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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

どうするリラさん?

Lilas 20181129

秋らしく雨と風のボラン農場です。日もずいぶん短くなり、これじゃテンション上がらんわ、とでも言いたそうなリラ。

オージーくんを産んだ後、わりと早めに第1回目の(だと思われる)発情があり、その次を手ぐすね引いて待ってました。2回目は通常の3週間の周期より早く来ることがあるので、ずっと、毎日、朝昼晩、監視していました。

ところが、20日目の11時45分(午後の人工授精締め切り15分前)になっても、リラはごくフツーにしてました。その日私は、お昼ごはんを食べたらすぐに出かける予定が。戻ってくるのは翌日の夕方。せめて午前中に発情してくれたら、センターに通報して、リラとオージーくんを牛舎に入れて、後はJおじさんに任せる、という手があったのに。

それで、がっかりしていると・・・、

『発情したのがおるで!』とJおじさん。

牛たちのところに乾草ロールを持って行ったところで、時刻は12時10分。家の窓から放牧地を見ながら、

『ああ、リラや。』

!!!!!!!!!

それから授精師さんを頼んでも、来てくれるのは翌日の午前中。ちょうど翌日の朝は、まさおくんがお肉になって戻って来る時。それも、今回は箱の数がいつもより多くて冷蔵庫に入りきれず、ご近所に頼んで午前中に取りに来てもらうことになっていました。そんな時にリラのめんどうまで見てられません。

しょうがなく、タネ付けは次回、ということに。

で、その次回が今週でした。

また逃してしまうと、次の出産が遅れるだけではなく、発情しなくなることもあるので、それはそれは気をつけて、予定日の数日前から、朝昼晩しっかり監視していました。

でも、リラはいつも、ごはんを食べていたり、寝そべっていたり、反芻していたり、草架の前で草を食べるオージーくんをなめまくってたり、まるで発情の気配なし。そうして、3週間目が過ぎてしまいました。

リラは、見た目があまり良くない太り気味の(はっきり言ってデブ)牛で、乳量が少な過ぎるせいか、長男のノノくんも、次男のオージーくんも、なかなか大きくなりません。2頭ともお尻が大きいいい体つきをしてるのに。きっと、リラは、食べたものをできるだけ自分の体に蓄えるタイプなのでしょう。他の若いママは痩せてて、子供は丸々太ってるのに。

リラのような母牛はうちでもいらないし、よそにも売れないので、ゆくゆくはまだ若いうちにお肉、と決めていました。去勢牛の出荷計画を考慮して、リラはあと1頭産ませて、イニシャルO(おさむとオージー)の年に入れるつもりでした。

でも、タネ付けがどんどん遅れ、これから冬にかけてますます発情発見が難しくなるばかり。

ねぇ、どうしようか、リラさん。
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マルキーズ天気予報

天気予報ではお日さまがずらっと並んでたのに、毎日霧のボラン農場です。今日こそは、と洗濯物を干したら、一日中霧が晴れないまま。夜になって北東の風が吹き始め、霧は飛ばされたけど、急に寒くなりました。

この冬は寒くなるかどうか。それは、マルキーズの毛の長さを見るとわかります。

夏毛は短く、冬になるとふさふさになるアルモリカン。マルキーズの毛はそんなに長くならないけど、モコモコになった年は要注意です。去年の冬はけっこうモコモコしていて、(今年のことだけど)2月には雪が積もりました。

で、今年は、と言うと、ぜんぜん短いまま。暖冬で、雨も雪も少なめ?

Marquise 20181118

22歳半になったマルキーズ。このごろは歩くのがうんと遅くなり、一番下の牧草地でひとりで草を食べていることが多くなりました。他の牛たちは、草架が置いてある一番上の牧区をお気に入りの場所にしてるのに。この子たち、乾草がなくなっても、近くに寝そべって、Jおじさんがロールを配達に来るのを待ってます。

たまにマルキーズも乾草を食べに来るけど、草の方が食べやすそう。多分、もう歯がないんだろうな。

歩みが遅いのは、爪切り屋さんに来てもらったら、少しは良くなるかな? せめて23歳のお誕生日を迎えて欲しいけど、Jおじさんは、もうあきらめ気味。立てなくなったら、すぐに獣医さんを呼んで楽にしてもらう、と決めてます。

その日がいつなのかわからないけれど、1年後なんてあり得ません。その日がいつ来ても、さびしい最期にはさせないからね。

わ・か・ら・な・い : まさおくんの結果

雨はまだだけど、強風のボラン農場です。

昨日、私が仕事で留守していた間に、箱入りまさおくんが家に戻って来ました。

まず、数字の結果は :

枝肉重量 376,1キロ
等級 O(なんでやねん。Rやないの?)3
精肉重量 233,16キロ
枝肉/精肉歩留り (ソーセージたくさん作ってもらったから) 62%

思ったより重い枝肉で、お肉にするタイミングは早すぎませんでした。こんなんだと、あとの2頭も早めに出さないと、とちょっとあせります。

で、お肉は :

まさおくんは、ダネット(母)ー フリゼット(祖母)ー ベルナデット(曽祖母)とさかのぼる、くるくる巻き毛の家系です。元祖巻き毛牛バルダ(ベルナデットの姉)は、フランス人が最高においしいとする、それはそれはすばらしい柔らかい赤身肉になりました。

だから、まさおくんも、あの真っ赤な柔らかいお肉になることを期待していました。これまでのくるくる巻き毛牛は、全て真っ赤(脂身全くなし)なお肉だったので、今回は、硬いお肉にしないようにだけ気をつけていました。そのために、早めの出荷でした。

そして、戻って来たお肉を見ると :

Masao 20181109

あれっ?! なんですよ。

これって、日本で言うと《赤身肉》なんでしょうけど、こちらの基準では《サシ入ってる》です。2年半ほど前のマックくん(巻き毛じゃない)のレベルには及ばないけど・・・。これでも、まあまあ適度にサシが入った、赤身と脂身のバランスの取れたお肉だと、私は思います。

巻き毛でこれ、って想定外で本当に驚きです。いや〜、遺伝子って、そうかんたんなモノじゃない、って思い知らされました。ほんと、わからない、です。あえて巻き毛を淘汰しなくても良かったのかも。

写真の肩ロース、お昼に試食(品質検査)したけれど、焼いても縮まず、柔らかく、脂身が赤身の味を引き立てて、おいしかった。ただ、焼いた時の香りがちょっと足りないような気がしたけど。

先にもらっていたレバーも、甘みがあって、サイコーにおいしかったので、ひそかに期待してはいたけれど、久々に満足の行く結果になりました。

申し遅れましたが、今回もご注文をいただいたお客さまに感謝です。真空パックではなく、それぞれの部位を最適な状態でお渡ししたいとか、欲を言えばキリがないけれど、それなりにおいしく食べてくださいね。

ジュリー出発

Vaches 20181105

とうとう平年並みのお天気が戻って来たボラン農場です。今日は、まだ雨が降らないだけマシですが。

タイトルにあるように、今日はジュリーが出発しました。いえいえ、お肉ではなくて、よそのお家にお嫁入り。“牧場”と呼ぶほどの規模ではない、牛や馬が何頭かいるふつうのお家です。

げんきの娘のうち一頭を、と話が出て、私は即『ジュリー』!

うん、気が合わないんです。私があんまり近づくと頭を振り回して脅したりとか。だから、最近の写真もなし。

午前中、ジュリーを牛舎に入れるため呼びに行ったけど、Jおじさんは『なんでうちで一番きれいな牛を・・・。』と不服そうにしてました。Jおじさんにすれば、ジュリーは“すばらしいアルモリカン牛”なんだそうです。私にしたら、大きくて締まりがないイモムシなんだけどなぁ。だいたい、私はガラの大きい牛は嫌いだし。

でも、決定権は私なんです。そう、最近私の地位が上がりまして、牛の責任者に任命されました。Jおじさんはいろいろと忙しい上、本当は馬にしか興味がなく、こういう体制になりました。

私の好みは、もちろん、げんきとその(ジュリー以外の)娘たち。それぞれ欠点はあるけど、良い方に行ってる、と思うのは私だけかなぁ。

さて、牛舎におとなしくつながれたジュリー。出発前にきれいにしてやろうと背中にブラシをかけ始めると、激しく拒否されました。しばらくして、Jおじさんがブラシをかけようとしても、やっぱり頭を振って断固拒否。おかげで、ジュリーはかわいくないことが明白に。

こんなかわいげのない牛で、新しい飼い主さんはどうするか。ちょっと気になるけど、立派な体格の美しいアルモリカンだから良いよね。新しいお家で、末長く幸せに暮らすことを祈るばかりです。

ボラン農場の農地の面積や牛舎の大きさ、それに、今後どんな気候になるかわからないことから、これからは少数精鋭を目指します。

で、あともう一頭売りたい牛がいます。ご希望の方はどうぞ。やっぱり、体が大きくて気の強い子です。

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