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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

ボラン農場の名物

前に Jおじさんは地震をやたら怖がる という話をしましたが、もうひとつ怖いのが雷です。なんでも 小さい時に通っていた体育館(器械体操をしていた)で ある週末、お年寄りの集まりがあって みんなで机を並べて食事をしていたところに雷が落ちた とその焦げあとを見せられた経験から来ているようです。

その上、つい数日前にも 羊飼いのジョンさんの体験談を聞いて いっそう雷が恐くなったようです。

ジョンさんちは以前 隠れ家風の小さなレストランをしていたことがあります。奥様手作りの羊料理とそのおもてなしが評判で 繁盛していたそうです。

ある日,お客さん大勢で 大きなテーブルを囲んで食事をしていたら いきなり 壁の小さなすき間から雷が飛び込んで来て テーブルの上を走り,端まで行ったらUターンして もう一度テーブルを走って出て行ったそうです。みんな それはそれはびっくりしたことでしょうが 幸いだれも接触せず無事でした。ただ,テーブルの脚が真っ黒に焦げていたそうです。

さて,水曜日の午後 雨が予想されていたので Jおじさんは 第二弾乾草ロールを急いで取り込み始めました。でも,途中で つぼみちゃん(イッジーばあちゃんの娘)が歩けなくなったので お肉にする とPさんから電話があり あわてて見に行ったりした(単に爪が伸び過ぎていただけ。ホッ。)ので 結局 トレーラー一台分だけすべり込みセーフで あとは濡らしてしまいました。

このごろ乾燥し過ぎだったので 雨は大歓迎でしたが 夜中にまた大変な雷雨になりました。はじめのうち 半分寝ぼけたままで ゴロゴロ鳴ってるな という意識があったのを覚えています。そのうち りんりんが恐怖でハアハアやりだしたので 目が覚めてしまいました。

すると いやに真っ暗で 停電しているのがすぐにわかりました。時計を見ると 4時少し前。りんりんを外に放り出して あれ,雨も降って来た と思う間もなく カチっというかポンというか 大きな音と同時に 電話が闇の中 白く光りました。

以前,雷が近くに落ちて 電話機が焦げてしまったことがあるので あわてて電話のプラグを外しました。そこに パソコンのモデム(昔懐かしい内臓モデムです)もつないであるので 一瞬心配したのですが べつに焦げた匂いもしなかったので大丈夫であることをひたすら祈りました。

そのうちに 雷がどんどん近づいて来て,ひっきりなしにどこかそう遠くないところに落ちました。そして,またもや大きな音とともに電話のコンセントが光りました。それが2回あって,雷がそこから入って来そうで おちおち眠っていられませんでした。

そう言えば ボラン農場は 雷がよく落ちるので知られています。高いところにあるので 洪水の心配はないけれど こんな欠点がありました。もっと真面目に落雷対策をしておくべきだった と後悔してももう手遅れです。特に 電気牧柵は雷を引きつけるので 牛たち,大丈夫かな? でも,停電してるから大丈夫か? とかいろいろ考えているうちに 雷は少しずつが遠ざかって行きました。

朝になって 電気メーターのブレーカーが落ちていないか 見に行きました。うちのブレーカーは かなり敏感ですぐに落ちてしまうので そのための停電であれば良い と思ったのですが ONに戻してもダメでした。あれだけはげしい落雷で 被害がないはずがありません。

停電すると電話も使えなくなるので 電気会社に問い合わせることもできず 気長に待っていたら 午前中には電気が戻り,それと同時に電話も使えるようになりました。もしかしたら 一回目の《ポン》で 電話器が壊れたかな という心配もあったので ホッとしました。

そして 昨日、私が外出していた間のことです。雷も鳴らないのに また停電があって,そのうち 消防車か救急車が(どちらも赤なので)ボラン農場の北を通って行ったので 何か事故でもあったのでは とJはその後を追いかけたそうです。(そんなにヒマだったの?)

消防車の行き先は 今は住宅になっている村の旧司祭館でした。火事は ほんのボヤですんだそうですが やっぱりやじ馬が出て来ました。やじ馬同士の会話に中で Jは ところでここも停電してるの? とたずねたそうです。答えは 停電してないよ でした。

それなら 停電はうちだけなのか知るために Jは お隣のLさんのところに行きました。うちの電気は Lさんのところから来ています。すると やっぱりLさんの家も停電でした。話によると 一昨日の落雷でかなりの被害が出て,すぐに応急処置をしたけれど まだ最終的な修理が必要な所もあって そのせいで停電している と言うことでした。

そして、落雷と言えば うちやLさんのところからもう少し東に行ったところで 電話線の電柱に雷が落ち、電話線を伝って過電流が流れ(あのカチッとポン)、Lさんの電話器,ADSL接続モデム,パソコンの全てが焼けてしまったそうです。それも Lさんだけではなく 他の家でも同じ被害にあったとか。

もの好きなJおじさんは その雷が落ちた電柱も見に行きました。雷が落ちた木の柱は 半分に割れたどころではなくて 粉々になっていたそうです。皆さん,雷にはくれぐれも注意しましょう。

この間 お隣(西側)のM君が持って来てくれたお花が咲きました。

090704 1

こちらではおなじみの花ですが 5年前に日本に行った時(私には 帰る という発想はもうない)、露天市でこの花を売っているおばさんがいて、私が珍しそうに見ていたので 日本語でフクシア と呼ぶことを教えてくださいました。

PS:今朝,牛たちは すぐ横の放牧地に移動しました。一週間もあんな狭い所でよくガマンした とほめてやりました。
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