ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

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バイバイおかず

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今日、とうとうおかず君が行ってしまいました。おかず君はブルトン種の馬です。乗馬の馬ではなくて(乗らせてくれないわけではありませんが)農耕用の馬です。買われて行った先が この地方で名の知れた馬(およびポニー,ロバ,牛)の調教師、Mさんのところなので安心ですが、でもやっぱりさびしいです。ずっと前から 馬3頭は多すぎるので,リュチック(母),おかず(息子),ポポット(娘で末っ子)のうち一頭は売らないといけないとは思っていたのですが,だれを犠牲にするか なかなか決められなかったのです。

ところが、先日 決定的なことがありました。牧草地の一区画にシダ類がはびこって、草が少なくなってしまったので J(夫)はそこに犂を入れてシダの根を引き出してしまってから牧草の種を撒くつもりでした。そのために、ほとんど新品の犂(馬用です)を買ってありました。リュチックもおかずもはじめて2頭で作業をすることになるので,あらかじめ訓練をして,犂を入れる前に草の根を散らすカルチベーターという農具を引かせてみてOKとなりました。さあ,いよいよ犂を入れる時です。犂はコンテストがあるほど、技術度が高いものです。土をひっくり返して作っていく畝がまっすぐでないと,ひっくり返せていない部分ができて 雑草だらけになってしまいます。まず,最初の畝を引いて,今度戻ってくる時は 右手の馬(うちの場合おかず)が畝の底を歩くようになっています。ところが,行きは完璧だったのですが,帰りがめちゃくちゃになってしまいました。初めてだから,犂もちゃんと調整できていないし,仕方ないことです。今は日も短いし,あわてずに毎日少しずつ と3回やったところ,全く進歩なし。行きはまあまあなのに、帰りはいつもひどいことになります。それでは仕事が進まないので,いったいどうなってるのか良く見てみたら,犯人がわかりました。おかずのしわざです。要するに,行きは畝の底を歩くリュチックが 犂とおかずをどんどん引っぱっていくので どうにか形が付くのですが,帰りは畝の底のおかずがなかなか進んでいかないので,しびれを切らしたリュチックがおかずの前を歩いてしまって、右にそれるのです。そうです。おかずはできるだけ楽をしたいなまけ者だったのです。お母さんは体が大きくて,働き者なので,ついついおかあさんをあてにするくせが付いてしまったようです。こういうくせは なかなか直りません。ということで,おかずの運命が決まりました。

今,こうして思い出してみると,おかずが生まれた時(2002年3月)はほんとに大変でした。

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私は当時ちゃんとした職があって,週末しか家に帰らなかったので,これはみんな聞いた話です。
夜中にリュチックのお産が始まったのに,なかなか生まれなくて,Jは獣医さんを呼びました。子馬を引っぱるのに数人集めよ という獣医さんの指示で 隣の(とは言っても車で行く距離です)F君を起こして来てもらいました。おかげで,子馬は呼吸できなくなる寸前でやっと生まれました。みんながやれやれと帰った後,Jが見ていても子馬はおっぱいを吸おうとしなかったのです。朝まで待って,友達のPYさんに聞いたら,すぐ見に来てくれました。PYさんはロバを飼っていて、毎年子ロバ(?)が生まれるので,こういうことはよく知っています。やっぱり,おかしいと言うことで,今度は 知り合いでブルトン馬を飼っている人やまたその知り合いで《おっぱいが飲めない子馬におっぱい飲ませる名人》という人を連れて来てくれました。やり方は 無理やり飲ましたら,子馬を寝かして休ませ,また無理やり飲ませる ということの繰り返しだったと記憶しています。そうして、夜になって ようやく子馬が少しずつ飲むようになった時,ふと気がつくと,お母さんの後産が出ていない。これは大変 とまた獣医さんを呼ぶことになりました。(また,時間外です。)幸い,お母さんのリュチックは おとなしくて少しもいやがらなかったので、時間はかかりましたが、無事にすみました。(獣医さんの支払いだけは大変でした。)こうやって、たくさんの人のおかげで大きくなれたおかずです。多少なまけ者だけど、しっかり調教してくれる人のところに行けて良かったと思います。

おっぱいを飲まなかったおかずの話の続きがあります。これは私が見たことです。金曜日の夜,私を駅まで迎えに来てくれたJが『家に着いたら また,子馬におっぱいを飲ませないといけないから手伝ってね。』とまじめな顔で言いました。私は 電話で話を聞いてたし,大変なんだなぁ と思いました。家に着いた時 私はまっすぐ馬のいる牛舎をのぞきに行きました。子馬の顔が見たかったので。そしたら,子馬は何をしていたと思います? はい,おっぱい吸ってました。もちろんひとりで。Jがそこに来たので言いました。『何か問題?』Jはもちろん呆気にとられてました。電話で話したことウソじゃないよ って。ただ,ひとつだけ気が付いたことがあります。子馬はおっぱいを吸う時 首を横に曲げます。Jは子牛の時のように 頭を下げて首を上に伸ばして吸わせていたそうです。かわいそうなおかず君。子牛といっしょにされて。だから,うまく飲めなかったんだよね。
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コメント

おかず君さよなら

いろいろなドラマがあるんやね。v-289
おもしろーい。

  • 2006/12/19(火) 09:05:16 |
  • URL |
  • ぺんぎん #-
  • [ 編集 ]

ぺんぎんさんへ

いつもお励ましいただきありがとうございます。きょうのお昼、Jが『おかず、今ごろ何してるかな。』って言ってました。

  • 2006/12/19(火) 16:08:26 |
  • URL |
  • masayo #-
  • [ 編集 ]

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