
幸い、ベルジアン・ブルーなんかと違い、わぁ〜、気持ち悪い、というのはありませんが、これでもれっきとしたDM牛です。両親ともDM遺伝子を持った(DM牛ではない)子が、DMになって生まれると、筋肉が異常に発達した牛になります。そうなる確率は50%とか。また、両親ともDM遺伝子を持っていても、その遺伝子さえ持っていない子が生まれることもあります。(すなわち、DMの子を産む確率ゼロ。)
ボラン農場では、草100%でできる(フランスの一般消費者がイヤがる)サシだらけのお肉が売り物でした。それが、だんだん赤身のお肉になり、その犯人がDM遺伝子だったのが後になって判明しました。
DM牛は、肉(筋肉)がたくさん取れ、その上柔らかいので、わざとそうなるように交配して作られたものです。ボラン農場ではそんなものができないように気をつけていますし、DM牝牛は、純粋アルモリカン牛のハードブックにも登録されません。
ところが、
DM遺伝子を持った子牛(DMの子を産む可能性あり)は、かなりの確率で生まれています。なんでも、うちのは、ベルジアン・ブルー系の強烈な遺伝子だそうで、子に遺伝する率は、50%どころか75%を超えてるのでは、と思う勢いです。
今までの経験から、DMまで行かなくても、遺伝子を持っているだけで、枝肉から製品が取れる率(歩留り)の高い、赤身ばかりのお肉になります。
こういうのは、日本短角牛の例のように淘汰してしまった方が良いのかも知れませんが・・・。
ジョンさんちにいる8頭の去勢くんたちを見ても、ボラン農場にいるお母さん牛たちを見ても、お肉にするならこれっ!と目が行くはDM遺伝子を持った牛ばかり。
両親は同じ(マルキーズ X すもう)でも、お父さんのDM遺伝子を受け継いだのと、受け継がなかったので、こんなに違います。
みなさんは、肉牛としてどちらを選びますか。

いちま 2才4ヵ月

げんき 3才8ヵ月
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