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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

くじらの脂

今日は 箱に詰まったアルフォンスが お客様にお知らせしていたより一日早く 業者さんから戻ってきました。

先週、業者さんと箱の内容を打ち合わせた時は 22箱で見積もっていたのですが、Jは 売れ残るのを心配して20箱しか作らないよう頼みました。ところが 今日受け取った20箱の詰め合わせは 一箱10キロ未満です。枝肉で452,8キロあったのが いったいどこに行ったのか 私は首をかしげてしまいました。(業者さんの手間賃は枝肉の重量がベースなので 特に気になる。)

Jが箱を冷蔵庫に納めている間 私は 業者さんからのデータを 表にインプットして行きました。ステーキやローストにする柔らかい部分の重量を見ると 今回のアルフォンスは 枝肉の重量が384キロしかなかった前回のアルセーヌとほとんど同じ位しかありません。

ははー、ネックだとかスネだとか煮込み料理にするところが多いのか と思って 続けてデータのインプットを続けて行くと そうでもありませんでした。

そうすると 答えは一つだけです。今回、考えがあって 余分なバラ肉を別売りのソーセージにしたり、煮込み用に形を整えないで 骨を抜いたままの状態でもらいました。アルフォンスは ちょうどそのバラ肉分 体重が重かったのです。

脂身を落として加工すると だいたい25キロ位に減るものが 今回は 45キロのバラ肉の山。だいたい1キロ前後の真空パックになっていて、手に取って良く見ると 半分以上は脂身です。確かに こういうのを見ると『食べるとこがない。』と嘆きたくなるでしょうね。肉用牛の場合は この部分もほとんど赤身ですから。

でも、昔はこの牛脂も 大切な資源でした。アルマンゾ(大草原の小さな家です。)のお母さんが これでろうそくを作っていました。その他 皮の手入れもにも使ったし、石けんにもなります。今でも 北フランスやベルギーでは フライドポテト用の牛脂をスーパーで売っているのを見かけました。

そういう風に見てみると この大量のバラ肉も 私の感覚で言うと くじらのようにありがたいもの(歳がわかる?)のように思えます。

さて、(大急ぎで話題を変える)今日のお昼にさっそく品質検査をしました。いつものように ステーキの中で一番かたいソトモモの部分です。同じパックに この2種類が入っていました。いつも検査に使うのは前の丸い方です。

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これをフライパンでこんがり焼いて(うちは焼き過ぎの方)、写真を撮る間もなく食べてみると・・・ お肉に張りがあって かたそうに見えるわりには 今までになく柔らく、おいしかったです。(ぺんぎんさん、安心してください。)脂身だらけで 私たちは儲からないけど みんな おいしいお肉になってくれて ありがとう。

今日は またまた不安定なお天気でした。晴れた と思ったら突然どしゃ降りになったりで Jは家のブロック積み作業をあきらめました。それでも、なぜかJが外に出る度に、しかも出ている間だけ雨になって、私はつい『わざとしてるんちゃう。』と言ってしまいました。ちなみに 私はJの反対で 家に入ると雨が降ります。
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コメント

わはは。

心配してないよー。
実は、懐疑心の強い?フランス人にわからせるため、
先週わざと煮込みようの肉をスーパーで買って食べさせました。
masayoさんちのお肉は、来週同じ煮込み料理に使います。
で、比べさせようとたくらんでます。
料理をしてる段階で、もう、私には結果はわかってるんだけど。
市販のお肉は、安いし、赤いけど、煮込みの時間がかかるし、
食べた後に、すじ?が歯に引っかかっちゃうんだもん。
はやくmasayoさんちのが食べたいです。

  • 2008/10/03(金) 13:06:17 |
  • URL |
  • ぺんぎん #-
  • [ 編集 ]

そう言っていただけるとうれしいです。
はやく来てねー。

  • 2008/10/03(金) 14:22:14 |
  • URL |
  • masayo #-
  • [ 編集 ]

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