さて、いつの間にか《私の牛》になってしまったふぶきも、もう4ヵ月になるので、そろそろミルクは止めよう と少しずつ準備をしていました。
(私の顔を見ると条件反射でこうなる。)

朝は、ミルクを用意して、牛舎の横から放牧地に一歩入っただけで、私がバケツを下げてやって来る気配を感じるのか、遠くからふぶきの呼び声が聞こえました。夜は、牛舎で、Jおじさんがみんなにバケツで水を飲ませるころになると、また私を呼び始めました。どこにいても、私とバケツを見ると駆けて来るのが、もうかわいくてかわいくて、朝晩のミルクをめんどうに思った事はありません。
それまで4リットルずつ飲んでいたのを、3週間ちょっとの間に、まず3リットルに、そして2リットルに、恐る恐る減らしました。幸い、ミルクの量が減っても、『もっと飲ませてぇ。』 と私の後を追ったりはしませんでした。あきらめたのか、その分草や乾草をたくさん食べるようになりました。
そして、いよいよこの週末から、ミルクはなしに。
朝、いつもの時間にそーっと外に出て、ふぶきの叫び声がしないか耳をすましてみたけれど、何も聞こえませんでした。夜は、Jおじさんがみんなにバケツで水を飲ませ始めると、ふぶきの声がしたけれど、知らん顔しているとすぐに泣き止みました。そして、それ以来ピタッと何も言わなくなりました。
ミルクが飲みたくて、どんなに泣かれるか心配していたけれど、わりとあっさり離乳できて、ホッとしました。でも、昨日は牛舎に行く途中、ふぶきだけ列を離れて私の上着をペロペロなめに来ました。おねだりされてもミルクはないので、ふぶきが好む首の下側をしっかりなでてあげました。
通常、子牛にはミルクの代わりに穀物を食べさせるのですが、うちにはそんなものはありません。だから、できるだけたくさん草を食べさせてやろうと、今日は、ロープで草のあるところに連れて行きました。
(上を向くように、Jおじさんが草を食べさせてる。)

これくらいの月齢のうちにロープ誘導に慣らしておくと、後々楽なので、順番に子牛全員を教育するつもりです。昨日は、一番楽そうなファンタを使って、私のトレーニングをしてみました。ファンタはあんまり喜ばなかったけれど、初めてにしてはまずまずの出来でした。今日のふぶきは、あまり歩いてくれなかったけれど、草だけはモリモリ食べました。小さい時、脚を踏ん張って一歩も動かなかったユーチカも、今はふつうに歩くので、心配はいりません。
今年は、メスの子牛ばかりで、みんなそれぞれかわいくて、将来がとても楽しみになります。
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