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ボラン農場の牛たち

アルモリカの小さな村からアルモリカンArmoricaine牛たちのお話をお届けします。

夢と謎解き

GC 20191010

このところ、ようやく雨が少なくなったボラン農場です。牛たちは、冬に備えてか、一日中せっせと草を食べてます。

さて今日は、先日見た短い夢の話です。

『あのちっちゃいピコリンちゃんが、ひとつ下の牧区で草を食べてます。各牧区の出入り口は、電気の通ったワイヤだけなので、背の低いピコリンちゃんはくぐり抜けてしまいます。

いつものことで、私がピコリンちゃんのお尻を押して、みんなのいる隣の牧区へ戻そうとしていると、

突然、みんな一斉に土手を乗り越えてこちらになだれ込んで来ます。(土手の両側に電気牧柵が通ってるので、本当は不可能。)

その騒ぎの中、お母さん牛が一頭、ワイヤを脚に絡ませて倒れてます。(牧柵の電気は感電しないけど、かなりのショック。)助けてやるのに電源を切らないと、と私が走り出す・・・』

というところで終わりです。

翌朝、夜明けとともに(と言っても8時ごろ)牛たちの様子を見に行った時、念のため牧柵の電源を切っておきました。万が一牛が倒れていたら、すぐに対処できるように。

幸い、牛たちはいつものように静かに朝ごはんを食べていました。(上の写真参照)

その日、眼医者さんの予約があったので、私はほとんど一日中留守でした。(この地方、眼医者さん不足で遠くにしかなくて、1日かがり。視力検査に10分、先生の診察に5分、のため。)

Jおじさんには、たまには牛たちの様子を見るように頼んでおいたけど、一度遠くから見ただけとか。

夕方、家に戻り、おやつも食べないで牛たちを見に行くと、なんかヘン。

よく見ると、群れの半分が、ワイヤで仕切ってある《大畑》下の部分にいます。下部分は、上を食べ終わったら開けることになっています。

牛たちがいるところまで見に行くと、ワイヤの向こう側の端が外れたようで、開けっ放し。(それでも下に行かなかった牛たちはかしこい?!)

納屋にいたJおじさんにメッセージを送り、牧柵の電源を切ってもらい、下でまだ新しい草を堪能していた牛たちを上に戻そうとしていると、

能無しスーパーワン登場 !

犬のオスカルです。私が怒ってるのを察したのか、助っ人に走って来ます。やめろと言っても、子牛を狙ってめくらめっぼうに追い立てます。大パニックに陥った子牛たち。上にいるママのところに行こうと、(壊れていない)仕切りに体当たりするや、跳び越えるやら・・・。

当初、端が外れてただけの仕切りが、おかげで全滅状態に。

それでも、どうにか全員上に行ったので、急いでワイヤを杭に引っ掛け直して、下を閉め切ってしまおう、と急いでいたら、オスカルくん・・・、

今度は、上で一丸となっていた牛たちをめがけて走って行くではありませんか !!!

もう、いくら呼ぼうが、叫ぼうが、オスカルを止めることは不可能です。

で、全頭まだ閉まっていない下に逃げ込み、ゲームオーバー。

あれから、オスカルは牛禁止で、私が牛を見に行く時は家に閉じ込めることにしてます。

ところで、あの夢。正夢だった。夢ではわからなかったけど、牛たちが急に走り出したのはオスカルのせいだったのか。

電化生活

GC 20191012

家を建てる話はずっとしていませんでした。もうとっくに完成したのだろう、と思われている方も多いことでしょう。

いえ、まだ終ってません。

とにかく、Jおじさんがグズで忙しく、工事が予定通り進むわけはなく、この夏やっと電気工事が終了しました。

そのスイッチとコンセントの位置を決めるだけでも、何日もかかりました。なぜなら、我が家はワンルーム。洗面とシャワールーム以外は仕切りなし。どこを通ってそれぞれのコーナーに行くか、何回もシミュレーションして、やっと今の形になりました。

スイッチを押すと灯りが点くなんて画期的で、いまだに感激します。以前も電気はあったけど、電気メーターから直接引いてきた《コードにコンセント》式でしたから。

快適な電化生活で大満足、のはずだったけど、いくつか納得のいかないことも。これも長いこと原始生活をしてきたせいでしょうか。

まず、電気代がどれくらい増えるか心配。
これまで、ガスでお湯を沸かしてたから、ガス代が無くなる分で埋め合わせできるといいけど・・・。

それよりも気になってしょうがないのが、湯沸かし器。
お湯を温めて溜めておくタイプですが、

蛇口をひねって、お湯が出て来るまで、お水が下水に直行 ?!

手や顔は、お水で洗い始めてすすぎに温水、でがまんできるけど、シャワーなんて、お湯が来るまで水をたれ流し ?!

その無駄にしたお水の量を考えると、これってまずくないですか。飲料用にわざわざ処理したお水ですよ。世界中の人が毎日こんなことをして、どれだけの水が無駄になってるの ?

蛇口をひねると水もお湯も出て来るのがあたりまえになってるけど、今まで、水は汲み置きをして大事に使い、お湯はストーブまたはガスで沸かしていた原始人としては、すごく疑問に感じてしまいます。

電気湯沸かし器に関して、もう一点。
水は温まると膨張します。そのために安全装置が付いていて、そこから直接下水に水を逃がすようになっています。でも、うちではまだ排水管に繋げていないので、仮にバケツを置いてます。Jおじさんの実家では、お皿を置いてた、と言うことなので。もともと、安全装置に水を溜めておくカップのようなものが付いていて、それが溢れた時の受け皿です。

そのバケツの水、数日で1リットルぐらい溜まります。(うちだけ異常 ?)

快適な生活もしたいけど、環境には良くないことが多すぎないですか。今の技術で、なんでもっと無駄のないシステムを開発できないのか、と思います。

電気と言うと、家の真ん前に立ってるコンクリートの電信柱。確かに目障りです。でも、これも、その歴史を知ると見方が変わってきます。

戦後(第二次世界大戦のこと)の話ですが、開発が遅れていたブルターニュの電化が国の政策として進められ、こんな奥地でも各戸に電気が引かれました。当時、電力会社は国有でしたから。

ボラン農場には、直線で何百メートルも離れた隣の家から、谷を越えて電線が来ています。コンクリートの電柱を斜面に何本も立てて。

それだけの労力とお金をかけてやって来た電気です。ところが、当時のボラン農場の住人は、

電気なんかいらん ! と。

それ以来、電気は電柱で止まったままで、一度も使われることはありませんでした。

その数十年後、私たちがここにやって来て、初めての利用者になったわけです。電柱が設置されたのが、およそ私たちが生まれた年代で、私たちの(主にJおじさんの)お誕生のお祝いに用意しておいてくれた、と解釈することにしています。


上の写真、雨の合間に《大畑》に引っ越した牛たち。みんな黙々と草を食べるばかり。おんまさんたちはジョンさんち牧場だし、ほんとに静かなボラン農場です。

雨やどり

191007

このところ雨ばかりのボラン農場です。夏の間あんなにお天気が良かったから、しっぺ返しが来てもしょうがないか。

長期お休みしていた間も、いろんなことがありました。

まず、ピコリンちゃん
下痢が続いて(今も時々・・・)この子は大きくなれるんだろうか、と心配したれけど、あれから積極的に他の子牛たちと付き合うようになり、みんなの先頭に立って走り回ったり、今ではごくふつうの子牛に。(身体はちっちゃいけど。)

ママ牛と一年生牛たちの種付け
一度に二頭発情したりして、効率良く全頭の人工授精を実施できました。一年生のクロシェットとみみちゃんは、先週の土曜日にしたばかりで、やり直しの可能性も。

マリオくん、パリのレストランに向けて出発
モツの配達でとんでもないトラブルが。(クロノ〇〇〇〇〇さん、やっぱり信頼できない?)枝肉の方は(別の運送屋さんで)今週レストランに到着の予定。

いちま姐さんとリリーの縁談キャンセル
ああ、今年の冬は平和〜、と安心してたら、お話がなかったことに。で、(Jおじさんはリリーを手放すべきかまだ迷ってるけど)この二頭余ってますので、ご希望の方はご連絡ください。

と、そんなこんなで、ボラン農場の牛たちは相変わらずのんびり元気にしています。雨の時は乾草がお好みのようで、ないとうるさく催促されます。

おいしそうに今年の乾草(本当は冬用)を食べる牛たち。ついでに雨やどり?

真夏再来とピコリンちゃん

Pico + Pepito 190723

そんなに暑過ぎず、たまに雨もほんのちょっと降る(草は枯れるけどね)ボラン農場の快適な夏、とか言ってるうちに、またまた猛暑が戻ってきました。

昨日は気温が30℃をはるかに超え、このところ調子の良かったピコリンちゃんもダウン。木陰で眠りこけたまま、みんなが隣の牧区に行ってしまっても動かず。

暑そうだったから、ホメオパシーのレメディーをお水に溶かしたのを飲ませて、その場に放置。あんまり暑かったんで、無理に炎天下歩かせない方がいい、と判断して。

そしたら、ご近所の方が、子牛が迷子になってる、と言いに来てくださいました。せっかくのご親切だから(しょうがなく)ピコリンちゃんを歩かせて、ママのところまで配達したけど、本人(本牛)もハアハア言うし、ほんとに暑かった。

ピコリンちゃん、(Bio)ヨーグルト療法が効いたのか、下痢は止まりました。(Jおじさんがその証拠写真を撮ったけど、ここには載せません。)

でも、そのヨーグルトを飲ませるのが、それはそれは大変でした。ミルクに混ぜたのを、ほんの100 ccも飲んでくれません。おいしくないのか、のたうちうち回って哺乳瓶を拒否。そのわりには逃げて行かないので、少しでも飲ませようと、取っ組み合いの根比べのようなものでした。

それを一日中やってるわけにはいかないので、ヨーグルトをバニラフレーバーのビフィズスに代えてみたら、

飲みました!

やっぱり、子牛でも味が付いてる方がいいんだわ。

下痢が治ってからは、ママのそばにいることが多くなったけど、それでもまだ、とんでもない場所に置き去りになってたり、油断できません。(ママ、しっかりしてね。)

昨日の夕方は、上の写真のように一番年の近い(ピコリンちゃんが生まれた時そばで見ていた)ペピートくんといっしょでした。これからは少しずつふつうの子牛らしくなってくるかな。

ちなみに、上の写真のピコリンちゃんを見て、Jおじさん、

『顔がマルキーズに似てる。』と。

ビコリンちゃんがひとりでも平気なのは、遺伝なのか?

乾草完了、お肉販売ほぼ完了、ピコリン下痢続く

Nuria + Pico 190700
(ヌリア&ピコリン)

朝晩はひんやり、昼間は暑く、ボラン農場の夏は続きます。

今年もお天気に恵まれ、余裕で乾草収穫が終了。あとは納屋に入れるだけ。Jおじさん、今年はあんまり量がない、とか言いながら、必要量以上のロールができました。(いったいどこに入れるんやろ?)

お肉の販売も、先週の週末からお客さまが続々と来られて、あと数箱を残すのみ。予約された方、消費期限までに取りに来てくださいね。(日本語で言うてわかる人ではないけど。)

終わらないのは、生まれたばかりのピコリンちゃんの下痢。正しくは白痢と呼ぶらしいですが。ピコリンちゃん、生まれてこのかた、まともなうんちをしたことがありません。

生まれて1週間以上牛舎に泊まっていたけれど、おしりが汚れなくなったので、みんながいる“大畑”に放したとたん、液体のうんちを発射。それでも元気そうだったので様子を見ることにすると、今度は行方不明に。

子牛はふつうママのそばを離れないのに、ピコリンちゃんは、疲れたらその場で寝てしまいます。すると、草に隠れて見えません。Jおじさんも動員して捜索し、やっと見つけて、ママのところに届けて、と何回やったことでしょう。“大畑”は2ヘクタール以上あります。

こんなことを毎日何度もやってられないので、全員を牛舎に一番近い放牧地に移動させることに。(こちらは1ヘクタール。)

移動中も斜面を元気に駆け上がったピコリンちゃん。ひとりでポツンと寝てることが多いけど、起こしてやるとふつうに元気です。

ところが数日前、寝たままうんちして、おしりから脚からうんちまみれ。きれいにしてやっても、また・・・、でとうとう獣医さんに診てもらうしかない、という事態に。でも、獣医さんに来てもらうと、また万能抗生物質を注射されるのがいやで、Jおじさんがお薬だけもらいに行った方がいいか、とか・・・。

ピコリンちゃんの白痢は、多分母乳をうまく消化できないから。それなら試しに、私たちが飲む一部脱脂したミルクにヨーグルト(どちらもBio)を混ぜて飲ませてみました。だいたい、すでにその時から元気で、効果があったのか、なかったのか・・・。その日はピコリンちゃん、ママにしっかりくっ付いてました。

ということで、ホメオパシー以外のお薬は飲ませないまま。まだ、ひとりでポツンと寝てたり、ママのあとを追いかけたり、おしりはきれい、と思ったら、液体のうんちを飛ばしてたり、一喜一憂の私たち。

ヌリアにもっとしっかりピコリンちゃんのめんどうを見て欲しいけど、新米ママだもんね。難しいか。