ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

どちらを取るか

もう何度もお話ししたように、今年は春先から雨不足で草が伸びず、牛たちの冬の食料になる乾草が、去年の半分以下しか獲れませんでした。そして、草がなかったのはうちだけではないので、足りない分買う というわけにもいきません。

で、どうするか と言うと、食い口を減らすために、去勢はできるだけお肉にして、雌牛を一頭売ることに。

雌牛一頭 と言っても、マルキーズはもちろん売れないし、ユーチカももうかなりの年だし、バランチーヌは今度こそメスを産んでもらいたいし、アーニカはお肉にしたらおいしそうだし、ベルナデットはあらゆる面で最優秀の牛だし、みよもきれいなだけではなく良い子牛を産むし・・・ と一番若い2頭(だなえ、エミリー)に視線が向けられました。

だなえは、恐がりで足クセが悪く、もともと評判の良くない子だったのですが、フェストナットを産んだ時、母子でしばらく牛舎に泊まって以来、私たちに慣れたようで、最近は、放牧地に行くと私の目の前まで来て、私が怖くなることもありました。(これがみよだったら頭をかいてあげるところ。)それに、《デブ》だったのが、お産をして授乳するようになったら、適度にやせて良い感じになりました。

エミリーは、イッジーばあちゃんのひ孫だけあっておとなしく、もう小さいころからロープ誘導で歩くことができました。顔もこんなにかわいいし・・・

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(去年の夏、お母さんのコラがまだいた時。)

う~ん、どちらにするべきか と何度も見比べて見たものです。

こちらがだなえ 2008年2月25日生。
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こちらがエミリー 2009年3月6日生。
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みなさんだったらどちらを選ぶでしょうか。

年齢が一才違うので、このまま比べても意味がないかも知れませんが、私は胴長で太ももにお肉のついただなえを選びます。エミリーはどう見ても足長の乳牛タイプです。もともと乳牛タイプでも、太るとユーチカのように肉牛体型になるのもいます。でも、イッジーばあちゃんやユプサの家系は、足ばかり長い、四角い感じの去勢(=歩留りが良くない)が多かったような気がします。

ということで、あえて性格の良い、イッジーばあちゃん最後の末裔であるエミリーを売ることにしました。アルモリカンを飼いたくて探している という方はけっこういるので、冬までにきっと行き先が決まることでしょう。

そう決めてから、こんなことがありました。まだ、だふねとフェストナットがエミリーとボラン農場にいた時のことです。

Jおじさんが牛のお祭りに行って留守をした日、私でも水がやれるように、ホースが届く小屋すぐ横の放牧地にお馬さんたちを入れて、その隣の牧区に移動した牛たちも、お馬さんたちの牧区に水を飲みに来れるように通路を作りました。

牛たちや、特にお馬さんたちにとって、電気牧柵は恐ろしいものなので、杭を打って、ナイロンのひもを張っただけで用が足ります。いえ、いつもなら足りていました。ところが、そのひもが杭から外れて地面に落ちていたので、フェストナットがお馬さんたちの方に行こうとして引っ掛けたのかな と思い、元に戻しておきました。

それからしばらくして、牛たちが水を飲みに来ました。飲み終わって、そのへんの草を食べてるな と思ったら、エミリーがひも(ニセ電牧)の前まで進み、鼻先でそっと触りました。《あっ、ヤバい!》と思う間もなく、電気が通っていないことを確認したエミリーは、ひもを無視してお馬さん側に突進しました。ひもを思いっきり引っ張り、それがじゃまになるとまたいで・・・!

いっしょにいただなえは、そんなことにはおかまいなしで、フェストナットを従え、ゆっくり元いた牧区に戻り始めました。それを見たエミリーはUターンして、またひもを思いっきり引っぱり、柵を壊してだなえの後を追いました。

それ以来、私はエミリーを売るという決定は正しかった という気持ちになりました。ちなみに、ばかにされた私は、ひもの代わりにワイヤーを張って電気を通しておきました。(それからは壊されなかった。)
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