年生に暴れられると恐ろしいですが もう大丈夫だと思います。

ということで 今晩も泊めようと Jおじさんが牛舎の用意をしています。ちなみに 今日の明け方から午前中の雨で 雪はぐちゃぐちゃになってしまいました。

冬の食堂臨時営業

昨日は 雪が予想されていたのに 午前中は雨で ちょっとがっかりしていたら 夕方から北風が強くなり 雨がさらさらの粉雪に変わりました。

朝、起きたときは やっと1センチの積雪だったのが 午前中も雪は降り続け,お昼前にはこんなに・・・

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今朝から 草が雪に埋もれて食べにくい と苦情を言っていた牛たちですが こうなると放っておくわけにはいきません。と言うことで まだこの冬は開店していなかった《ボラン農場冬の食堂》を開けることにしました。

今年は 長雨で気温が下がらなかったせいか まだ草があり,食べるものがあるうちは 牛たちも牛舎に来たがらないので 一日中放牧のままでした。今年は 乾草に余裕がないので あと一週間は草だけで大丈夫 と喜んでいたら この予期せぬ事態に。

牛たちは おなかぺこぺこだったので 牛舎まで連れくるのはカンタンでした。まず、大きい順からつないで行って 牝牛組のだなえまでは 順調だったのですが 去年子牛だった一年生たちは つながれた経験がほとんどなく かなり暴れられました。でも,これが2回目、3回目 となると だんだん覚えてくれて 一週間もすると 自分の場所に自主的に行くようになります。

この水曜日、獣医さんに もう5ヵ月を過ぎたエドワードの去勢をしてもらったのですが、今までつながれたことがなかったエドワードは パニック状態でした。そのエドワードも 今日は 気に入らないにしても おとなしくしています。牛の学習能力は 大したものです。

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雪が積もって 大喜びしたのは オスカルです。雪の中に突進し,鼻を押し付け,雪だらけになって 走り回ります。この子も りんりんと同じで 雪深いピレネーの血が通っている証拠です。

さて,雪は苦手な牛たちは 雪は降り続けるばかりなので 牛舎に泊めることになりました。全部で15頭もいると バケツで水を飲ませるだけで大変ですが それは Jおじさんがやってくれています。まめにお掃除できないので みんな汚くなりそうだけど、雪の中で立ちっ放しより まだマシです。

冬の開幕

もう何ヵ月降り続いただろう と思うほどの長雨もやっと終わり、今日は キラキラ晴天のボラン農場です。

久しぶりの青空で 文句は言いませんが こんなにお天気が良くなると 気温がぐんと下がります。今朝は とうとうマイナス数℃で 長雨でできた水たまりが凍りました。

北風が冷たく 体感温度はマイナス5℃から10℃ ということで あちこちで ホームレスの人たちの避難所が開設されたそうです。

雨にも負けず 風にも負けず、ボラン農場の牛たちは 相変わらず元気です。ちょっと下痢気味で心配していた子牛のエバンも 今朝は エリオットに負けない位 ぴかぴかのおしりでした。

そして,土曜日のベルナデットに続いて,昨日はユーチカが お産以来2度目の発情を。『わーっ,みんな元気ぃ!』と喜んでいられないのは あのエルネスト(エドゥ)のせいです。

エルネストも もう8ヵ月になったので 発情した女の子がいると ぴったりくっ付きに来ます。昨日,ユーチカが誘惑に来る前は エミリーにつきまとって なにかあやしげでした。

ということで 急きょ 牛たちの移動を実施しました。

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お母さんが大好きで まだおっぱいを飲ませてもらっているエルネストですが,油断していて 去年のすもうのようなことになってはいけないので・・・ みんなから離されて 昨日は アーニカもエルネストもブーブー(正しくはモーモー)言ったけれど 今日は静かにしています。

エルネストは やっぱりネオスポラ陽性で 人工授精センター入りが 月齢14ヵ月頃に延期になったのですが このままうちにいてもらっては困るので 行き先を探しています。

食べるところがない牛

アルモリカンは お肉にしてみたらほとんど食べるところがなかった という話をよく耳にします。3年間楽しみに育てた去勢だった とか、どうしてもタネがつかず アタマに来てお肉にした牝牛だった とか,もうアルモリカンがいやになるような話ばかりです。

ボラン農場では 2004年から純粋アルモリカンだけを販売していますが 脂身だらけでお肉がない という例は 一度もありませんでした。きっと うちは粗食だからだろう と思っていました。

さて,今回の“だふね”が あっという間に完売したので 私たちの分もなく、このところ 去年から冷凍して取っておいた 脂身いっぱいのあばら肉でお料理をしています。

あばら肉は こちらでは 冬の家庭料理であるポトフに使うものです。業者さんのパックでは 骨を真ん中に赤身をぐるぐる巻き付けて ひもでくくってあり、そのままお鍋に入れれば良いだけです。

でも,それでは 薄切りにするのに不便なので 去年,R(C)-5という 脂肪過多の等級を付けられたアルフォンスのあばら肉を 骨を取ったままの状態で45キロももらいました。

焼き肉でもしようか とその解凍したお肉を 私が包丁で不器用に切っているのを見て Jおじさんがこう言いました。

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『食べるとこのない肉 って多分このことや。』

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牛肉の中で一番安いあばら肉だから そんなにびっくりするほどおいしいわけではないのですが これでけっこう日本風な味になります。

よく考えて見ると ボトフ用にくくられるのは赤身だけです。こんな サシが入ったのは見たことがありません。もしかしたら こんなのは いつも捨てられているのでは・・・

幸い、Jおじさんも これはおいしい と喜んで食べてくれるので 次回のお肉販売まで 肉不足にならずにすみそうです。

それにしても アルモリカンの脂肪太り能力は 大したものです。馬に草だけ食べさせると脂肪太りになる と言いますが,牛も同じみたいです。

最近、この近くでアルモリカンを飼っている人から アルモリカン×ベルジャン・ブルー(こちらではBBBと呼ばれ,ホルスタインの肉量を増やすためによく使われる)の3才の牝牛をお肉にした話を聞きました。

ベルジャン・ブルーのお肉は 量だけでおいしくない というのは有名です。ところが その牝牛は かなり脂肪が付いていて,お肉屋さんが時間をかけて ていねいに切ってくれたので 柔らかくて、それはそれはおいしいお肉になったそうです。

アルモリカンの能力って 何かありそうです。

箱入り娘

あぁー,寒くなって来た と思ったら,また急に暖かくなったボラン農場です。昨日からは雨も少なくなったし,これで 外にいる子牛たちの心配も少なくなりそうです。

今日はとにかく 遅れていたボラン農場案内図の更新から。

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案内図には記入しませんでしたが 牛たちのいる放牧地の隣には 依然としてお隣のリムザンたちがいます。土手を境に うちの牛たちと向かい合って 威嚇しあっているような気配ですが そんなのに参加するのは うちでは子牛(特にエリオットとエバン)だけです。

さて,おとといの木曜日から クリスマス・新年用のお肉の販売が始まりました。この週末は お客様でにぎやかになりそうです。

で,箱に入ったのは・・・ と言うと、順番としては カシューのはずだったのですが もう少し待ったらもっと良くなりそうで じゃあ、牛舎の席も限られてるから と目をつけられたのが だふねでした。

去年のかなと言い,今回のだふねと言い どちらもマルキーズの娘で骨が細くて 期待していたのに 成長が芳しくない上に 目つき通り性格も悪くて 繁殖させないことにしました。これで アジルがお父さんの牝牛は 5頭生まれた内4頭が繁殖せず(できず)にお肉になりました。

私は かなに比べてだふねは まだどうにか仲良くできそうだ と思っていたのですが,とにかく足クセが悪くて Jおじさんに嫌われてしまいました。それに あの小ささ。16ヵ月だったのに 6~7ヵ月の子牛の大きさしかありませんでした。

なので 穫れたお肉も100キロ以下。数が足りなくてお断りしたお客様も 続出しました。今回は 大口のお客様が軒並みパスで 少なめの方が無難だろう と思ったのは 大間違いでした。やっぱり クリスマスはおいしいアルモリカン牛 と思ってくださるお客様ばかりでした。

今回お断りしたお客様、ごめんなさい。これにこりず、次回もよろしくお願いいたします。(来年のクリスマスには 重量級を用意しておきます。)

おかえりー!

今朝は とうとう0℃まで気温が下がりました。外で寝ている子牛たちが心配で 南側の《大畑》牧草地まで行きました。牛たちをめざして歩くと 凍った草が足の下でサクサク音をたてました。

まだ目が覚めたばかりか うずくまっていた子牛たちも そのうち立ち上がって遊び始めました。遊び相手ならこんなにいます。

(これはお昼ごろの写真。)
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そうです,日曜日にジョンさんちにいた牛たちが戻って来たのです。まだ みんなと会ったことがなかった子牛たちは 次々と仲間が到着するのを見て 大はしゃぎでした。

ジョンさんちにいた8頭の移動は 心配していたにわか雨も一度だけで 難なくできました。ただ,あとマルキーズとエドワードだけになったところで 日が暮れてしまい、ちょっと手こずりました。マルキーズは乗り物に慣れているので ちゃんと乗ってくれたのですが エドワードにはお母さんが見えず 私たちに後ろから押され おびえて柵の外に暴走してしまったのです。

私たちは いろんな手を講じて エドワードをお母さんの横に乗せようとしたのですが,いくらマルキーズが(鳴き声で)協力してくれても ダメでした。しょうがなく マルキーズを一度降ろして,エドワードと同時に乗せる方法で やっと成功しました。

その後,去勢の群れから脱走して ちゃっかりお母さんと生活していたデラックスを 他の去勢のところに戻そうとしたのですが 暗くて(私にも)入口がわからないし,デラックスはお母さん(みよ)を探し回るばかりで どうしようもなく断念しました。

教訓:暗くなったら牛は動かさない。

マルキーズとエドワードを みんなのいる放牧地に放した時は もう7時半を過ぎていましたが 満月に近づいたお月さまが しっかり足もとを照らしてくれました。 

自然はやっぱり偉大です。