fc2ブログ

ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

ふぶきは泣かない

私たちばかりこんなにのんきにしていて良いのかしら と思うような、春らしいポカポカ陽気が続きます。お天気が良くなるとなぜか風も強く、ちょっと乾燥気味ですが、文句は言いません。そのうちに雨も降るでしょうから。

さて、いつの間にか《私の牛》になってしまったふぶきも、もう4ヵ月になるので、そろそろミルクは止めよう と少しずつ準備をしていました。

(私の顔を見ると条件反射でこうなる。)
110322 1

朝は、ミルクを用意して、牛舎の横から放牧地に一歩入っただけで、私がバケツを下げてやって来る気配を感じるのか、遠くからふぶきの呼び声が聞こえました。夜は、牛舎で、Jおじさんがみんなにバケツで水を飲ませるころになると、また私を呼び始めました。どこにいても、私とバケツを見ると駆けて来るのが、もうかわいくてかわいくて、朝晩のミルクをめんどうに思った事はありません。

それまで4リットルずつ飲んでいたのを、3週間ちょっとの間に、まず3リットルに、そして2リットルに、恐る恐る減らしました。幸い、ミルクの量が減っても、『もっと飲ませてぇ。』 と私の後を追ったりはしませんでした。あきらめたのか、その分草や乾草をたくさん食べるようになりました。

そして、いよいよこの週末から、ミルクはなしに。
朝、いつもの時間にそーっと外に出て、ふぶきの叫び声がしないか耳をすましてみたけれど、何も聞こえませんでした。夜は、Jおじさんがみんなにバケツで水を飲ませ始めると、ふぶきの声がしたけれど、知らん顔しているとすぐに泣き止みました。そして、それ以来ピタッと何も言わなくなりました。

ミルクが飲みたくて、どんなに泣かれるか心配していたけれど、わりとあっさり離乳できて、ホッとしました。でも、昨日は牛舎に行く途中、ふぶきだけ列を離れて私の上着をペロペロなめに来ました。おねだりされてもミルクはないので、ふぶきが好む首の下側をしっかりなでてあげました。

通常、子牛にはミルクの代わりに穀物を食べさせるのですが、うちにはそんなものはありません。だから、できるだけたくさん草を食べさせてやろうと、今日は、ロープで草のあるところに連れて行きました。

(上を向くように、Jおじさんが草を食べさせてる。)
110322 2

これくらいの月齢のうちにロープ誘導に慣らしておくと、後々楽なので、順番に子牛全員を教育するつもりです。昨日は、一番楽そうなファンタを使って、私のトレーニングをしてみました。ファンタはあんまり喜ばなかったけれど、初めてにしてはまずまずの出来でした。今日のふぶきは、あまり歩いてくれなかったけれど、草だけはモリモリ食べました。小さい時、脚を踏ん張って一歩も動かなかったユーチカも、今はふつうに歩くので、心配はいりません。

今年は、メスの子牛ばかりで、みんなそれぞれかわいくて、将来がとても楽しみになります。
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://botlan.blog72.fc2.com/tb.php/477-6fd3aa0a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)