アフリカではお米が主食なのですが、自分たちで作るよりアジアの国から輸入した方が安くつくので 作らなくなったそうです。でも、今のように値段が上がってしまうと、どうしようもありません。だから、以前 稲を作っていた田んぼ(畑)が放ったらかしにされているので そこにまた稲を植えよう(蒔こう)という動きがあるそうです。
アフリカでは ごはんが満足に食べられなくて死んで行く子供たちが 何秒に(すみません、正確な数字を忘れました)一人で、今日のような事態になったのは不幸ですが、これを機会に 自分たちで食べる物は輸入に頼らないで自分たちで確保しよう という意識が強くなれば 幸いなことだと思います。
ところで 世界中で収穫される穀物が それを主食とする人間の口に入らない理由として
穀物を石油の代替品にしようという新しい用途が加わった というのがあるそうですが、もう一つ 聴取者からこういう質問が出ました。
『肉牛など穀物を飼料とする動物が 人間の食料を食べてしまうのを止めるために 私たち消費者は菜食主義になるべきだろうか。』と 言う問いかけでした。私は『またや。』と苦々しく感じましたが、専門家の方の説明に期待をかけました。
その専門家の方は カリフォルニアの肉牛肥育工場(規模とすし詰め状態は養鶏場なみ)の例と 動物の肥育に使われる穀物の量(これも覚えていません。すみません。)を挙げました。そして、だからと言って、菜食主義になるかどうかは個人の判断です と締めくくりました。
ねー、ちょっと待ってください。牛に穀物を与えるのが主流なのかも知れませんが、牛は草を食べる動物ですよぉ。牛がまっとうに草を食べていれば 人間と競争になるはずはありません。もちろん 穀物が作れる上等な土壌に草の種を蒔いて わざわざ牧草地にする必要もありません。雑草の生えた原っぱで充分です。牛はもともと森に住んでいたので、森や林の下草でもいいです。夏の間、山の斜面の草を利用する というのもよくあります。それぞれに土地に 代々その土地に生える物で育てられた牛がいます。ボラン農場で言えばアルモリカン牛です。
(このところ朝は寒くて冬に後戻り?)

何度もしつこく言いますが、ボラン農場は斜面ばかりで土が浅く たとえがんばって耕したところで 大した収穫は得られません。だから、雑草を生やして牧草地にします。毒草や迷惑草(シダ類やエニシダなど)だらけでどうしようもなくなった場合だけ 耕して種を蒔きますが それはほんの一部です。今牛たちがいるところは もう20年以上野原のままです。その草が伸びてしょうがないので 草食動物の牛に食べてもらいます。(私たちには食べきれないので・・・)
ボラン農場の牝牛たちは冬にお産なので ビタミン、ミネラル補給のためにビートを食べさせますが、べつになければかまいません。乾草さえあれば生きて行けます。
牝牛よりもっと安上がりなのが ジョンさんちにいる去勢たちです。今のところ去勢の数が足らなくて、1頭あたり2ヘクタールのスペースがあり 冬でも主食は草です。乾草はほんの少ししか食べません。穀物は 牛たちを引き寄せるために味を覚えさせるだけで、食料として与えません。
こうして草だけで36ヵ月過ぎると1トン近くにもなる去勢君たち。アフリカの子供たちが食べるべきなものは 何も食べていません。だから みなさん、どうか菜食主義にならないで うちのお肉も食べてください。そうでないと アルモリカン牛は絶滅してしまいます。
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