ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

ふくを着た馬現れる



その日の午後、ボラン農場北側の村道を通りがかりに見たのは、子豚10頭ほどがお団子になって道ばたの草を無心に食べているところでした。子豚たちがピカピカのピンクで、その光景は、夢か映画にしか見えませんでした。

でも、この日はこれだけでは終わりませんでした。

夕方、もう暗くなりかけた頃、ジゼルとげんきは、早く子供を連れて牛舎に戻りたくて、柵の前で抗議を始めていました。

Jおじさんが突然『ノン、ノン!』と言うので、どうしたのかな、と見ると、牛たちの前に馬らしきものが。

えっ、リュチックとおかずが脱走?!

とよく見たら、知らない馬が三頭! またまた、どこかから脱走したのが、ボラン農場入り口の並木道から入って来たようです。

よく見ると、三頭のうち二頭は頬綱(馬の場合は別の呼び方?)をしていて、そして、三頭とも、

服を来ていました!

競馬馬に着せる派手な衣装とは違って、ツイードのような生地の服で、長いジャケットのような感じでした。

村では馬を飼っている家は多いけれど、服を着せられた馬なんて見たこともありません。そんなことをしたら、きっと笑いものになることでしょう。

とにかく、保護しないと交通事故を起こしかねないので、Jおじさんは、三頭を牛舎に収容しました。牛たちを牛舎に入れる時間なのに、ほんとにいい迷惑です。(牛たちの乾草は馬に食べられるし・・・。)

いったいどこから来た馬なのか、Jおじさんがご近所に訊きに走り、しばらくして戻って来るなり、

『警察(田舎は警察ではなく、憲兵とか言うらしいけれど)が見に来る。飼い主に連絡してくれた。』と。

(後で聞いた話:飼い主からの連絡で、脱走した馬の足跡を追っているところに、たまたまJが出くわした。)

べつに警察がコワいわけではないけれど、無責任な飼い主に腹が立ってたし、ここは全部Jに任せて、私は引っ込みました。

(パトカーの到着とか、飼い主(女性)の涙のご対面とか、省略)

三頭の馬は、飼い主に連れられ、一番大きい馬を先頭に、パトカーの護衛付きで、歩いて出発しました。先頭の馬は、頬綱を付けていなかったので、うちのリュチックのを貸してあげました。

みんなが帰り、ジゼル、げんき、ルーシー、ルーもやっと牛舎に戻れて、ホッとしたところで、ふと考えると、その日は、東方の三博士がイエス様を牛舎まで祝福に来た、というキリスト教祝日の数日後でした。

ふく(福)を着た三博士の訪問なんて、新年から縁起のいい話です。なにか特別に良いことがある前ぶれでしょうか。

ただ、貸してあげたリュチックの頬綱は、いつまで経っても返しに来てくれなくて、新しいのを買ってやらないといけません。
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