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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

満員御礼

朝から晩まで晴れた昨日とはうって変わって 今日はまた 霧のち雨のち曇です。ユプサは わざわざこんな日を選んで子牛を生んでくれました。種付けしてから すでに9ヶ月と2週間なので、一週間よけいです。子牛がお腹の中で大きくなりすぎると ろくなことはありません。子牛は心配していた通り 巨大児でした。

朝9時ごろ、私はバルダに水を飲ませていました。牛舎に泊まる牛がいる時 いつも私が朝の掃除をします。その時、すぐ近くの区画にいる牛の声が聞こえました。こういう場合、単に《ハラ減ったぁ》とか つまらないことで騒いでいるのか、それとも重大なことで叫んでいるのか すぐ感知できるのはおかあさんです。その声は後者でした。バルダの敷きわらを大まかに替えて、私は牛たちを見に行きました。

霧で牛たちがどこにいるのか すぐにはわかりませんでしたが、よく見ると下側の土手近くに牛が何頭か集まっていました。急いでそこまで行くと、白い袋に入った巨大な物体が地面に落ちていて、牛たちがそれを気味悪そうに見ています。その中心にユプサがいました。物体は苦しそうにもがいています。袋が顔にぴったり貼り付いていて、呼吸ができないのです。なぜ、ユプサはそれを取ってやらないのか 腹を立てているヒマはありません。私は牛たちを押しのけて、物体のところへ行き、袋を破ろうとしました。袋は丈夫でなかなか破れませんでしたが、ほんの小さな穴が開くと、爆発したようにちぎれて、子牛の顔が飛び出して来ました。よし、これで大丈夫。ユプサもようやく 自分で産んだ子牛をなめ始めました。それで、そこはお母さんに任せて、Jを呼びに行きました。家(小屋)まで歩きながらふと考えたのですが、さっきは子牛を救おうと必死で突進したれど、母牛にぶっ飛ばされる可能性もあったのです。ユプサだったから良かったけれど。。。

子牛は 体重が40キロと異常に大きく、脚が子馬のように長いメスです。よくこれが自然に生まれた と感心しています。でも、他の子牛に比べて、足がしっかりしていないし、おっぱい飲むのもへたです。大きければ良い というものではないのです。
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と言うことで、子牛のお誕生もこれで一段落です。おかげさまで 牛たちの食堂は満員になりました。子牛たちが通路にはみだして、牛舎の中を歩くのは大変です。子牛たちはこれからどんどん大きくなることだし、これ以上 もう一頭も入りません。次回はマルキーズで 4月上旬の予定ですが、幸い、4月には食堂はありません。
20070115165621.jpg

最近生まれた子牛たちの名前を発表します。
バルダの子(メス)は “シュパ”。Chupa と書きます。“チュッパ・チャップス(ご存知でしょうか)”のことを このあたりではこう呼びます。
今日生まれた ユプサの子は “コラ”。Cola と書いて、“コカコーラ”の“コーラ”をこっち読みにしたものです。
2頭とも キャンディーのようにみんなに好かれる牛になってもらいたい という願いを込めてあります。
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コメント

ラッシュ

ここのところ出産ラッシュだねぇ。
名前考えるんも大変やね。

colaの生まれたところ想像してちょっとこわかった。(汗)

  • 2007/01/16(火) 13:23:49 |
  • URL |
  • ぺんぎん #-
  • [ 編集 ]

ぺんぎんさんへ

牛舎は 幼稚園みたいになってますよ。
今年は 甘いもの系の名前にしようと決めたら すんなり行きました。だけど、子牛たちは 自分の名前に似てくるので 責任重大です。
 

  • 2007/01/16(火) 16:29:04 |
  • URL |
  • masayo #-
  • [ 編集 ]

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