
今日はバレンタインデー。Valentine のフランス語読みはバランチーヌ。うちのバランチーヌのお祝いの日です。でも、本人には何のことかわからないだろうから、べつにプレゼントはありません。それどころか 今日のようなお祝いの日に バランチーヌはひどい目にあってしまいました。
お昼ごはんが終わって、片付けていた時です。牛舎から ヘンな声がしました。いったい、牛なのか馬なのかもわからない 今までに聞いたことのない奇妙な声でした。いつもと違うというのは 良くないことです。私は すぐに牛舎を見に行きました。
牛舎に入るとすぐに ユーチカがバランチーヌを攻撃しているのが見えました。《ムギュー》と叫んでいたのはバランチーヌです。私は ユーチカのおしりをたたいて すぐに止めさせました。ところが バランチーヌは 頭を餌箱の中に突っ込んだ姿勢のままでした。後ろから見たところ どうもチェーンが絡まっているようでした。これは 私の手に負えないと Jを呼びに行きました。
チェーンは 角に引っ掛かって短くなっただけでした。バランチーヌがおとなしく頭を下げてくれたので 簡単に外れました。その時 私は 何気なく左横のたまを見たのですが、なんと たまの首にチェーンがありません。あわてて、バランチーヌとたまの間にいるJに『たま、つな・・・』まで言うと、たまは 後退して逃げ出すではありませんか。とっさに、私が通せんぼして、反対側のマルキーズと壁の間に追い込んだため すぐに逮捕できましたが、もう冷や汗が出ました。
多分 チェーンが外れた(つなぎ忘れたわけではないのは確か)たまが 隣のバランチーヌを攻撃したのでしょう。それから逃れようとしているうちに バランチーヌの角にチェーンが絡まってしまったのだと思います。かわいそうに、床に赤い毛がたくさん落ちていました。たまのあのフォークみたいな角で 引きちぎられたのでしょう。幸い けがはありませんでしたが、バランチーヌが《ムギュー》と叫んだ時 だれも助けにいかなかったら 大変なことになっていた と思うとゾーっとします。
でも、この牛用チェーン、外れるはずはないのですが、Jによると 前にもみよのチェーンが外れて、みよは通路をぶらぶらしていたそうです。
仕掛けはこうです。

チェーンの両端にそれぞれ V型の金具とリングが付いています。リングは3つあって、首に合わせて長さが調節できるようになっています。

こうやって輪を作ると いくら引っぱっても取れないはず なのですが。これが信用できないとなると困ります。今後も まずつなぎ忘れがないように点検をして、それでも外れるようなことがあったら 改善して行かなければなりません。うちのような零細農家でも ポカよけと改善は欠かせないようです。