
昨日は うちのぐうたら犬“りんりん”の誕生日でした。うっかり忘れていましたが,本人も気がつかなかったようです。りんりん(本名はリンカ)は12才になりました。人間で言うと,64才だそうですから,まだまだ元気です。それにあれだけ楽をしていたら,100才(犬だと20才)まで生きられるかも知れません。
りんりんは 本当はピレニアン・シープドッグという種類の犬で,フランスとスペインの間にあるピレネー山脈の羊飼いの犬です。本来なら仕事をするかしこい犬のはずなのですが,りんりんの一番の得意は寝ることです。小さい時、一人暮らしのお年寄りに飼われていたので,どうも思いっきり甘やかされたらしいのです。ごはんはドッグフードではなく,ふつう人間が食べるお肉とか。もちろん,家の中に入れてもらえて,ソファーに寝そべって、テレビを見るのが日課。おばあちゃんが外出する時は必ずお供で,しょっちゅう車に乗っていました。
でもそのうち,おばあちゃんの具合がだんだん悪くなり,専門の施設に入ることが決まり,お犬様はJのお兄さんち(おばあちゃんは義母)に預けられました。お兄さんちにも犬がいたのですが,りんりんはその犬を脅して自分だけドックフードを食べるとか,お兄さんの犬は思いっきり虐げられることになってしまいました。それで,うちにお鉢がまわって来たのです。うちにも当時、ボーダーコリーがいたし,りんりんの品行を聞いてあまり乗り気ではありませんでしたが,断るのも気の毒で私たちがもらうことになりました。(おばあちゃんに返す見込みはありませんでした。)

こんなに大きいのがあるの と思うほど大きな袋のドッグフード(+くまのぬいぐるみ)付きでボラン農場に来た時 りんりんはもう4才になっていました。全くかわいげのない犬でした。お兄さんちからここまで車で3~4時間かかるのですが,Jの話によると ずっと座席に《おすわり》したまま一時もJから目を離さなかったそうです。うちに着いた時,私は目いっぱい吠えられました。はじめのうちはJから絶対に離れたがらず,トラクターの後を追いかけたり 危なくて手を焼きました。ピレニアン・シープドッグの育て方 の本を読むとしっかり書いてあります。性格は頑固で、咬む傾向があり、すぐに吠える。全くその通りの犬です。その上,叱ると必ず口答えします。りんりんは 服(毛)を汚すのが大嫌い、水たまりやどろんこは必ず避けて通り、雨が降ると外に出ない どちらかと言うと都会派の犬ですが、今ではすっかり田舎の生活に慣れました。本当はなかなか頭が良くて,けっこう複雑な仕事もできるのですが,2回同じことをやったらもう絶対に3回目はやってくれません。イヤになったら,勝手に家に帰って寝ています。よく考えて見ると,りんりんは犬ではなくて人間の子供に似ているようです。

りんりんは 夜 つまらないことで吠えてうるさいので 家(小屋)の靴拭きマットの上で寝ます。朝になってもなかなか外に出たがらず、無理やり放り出すと、こんなことしています。
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