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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

そして、また4頭に

ボラン農場居残り組の牛たちは もう一昨日から一つ上の牧区で お馬さんたちの食べ残しを掃除しています。今日こそ ボラン農場案内図の更新をしよう と思っていたのですが、どうしても 昨日トラックに乗って行ったかなちゃんのことが頭から離れません。

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まだやっと20ヵ月なのに 今度は箱詰めで戻って来るかなちゃん。失敗作 と言うのはいやだけど、短い生涯を幸せに生きた とは思えません。

かなちゃんのように なかなかタネが付かない牝牛は 毎年必ず一頭います。去年は みよがそうで 4回目の人工授精でやっとOKになりました。みよは 私の大好きな牛だし、マルキーズの娘でこんなに性格の良い子は初めてなので 何としても立派な母牛にしたい という決意がありました。

ところが かなちゃんは 母親のマルキーズそのままの性格を受け継いだ 扱いにくい牛でした。だから、発情サイクルが極端に短い、今までに繁殖障害があった2頭と同じ父親 という理由だけで さっさとあきらめてしまったのです。

そうと決まると 牛舎の場所も足りないことだし 今回出荷の予定だった正選手、アスプロ(36ヵ月)の代わりに行ってもらいました。かなちゃんは まだ若いし、少し巻き毛の良い毛並みをしていたので 肉質の心配はしてないのですが でも、でも、なにかすっきりしません。

私たちが怖くて逃げ回っていたかなちゃん。つながれるとおとなしくなったけれど、背中をなでてやっても しっぽを隠したままでした。私たちがいない時が幸せだったのかも知れませんが いっしょにいて楽しかった という思い出はありません。

昨日の午後の部一番乗りで かなちゃんは トラックの奥、ふだん子牛を隠しておくところに乗せてもらいました。そこなら 他の大きな牛に押されたり、脅かされたりする心配はないので ホッとしました。あれから、今晩はどんなところで寝てるのかなぁ とか ずっとかなちゃんのことを考えていました。

今はもう 背中に羽が生えて 私たちは怖くないことがわかったかな。
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