今回の低気圧が通ってしまえば またすぐにお天気が良くなる見通しなので 雨が降ったとしても乾かしている時間がある ということで ベールにするのは一日延ばすことに決めました。
そして昨日、午前中に通り雨があったものの 午後には乾草もしっかり乾きました。ベーラーで取りやすいように乾草の畝を作る機械(兼かき回し機)は 前日にそのためのポジションに変えてあり いつでも出動できる状態でした。
ただ、午後も曇りがちで 雨の心配があるので 畝ができたらすぐにベールにしないといけません。ベールにしてしまうと 少しぐらい雨が降っても 濡れるのは外側だけなので そのまま乾かせばすみます。でも もしも畝になったところで雨に濡れてしまったら もう一度乾草を崩して かき回して乾かさないといけないので 手間がかかります。
というわけで Jは まず 外に出してあったベーラーの準備を始めました。新しいひものボビンを入れて ひもの道順を点検して ベーラーを納屋に移動した時です。
J:『頭が壊れた。』私は思わずJの頭を見ました。
いえ、そうじゃなくて ベーラーのトラクターに接続する《ヘッド》が壊れたそうです。(頭 でなくて良かった。)その部分が構造上壊れやすくなっていて すでに前の持ち主が溶接した痕があります。
ということで また修理です。このベーラーを《恐怖のベーラー》と呼ぶのは ひもを結ぶ機能の調整が難しく、ひもなしの乾草が ところてん(そんなのありましたよね?)みたいに 続けて何メートルも押されて出てくることがあるからです。その上にまたこんなことがあって いったいまともに乾草を収穫できるのか 不安になってきました。
修理箇所は Jの苦手な上昇する溶接です。何もなければ2時にはスタートできたのに、応急処置でちょっとボコボコの溶接ができた時は もう4時を回っていました。
空模様を気にしながら Jが急いで畝を作り終え、ベーラーをトラクターに付け 私も作業着に軍手で さあ、出陣 というところで もう6時前。
乾草のある《大畑》に入って、一本目の畝で まずベールの調整です。いつもなら きっちり四角になるまで 調整を変えていろいろやってみるのですが 今回は急いでいるので 四角に見えればOKにしました。
さあ、いよいよスタートです。

ベーラーはこんな風に乾草を飲み込んで、

こうやって 後ろからベールを落として行きます。

私の役目は ちゃんとひもで縛ったベールが出てくるか確認することと トラクターが端まで行ってUターンする時 じゃまになるベールをどけることです。
幸い 雨も降りそうで降らなかった(かんかん照りでなくてかえって良かった)し、ベーラーもしっかり働いてくれて 失敗は2個しかありませんでした。まだ、正確には数えていませんが 約250個のベールができました。一個が10~12キロ。これでだいたい3トン位の収穫だと思います。
さて、ロールベーラーなら ここで終わって、めでたしめでたし となるのですが この四角のベールは まだまだ作業が続きます。これから2個ずつ立てて行かないと 地面の湿気で痛んでしまいます。

特に雨が予想される時は 置くところにも気を付けて 倒れないように注意します。そして ひもの結び目は 必ず外側の下。こうしておくと 雨が降った時 水滴はひもをたどって落ちて行き、結び目でベールから離れた外側に はじき飛ばされるそうです。(ほんとかなぁ?)
昨日は ベールを立て始めたところでお客さんがあって 中断したので 全部終了したのは9時過ぎでした。
予定では 今日の午前中ベールを乾かして 納屋に入れることになっていたのですが とうとう雨が降ってしまいました。乾くまでそのままにしておいて 乾いたらまた一仕事です。ロールなら トラクターのローダーであっと言う間に片付くのに、この四角のベールは全部手作業ですから。
その昔 ボラン農場の乾草はみんな四角のベールだった時、私の夏休みは みんなこれに費やされていました。夏休み以外の時は 会社にお休みをもらったこともありました。だからなおさら 恐怖のベーラー なのです。
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