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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

いつも近くにいると

べつに いつも一緒にいると嫌気がさす というわけではなくて、ふつうなら放牧のままの肉用牛を 毎日牛舎につないで近くで見ていると 過保護にならないか というお話です。

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(ちょっと前のカリプソくん。- このごろお天気が悪かったり、私がほとんど家にいなかったりして、写真を撮っていないので。)

昨日 カリプソがびっこをひいていたので 夜もお母さんと牛舎に残すことにしました。これも やたらカリプソの上に乗りたがるカランバーのしわざか と思ったのですが、どこがどうなっているのか暗くてよく見えないので 明日の朝ゆっくり見てみよう ということになりました。

今朝早く(?9時位)私が見に行ったら カリプソはまだ右足をかばうようにしていました。どこを痛めたのか見るのに Jおじさんの手が空くまで小屋で待っていたら、Jおじさんが私を呼びに来ました。

『カリプソ あかんでー!』『脚がどうかなったん?』『脚ちゃうんや。苦しんでるんや。』『ええーっ!!』と 私は牛舎に飛んで行きました。

カリプソはうずくまって、ものすごい速さで苦しそうに呼吸していました。Jによると床に落ちた乾草を食べていたのが 急に苦しみ出した と言うことで 喉に何かがつかえたようです。だいたい カリプソもカランバーも生まれてすぐに乾草を食べたがって、私が乾草のかたまりを口から引っぱり出したことがあるほど 食いしん坊です。

喉にものがひっかかった時は 頭を下にぶら下げて背中をたたいてやるのですが、犬や猫や人間の赤ちゃんだったらまだしも 生まれて1ヵ月の子牛をぶら下げるのは無理です。助けてやることもできず 私はただカリプソの胸をさするだけでした。

そうしているうちに 咳が出て呼吸が少し楽になったようでした。ホメオパシーのレメディを飲ませたり、咳をしやすいように立たせたりしているうちに良くなり そのうち 寝そべって反芻を始めました。やれやれ、あわてて獣医さんを呼ばなくて正解でした。

でも、こういう事って もしもカリプソがみんなと外にいたら 私たちは苦しんでいるのに気が付かなかったはずです。喉に何かひっかかった位で 自分の力で吐き出せないような子牛は 自然界では生き延びて行けません。私たちのせいで 野生の能力が弱るのは困ります。

それにしても Jおじさんは大げさです。前にカリプソが下痢をした時も『もうあかん。死にかけてる。』とか 私を怖がらせてくれました。あの時は たしかに命に関わることでしたが、そうでなければ 牛たちとはある程度の距離を保って、細かいことはいちいち知らない方が良いのではないか と思いました。もちろん、世間並みの子牛死亡率を覚悟したうえのことですが。

肝心のカリプソの脚ですが、爪の間に乾草の固まったのが入り込んでいました。カリプソが お馬さんよりも上手に後ろ足を上げてくれたので きれいに取れましたが まだ少しびっこ気味です。でも 今日はみんなと外に帰しました。

これはおまけ。クイズです。間違いを見つけてください。(左から コラ、ベラ、みよ、かな、マルキーズ)

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はい、ベラが反対向きです。どうやったの と思ったら Jおじさん、ベラだけつなぎ忘れたそうです。つながれてないのにちゃんと自分に席にいる のんびりした子です。
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