性格は良かったけれど、おっとり(デレッと)し過ぎで、歩くのが遅く、仕事はお母さん任せで、後から付いて行く悪いクセがあったので、手放すことにしました。その初代おかずは、その後、馬を使って農業や林業をしている方のところに行って、三頭立ての真ん中で働いています。実際に見たわけではないけれど、それが写真集のような本になって、それを見せてもらいました。なるほど、二頭に挟まれると、いっしょに歩くしかないでしょうね。
その後、姉のポポットが急死し、お母さんのリュチックしかいなくなり、Jおじさんは、いつかオスの子馬を買って、去勢馬《フィンダスとピカール》の二頭立てにする、と言っていました。
それを聞いた近所の方が、オスの子馬を紹介してくださいました。そのうち一頭は、Jおじさん好みの粕毛!今は、家の工事もまだまだ終わっていないのに、子馬のめんどうを見る時間がないからダメ、と言いながら、とうとう一頭だけ買ってしまいました。去年の12月のことです。

栗色系の粕毛と聞いていたのに、血統書にもそう書いてあるけど、ボラン農場に来た時は、リュチックと同じ栗毛で、ちょっとがっかり。でも、今まで全く人間と付き合いがなかった子馬にしては、物事を良く理解するかしこい子で、Jおじさんはご満悦。
血統書には、規則通りの《E》で始まる名前が付いていましたが、本人(本馬)もそんな名前で呼ばれたことがなく、もっと良い名前をと、私の提案が、
将来の《ごはんとおかず》の《ごはん》!
でも、Jおじさんの選択は
《おかず》!
で決まりました。おかず二世です。
そのおかずくん、学習意欲旺盛で、あっという間に、良い子馬なら今のうちに覚えておかないといけないことを全部マスターしてしまいました。
先月は、ジョンさんち牧場に行くのに(まだ向うに行ったきり)トレーラーに乗りました。

えっ、これおかずですよ。色がちがう、って?
そう、そうなんです。冬の間に、おかずは白馬になってしまいました。それに少し色が付いて来ていますが、遠くから見ると、頭だけ栗毛の白馬です。そうやって、色が変わるのが粕毛の特徴なのでしょうか。
もともと、ブルトン種の馬は、主に粕毛だったそうです。同じ種類で交配を続けると、そうなるものなのでしょうか。でも、色が混ざっていると雑種のように見られるので、栗毛一色(足の先は白)が好まれて、近年、粕毛馬は稀になりました。
その毛色の好みは、アルモリカン牛も同じです。もともと、白地に赤の斑点だったのが、赤が多い牛が好まれて、今は、おなか以外は赤一色の牛が主流になりました。
でも、牛にしろ馬にしろ、みんな同じ色じゃつまらないですよね。
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