雨だから いつもより早めに食堂を開けたのに、お客さんたちは 入り口でぐずぐず。


このところ もうすぐ人工授精センターに入るはずのボラン君のことで あわただしくなりました。もう前から決めていたのですが、ボラン君の採取の後 うちに返してもらっても困るだけなので、手放すことにしました。それで、ボラン君を買ってくれるレンヌのエコミュージアムから 値段はいくらか というメールが来ていたのです。それに私たちがやっと回答したのが 金曜日でした。
その件を片付けて ホッとしたのもつかの間、土曜日に人工授精センターから小包が届きました。血液と糞の検査用の容器が入っていました。同封の書類をよく読んでみると、4月10日(火)に獣医さんに採血してもらって、証明書にサインをもらって、その日のうちに全部ラボ宛に発送するように と書いてあるのです。先週の土曜日のことです。翌日は復活祭で月曜日は祭日でした。あわてて獣医さんに電話すると 運良く 火曜日の午後に来てもらえることになりました。(もう、採血の日にちを指定するなら 予め言ってくれれば良いのに。)
そうして、もう一度落ち着いて 人工授精センターからの指示を読んでみると・・・なに、適当な時期に除角しておくこと?! ええーっ。そんなこと今までに一度もやったことがありません。
火曜日になり、獣医さんのM先生が来てくださいました。採血のついでに ちょうど時期が来ていた カシュー君(1月1日生れ)の去勢もしてもらいました。M先生だから痛いことはしないのですが、カシューとしたら みんなから離されてストレス気味で かわいそうだったので 写真は撮りませんでした。M先生に ボラン君の除角について聞いたら、もう大きくなり過ぎて良くない と言うことでした。やっぱり 生まれてすぐでないとダメみたいです。
角のある牛は 人工授精センターでは受け入れてもらえない と言われても、今さらどうしようもありません。とにかく、その時は 隣町の集配郵便局の締め切り時間が迫っていたので、Jの運転で郵便局まで走りました。(Jは 汚い作業着のまま郵便局の中に入りたくない、私の運転ではとうてい間に合わない。)道中どういうわけか、ひやーっとすることばかリでした。駐車していたトラックから道側に材木が大きく突き出ていたり(すぐ近くまで来ないと見えない)、対向車がその前の車を追い越そうと 私たちの車のすぐ前に出て来たり、みんな陽気のせいで頭がおかしくなったのではないか と疑いました。
やっとの思いで郵便局にたどり着くと・・・郵便物収集トラックは もうとっくに出ていました。私の勘違いだったのです。出発時間は5時15分前ではなく 4時15分前でした。出発は一日に一回だけなので、次の日の4時15分前までありません。
そう言われて、私は いったいどこの未開発国にいるの と唖然としてしまいました。特急便さえ同じ時間(トラック)なんですよ。わざわざ田舎に住みに来たのだから ある程度の覚悟はしていました。でも、これじゃあ、公共事業も何もあったもんではありません。うちの電話は 回線の半分しかないので 高速インターネットが通せないとか 今までの恨みつらみもあります。今でこうなんだから、この先(もうすぐ大統領選挙)いったいどうなるの と不安がつのります。
血液とうんちの入った小包は 郵便局に置いておけないので、うちに持ち帰り 低温で保管できる場所(?)に入れました。角のことは 今 人工授精センターにいるアルモリカン種雄牛の飼い主に 問い合わせました。その牛は 大きくて立派な角をしているそうです。
今回は 切らなくて良いとしても、角にはいつも悩みます。牛と人間の安全のためには 確かにない方が正解です。でも、生まれた時から付いている物を取ってしまうのは 抵抗があります。オスだけでも取ろうか とは言うのですが カタログで除角用の器具を見ると 痛そうで使う気にはなれません。私たち(特にJ)ほど優柔不断な人間はいないと思います。
今日のボラン君。どうしても立つのはいやだそうです。
