確かに、ボランの子(フリゼット、グリ子)も、すもうの子(エドワード、エリオット、ファンタ、ふみ、ガラ)も、みんな良い牛ばかりです。特にすもうの子は、おしりが大きめで、胴が長くて、お肉にぴったりの体型だし、また、すもうの性格の良いところをそのままもらった子が多くて、満足度はもう100%以上。
さて、今年の6月にすぐ近くのおうちにお嫁に行っただなえも、9月にすもうの子を産みました。生まれたのは男の子で、飼い主さんから、できたらメスの子牛と交換したいんだけど という電話がありました。うちは、このところメスばかり生まれて、お肉になるオスが足りないので、Jおじさんがその子牛を見に行きました。
飼い主さんが、無事に生まれたのが奇跡と思うような大きな子牛で、筋肉の形がはっきり見える大きなおしり と言うことは聞いていたけれど、実物を見たJおじさんは、ショックで完全に顔が引きつっていました。
アルモリカン牛の第一人者であるA氏は、アルモリカンにブタ尻は存在しない と断言したけれど、それは間違いでした。
だなえの子は、まだ血液検査はしていないけれど、これがブタ尻やなかったらなに? と思うほど異常な体格をしています。(写真はあるけれど、よその牛なので公開できません。)ブタ尻とは、遺伝子によって起るおしりのお肉の肥大で、柔らかいお肉がたくさん取れる と肉牛ではむしろ珍重されています。
でもアルモリカンは、丈夫な放牧に向いた牛で、乳量も多く、サシが入ったおいしいお肉で売っているので、そんな異常な遺伝子などいりません。
A氏は否定するけれど、T村にも昔、ブタ尻のアルモリカンを産ませるのを得意としていた農家があったとか、いろんな噂は聞いていました。でもまさか、私たちがそれを再現してしまうとは・・・。
そして、それがみんなに知れたら、柔らかい赤身のお肉がたくさん取れる遺伝子ばかりが求められ、今のアルモリカン牛の特性が失われてしまいます。これは本当に、アルモリカンの将来を危うくする一大事 と、アルモリカン牛の組合も、今後の対策を考えています。
そんな時、Jおじさんが『もうひとつ悪いニュースや。』と言ったのは、ガラ(ベルナデット×すもう)のことです。

私も気になっていたけれど、《にせブタ尻》と言うのがあるそうなので、多分そうだろう と信じることにしていました。
でも、こうして歩く後ろ姿を見ると・・・。

うちの毋牛たちもその遺伝子を持っていないか、調べてみる価値がありそうです。(つづく)
スポンサーサイト