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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

まさおくん出発

Masao

霧のち晴れ、が続くボラン農場です。秋晴れももう終了寸前で、この後は雨が並んでます。特に、気温が冬並みに下がるとか。

さて、昨日は、ボラン農場名物の巻き毛牛の一頭、まさおくんのお見送りをしました。

まさおくんが生まれたのは、忘れもしない、あの古いピアノが来た日。あれからもう3年近く経ったなんて、信じられません。

Jおじさんが運送屋さんを頼んでピアノを取りに出かけた直後産気づき、4時間苦しんだジャネットママ。Jおじさんがやっと戻り、引っ張ってもらってやっと生まれたのがまさおくん。新米ママはワケが分からず、赤ちゃんを放り出して、みんなの所へ。産み落とされたままのまさおくんは、私がタオルで拭いてやりました。

それから、ジャネットを連れ戻し、まさおくんが自分の子であることを認識させて・・・、と通常より手がかかったお産でした。

くるくる巻き毛で、ぬいぐるみのようにかわいかったまさおくん。それは、大きくなっても変わりませんでした。

今までの経験から、巻き毛の牛は皮下脂肪が薄く、サシの入らない肉質と見て、早めの出荷を考えていました。夏に見た時は、大きいけれど胴が短く四角い体をしていたので、年上のももたろうくんより先に行ってもらうことに。

ところが、ジョンさんち牧場にお迎えに行って見ると、まさおくん、いつの間にか良い体型に。胴は長く、お尻は丸く・・・。ほんの短い間にこんなに変わるものか、と驚きました。そして、相変わらず全身クルクル巻き毛のぬいぐるみ。いきなりお友達から離されて、落ち着かない様子だったけれど、泣くこともなく、おとなしく牛舎で寝てくれました。

翌朝、出発の準備を始めた時、一声発しただけで、あとはあくまでもおとなしく、トレーラーにもすなおに乗ってくれたまさおくん。こんなにかわいい子だと、連れて行くのが本当にいやになります。

まさおくんがいたおんまさんボックスを掃除しながら、あんなにかわいい子を食べることをどうやって正当化しようか、ぼやっと考えてました。

しばらくして帰って来たJおじさんから、今回は待ち時間もなく、よその牛はもういないレーンを進んで行くまさおくんを見送った、と聞いて、少しほっとしました。
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