朝9時ごろ、私はバルダに水を飲ませていました。牛舎に泊まる牛がいる時 いつも私が朝の掃除をします。その時、すぐ近くの区画にいる牛の声が聞こえました。こういう場合、単に《ハラ減ったぁ》とか つまらないことで騒いでいるのか、それとも重大なことで叫んでいるのか すぐ感知できるのはおかあさんです。その声は後者でした。バルダの敷きわらを大まかに替えて、私は牛たちを見に行きました。
霧で牛たちがどこにいるのか すぐにはわかりませんでしたが、よく見ると下側の土手近くに牛が何頭か集まっていました。急いでそこまで行くと、白い袋に入った巨大な物体が地面に落ちていて、牛たちがそれを気味悪そうに見ています。その中心にユプサがいました。物体は苦しそうにもがいています。袋が顔にぴったり貼り付いていて、呼吸ができないのです。なぜ、ユプサはそれを取ってやらないのか 腹を立てているヒマはありません。私は牛たちを押しのけて、物体のところへ行き、袋を破ろうとしました。袋は丈夫でなかなか破れませんでしたが、ほんの小さな穴が開くと、爆発したようにちぎれて、子牛の顔が飛び出して来ました。よし、これで大丈夫。ユプサもようやく 自分で産んだ子牛をなめ始めました。それで、そこはお母さんに任せて、Jを呼びに行きました。家(小屋)まで歩きながらふと考えたのですが、さっきは子牛を救おうと必死で突進したれど、母牛にぶっ飛ばされる可能性もあったのです。ユプサだったから良かったけれど。。。
子牛は 体重が40キロと異常に大きく、脚が子馬のように長いメスです。よくこれが自然に生まれた と感心しています。でも、他の子牛に比べて、足がしっかりしていないし、おっぱい飲むのもへたです。大きければ良い というものではないのです。

と言うことで、子牛のお誕生もこれで一段落です。おかげさまで 牛たちの食堂は満員になりました。子牛たちが通路にはみだして、牛舎の中を歩くのは大変です。子牛たちはこれからどんどん大きくなることだし、これ以上 もう一頭も入りません。次回はマルキーズで 4月上旬の予定ですが、幸い、4月には食堂はありません。

最近生まれた子牛たちの名前を発表します。
バルダの子(メス)は “シュパ”。Chupa と書きます。“チュッパ・チャップス(ご存知でしょうか)”のことを このあたりではこう呼びます。
今日生まれた ユプサの子は “コラ”。Cola と書いて、“コカコーラ”の“コーラ”をこっち読みにしたものです。
2頭とも キャンディーのようにみんなに好かれる牛になってもらいたい という願いを込めてあります。
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