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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

18箱目はどこへ行った?

先週はセミナーに行っていたにもかかわらず 業者さんに預けたお肉の事で 刻々と入るJからのメールのおかげで 落ち着いて勉強していられませんでした。

まず火曜日,業者さんで枝肉を切り分けて梱包していた最中に 営業さんから 予想していたより歩留りが悪くて 17箱しかできない と連絡があったそうです。

39ヵ月だったアスプロは 肉牛の理想的な体型とはほど遠いとは言え 立派な体つきで 枝肉の重量も407,7キロあり、等級はR(日本だとC?)マイナス4 とアルモリカンとしては 申し分ない成績でした。この等級だと 枝重対精肉の歩留りは 55%が普通です。それをベースにして 私たちは最低18箱を予想していました。

なのに メルゲーズソーセージを作ってもらっても 製品(精肉)はたったの210キロ!!! Jは納得がいかなくて なんでこんなに歩留りが悪いのか と質問したらしいのですが 営業さんいわく 個々の格差 と言うだけで はっきりした理由はわかりませんでした。

それにしても 歩留り51%は ボラン農場始まって以来最悪の成績です。今までの最低は 乳牛×アルモリカンの去勢で それでも54%ありました。なのに,なのに あんなに立派なアスプロが51%?? いくらなんでも信じられず 間違いであって欲しい と祈りながら とにかく木曜日の配達を待つ事にしました。

そして,木曜日 Jからメールが来ました。『アスプロ、サイテー!』というタイトルでした。配達されたお肉は やっぱり 全部で17箱しかありませんでした。あまりのことに 私も落ち着いていられず 夕方家に戻ることにしました。業者さんの請求書には 各部位の重量をトータルしたラベルが付いているので それを確認したかったのです。

今回の数字を 去年のアルセーヌやアルフォンスと比較してみたのですが オイル・フォンデュ用、ロースステーキ,シチュー用が 極端に少なかったのがわかりました。でも それがわかったからと言って 業者さんに『お肉10キロ分どないしたん?』とは聞けません。そんなことを言うと 信頼していないよ という意味ですから。でも ちょうど(また)しっぽがなかったので それを口実に Jから営業さんに話をするつもりです。

さて,最終的に17箱しかない とすると 18箱予約を取ったので どうしても1箱足りません。もしかして キャンセルがあるかも知れないので 私たちの分もキープしていなかったのですが 期待していたキャンセルもなく ピンチです。土曜日には お客さんが取りに来るというのに。

そこで 閃いたのが《梱包し直し大作戦》です。明細を見ると 当初予定したいた通り 全部18箱分に切り分けてあります。どうも それを無理やり17箱に押し込んだようです(なんで?)。17箱とも全部やり直すことはできませんでしたが どうにか小さめの18箱目を作る事ができました。はじめから 10,5キロ入りを17箱ではなくて 9,9キロ×18箱にしてくれれば こんなにあわてることはなかったのに、もう・・・

梱包し直しをしていて 真空パックに穴があいていたのが見つかったので 私たちは不良品で試食会をしました。

090419 1

辞書によるとランプの一部だそうですが それにしてはすごいサシです。こうして見ると うわー、脂身がしつこそう と思ったのですが 食べて見るとお肉はしっとりしていて おいしかったです。うちのお肉は ドライエージングで15日(通常は7日)熟成してもらうので 脂身の味が悪くなるのが心配なのですが 大丈夫でした。やれやれ,歩留りが悪くて儲けが薄いアスプロくんも お味だけは優秀です。

お肉騒動やお客さんで忙しくしている間に 牛たちはもう南の牧草地に下りて行きました。これはまた次回の話題にしたいと思います。
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