さて、山奥のT村でもボラン農場だけ ADSLが引けない という話は もう何回もしました。(こことここをご覧ください。)フ○○○テレコムは ADSLが行かないところがあっても知らん顔なので、去年から県が4200万ユーロの大金を投じて 県民全員に高速インターネットを という事業を進めて来ました。幹線道路に沿って光ファイバーを通し、ADSL空白地帯(というのもあり)を重点に Wimaxのリレーアンテナが建ちました。
それが とうとう 今年の1月には使用開始 ということで、去年の12月、農業従事者を対象にした説明会があり 私も出席しました。県の関係者やプロバイダー2社の話を聞いて、そのうち日本向けの通話料金がパカ安い方を選び 私は ああ、もうすぐー! とわくわくしていました。
ところが、そこに1月早々電話したら『現在 県と協議していることがありますので 2月になったらお電話ください。』と言うことでした。
2月になって電話したら、『まだお申込み受付を行っていませんので 2週間ほどしたら またお電話ください。』でした。私が 受付開始したら教えていただけませんか と聞いたら、『いえ、忘れてしまうといけないので、お客様からお電話ください。』という返事でした。
こういうやり取りが何度もあって、いよいよ申込書を送ってもらったのは 3月ごろでした。ところが 説明会では アンテナは自分で設置して、プロバイダーと契約している人がアンテナの調整に来てくれる という話だったのに『アンテナ設置は 当社が指定した業者しか行うことができません。』ということでした。
アンテナを設置してもらうと 約200ユーロかかる と聞いて、私のわくわくする気持ちは もう半分ぐらいなくなってしまいました。その上に 貸してもらうルーターの保証金が100ユーロ、初回手数料が49ユーロ と単につなぐだけで こんなにお金がかかるのがわかりました。多分、つながるはずだけど、実際にアンテナを立ててみないとわからない と言う状況なのに、それがわかるまで こんな大金がかかるのです。
あんなにしつこく電話したので、そこで引き下がる訳にも行かず、申込書は送ってもらったものの、そんな贅沢はできない とあきらめるしかありませんでした。
ところが、ちょうどその頃 あのクレージーな量の翻訳の仕事をもらい始めたのです。仕事をもらうのに インターネットは超低速(ナローバンド でしたっけ、マックスさん?)だから、重いファイルはダメ などと言ってられません。仕事のためだから とWimax申込書をひっぱり出して来て、チェックを同封してプロバイターに送ったのが 4月のはじめでした。
アンテナ(県が援助してくれた)とルーターは 意外と速く、2週間ほどで届きました。見ると、アンテナ設置に必要な物は ポール以外みんな揃っていて、指定の業者さん というのもみんな遠くて、出張費だけでも高く付きそうなので ちょうど あの新品同様の足場もあるし、Jおじさんが設置する と言い出しました。それで プロバイダーに電話すると どうぞどうぞ という返事でした。
それから、お天気が良くて Jおじさんは忙しく、何週間もそのままになっていました。それでも、時々、さてどこに設置しようか と双眼鏡でリレーアンテナを眺めていました。ボラン農場は ちょうど 北側にあるリレーアンテナと南側のとの ちょうど真ん中に位置します。私は 説明会の時、南のリレーアンテナでシミュレーションしてもらったのですが、T村は 北のリレーアンテナの範囲とか・・・。そうしているうちに、木々の葉が出て、冬の間よく見えていた北のリレーアンテナが見えなくなってしまいました。
Wimaxはテレビと同じ電波 と言うのに、間に障害物があってはダメだそうです。うちの周りは木が多いので 受信アンテナは よっぽと高い所に付けないといけません。それで 最後の望み とJおじさんが 南を目指して 納屋の屋根の高さまで上ったら・・・ リレーアンテナが ちょうど木の間から見えたのです。
そこなら絶対大丈夫 と受信アンテナを立ててくれたのが 先週のことでした。ポールになる金属管を買って来て、保持用の金具を自分で作って、ケーブルを小屋まで引いて、アンテナの電源ボックスを固定して、ルーターの位置を決めるまで 何日もかかりました。


やっとハードの準備ができて リレーアンテナとの接続のため プロバイダーに電話したら、話はチンプンカンプンでした。アンテナのナンバー(これはわかる)となんとかIDと言うのが必要なのですが、それをどうやって見つければいいのか 全くわかりませんでした。
どうしてもわからなくて 2度目に電話した時、自分で設置する時のための説明書をもらっていないのがやっとわかりました。それをすぐにメールで送ってもらい、それに従ってルーターで、アンテナの設定をすることにしました。ところが、ルーターは何にも言わず、全く先に進めませんでした。
今週の月曜日は祭日だったので、火曜日にプロバイダーに電話して聞いてみました。説明書通りにアドレスを入れても プログラムが開かないことを説明したら、係の人が調査してくれました。かなり待たされて 係の人が言ったのは『すみません。当社の説明書を送った者のミスなのですが、お客様のルーターは 指定業者にしか設定ができないタイプです。そちらの県は 指定業者による設置が義務づけられております。』!!!
節約のため自分たちで設置しようとしたのは 間違いだったのです。私はあわてて、指定業者のリストを出して来て、三社のうち一番近い所(と言っても50キロ)から電話をかけました。
一社目:『ええっ、もうアンテナ立てたんですか。じゃあ、私のすることはもうありません。アンテナを立てて、電波が来ていることを確認するだけで、ルーターの設定はしてません。』?!
二社目:『ええっ、○○○ネット(ブロバイダー)ですか。うちは ○○○○テレコム(競合)しか扱ってません。○○○ネットからは連絡がなかったので、知りません。』!!
プロバイダーの担当者は みんな研修を受けて、認証を受けた業者 って言ってたのに?!(三社目は留守番電話で、折り返し電話してくれなかった。)私は アタマに来て、すぐにプロバイダーに電話しました。電話に出たのはさっきの人だったので『あんた、ウソ付いたらあかんで!』とつい言ってしまいました。そして、状況を良く説明すると、『上司と相談してこちらからご連絡します。』 ということに・・・(続く)
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