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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

ふぶきは私の娘?

昨日は、キャー!晴れたぁー と飛び跳ねたくなるほどの晴天でした。お天気がずーっと悪かったので、こんな日は、あぁ、生きていて良かった と思うほど感激してしまいます。そんな喜びもほんのつかの間で、今日は午後からまたまた雨になりました。

ふぶきとマルキーズ
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暖かいから と先週から外に放り出された子牛ちゃんたち。雨にも負けず、風にも負けず、元気に走り回っています。

さて、11月27日に生まれたふぶきが、一ヵ月を過ぎても牛舎で寝ていたのは、朝晩の授乳のためでした。ふぶきは、最初の250cc入りのビール瓶なら、自分でちゃんと飲んだのに、子牛用の大きな乳首になると、自分で口に入れることができませんでした。おなかが空いているはずなのに、ミルクを口まで持って行くと、イヤイヤをするふぶき。おじさんと二人かがりで無理やり飲ませると、それなりに飲んでくれるけど、私の顔を見ると逃げ隠れしました。

子牛用の授乳バケツに移行してすぐのことでした。ふぶきがあんまり嫌がるので、《そんなにイヤやったら、勝手にし!》と怒って、ミルクをやらずに帰ろうとしました。牛舎の扉を閉めるのにふと振り返ると、ふぶきが私の後を追って来ていました。私は、アタマに来ていたので、無視しようとしたけれど、こんなに小さい子に怒ってもかわいそう と気が変わって、扉の所まで戻って来ました。

扉の向こう側にふぶきがいたので、《飲みたいの?》とバケツを目の前に差し出すと、器用に飲み始めるではありませんか。やっぱり、無理強いしない方が良いんやね。自分なりに飲みたかったのに・・・、ごめんね、ふぶき。とか、涙が出そうになりました。

??いや、いくらなんでも急にこんなに上手に飲むのはおかしい と無心にミルクを飲んでいる子牛の耳標の番号を見ると《4077》。な~んや、ファンタやんか~。

私が後ろを向いている間に、ふぶきとファンタが場所を入れ替わったようです。

そんな具合で、ふぶきにミルクを飲ませるのに、苦労して来ました。バケツだとふぶきともみ合いになって、上からミルクが飛び出るので、2リットル入りのペットボトルに子牛用の乳首を付けたり。とにかく、少なくとも、朝晩2リットルずつ飲めるようになるまで、夜は牛舎に寝かせていました。

そして、どうにか2リットルお腹に入るようになって、ふぶきも他の子牛たちと外に寝に行くようになりました。最初の朝、飲みたがらないかも知れないから、ペットボトルに2リットル入れて持って行くと、案外簡単に飲み干しました。お外で遊ぶと、お腹が減るのでしょうか。

二日目からはバケツで持って行くと、全く関係ない牛たちが、何かおいしい物でも入っているのか と見に来て大騒ぎになりましたが、ふぶきは平然と飲んでくれました。それに、2リットルでは飲み足らないようなので、3リットルに増やしました。

さて、隣の牧区を開けたので、今朝はみんなそちらにいました。なんとふぶきは、私の顔を見るなり、走って来るではありませんか。ところが、お友達のファンタもつられて走って来たので、あわやミルクの取り合いに。ファンタを叱ったら、お母さんのところに言いつけに行ったので、ふぶきは、ゆっくりミルクを飲むことができました。

お腹いっぱい飲んで、もういらない と言うのに、ふぶきはいつまでも私の後を付いて来ました。あんまりかわいいので、思いっきりなでてやりました。牛飼いをしていて何が楽しいか と言うと、こうやって牛に好かれているのを感じる時です。

Jおじさんは、性格がマルキーズにそっくりで、おしりも座薬型(先が狭くなってる。ファンタとふみはおしりの幅が広い。)とふぶきを嫌っていますが、私はマルキーズ同様、大好きです。ふぶきのように、ちょっとひねくれた女の子を見ると、犬のりんりんもそうだったけれど、きっとうちに生まれて来るはずだった子が、何らかの理由で牛になって生まれて来たんだ と思います。マジで・・・。
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